2017年01月03日
電通過労自殺に関するコメント
新年につき、電通過労自殺に関する発展的な展開を願うコメント
『ブラック企業を無くせ!』等とは簡単に言わない方がいい。
2016年度ブラック企業大賞には『日本郵便』が入っている。
佐川急便等の物流業も、現場のブラックぶりはなかなかのものだ。
7-11等のコンビニ経営のブラックぶりも昨今の話ではないし、フランチャイズオーナーが裁判を起こしている事例だけで相当な数にのぼる。
ヤマダ電機等の量販店で名ばかり店長が過労死自殺裁判になったのはかなり前である。
企業ではないだけに、マスコミ露出されがたいという意味において、公務員のブラックぶりも侮れない。
過労死自殺がその在り方に於いて『いかに無くすべきか』が論議されることは歓迎すべきだが、
『その数を減らす事』がそれ以前の問題として語られる事は緊急の課題。
現実的な問題として、『ブラック企業に相当する企業』を全て無くしたら、
私たちの生活はたちどころにに成り立たなくなる。
そう考える方が自然であり、
SNSで正義感満載の見映えのいい言葉を撒き散らすよりは得るものが多いような気がする。
ブラック企業は心の問題である。
経営とメンタルヘルスケアが直結して、ダークサイドのフォースが淀んだ所にブラック企業の問題は存在する。
過労→鬱発症→自殺……そのような現実的な緊急事態が発生していても、
良心の呵責が発生しない無徳(人格的に総合評価され得る価値の希薄)な人間が、経営者として存在していることに諸悪の根源がある。
人徳が有ることと学歴は全く比例しない。また、人徳があるという事は、
自分自身が縛られず囚われず自由に判断する智恵を保証する。
『失敗したら/休む/別のやり方を探す/諦める』
プライドばかり高く智恵の欠けた人間には、このことがすでに理解出来ない。
学歴が高い、という事だけで優秀という評価を下すのは大変偏っている。
優秀、という評価は生きる(生き抜く)力がある、という事に対して為されるべきだ。
知識がある、という事はあくまで二次評価であり根本的評価ではありえない。
ここを誤ると人を見る事は出来ない。
ブラック企業の問題は『(ブラック企業の)判断力を奪う人格破壊』と『(労働者の)後には引けない』というプライドが結合した時に発生する。
経営とは生きるための作業の継続だ。
『生きる(という事)』は『良いとき』もあれば『悪い時』もある、ということを『乗り越える力がある』という事。
人生、うまくいかない事はあって当たり前。失敗の10や20あって当たり前。
今は国家存亡の時ではないのだから、自分の命を引き換えにしてまで優先しなければならない世間体等あり得ない。
だから『心配するな、なんとかなる』と『〈心から〉教える事が〈出来ない〉』人は、その遠因としてブラック企業問題の発生に手を貸していると自戒すべきだ。
電通にはうまくいかない人を追い詰めて嘲笑する歪んだプライドが蓄積されていたのだろう。高学歴社会の負の遺産だ。
そして、労基法違反で立件される『悪者』がはっきりしたのは成果だが、
人一人死ななければここまではっきりさせる事は出来なかったという事を改めて銘記すべきだ。
『バカは死ななきゃ治らない』
一人も死んではならないという大前提のもと、私たちもそのバカの一人である、という事を噛み締めて行きたいものである。
『電通』はしばらくの間、
メンタルヘルスケアの現場事例テキスト・キーワードとして貴重な存在であり続ける。しっかり学びたい所だ。
経営者から笑顔でこの台詞
『失敗したら/うまくいかなかったら休んでよい、また次があるさ』
を言える職場環境が存在すれば、
そこでは凡そ過労死自殺等は、絶対にあり得ない。
★mobile-direction@ezweb.ne.jp
★https://fanblogs.jp/hagisannoblog02/archive/299/0?1480396400
★http://hagisannoblog01.seesaa.net/s/article/444524921.html
__________________
電通過労自殺1年_「働く人全ての意識変わって」母が手記
毎日新聞 2016年12月25日 06時30分
高橋まつりさんの過労自殺から25日で1年がたつのに合わせ、母幸美(ゆきみ)さん(53)が代理人弁護士を通じて報道各社に手記を寄せ、「日本の働く人全ての人の意識が変わってほしい」と訴えた。
<電通新入社員>「体も心もズタズタ」クリスマスに命絶つ
高橋さんは昨年4月に入社し、同12月25日朝、東京都内の社宅マンションから飛び降りた。
幸美さんは手記で「あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました」と吐露。
「会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか」と自責の念も記した。
三田労働基準監督署は今年9月、高橋さんの自殺について「仕事量の著しい増加で、残業時間が(前月の2.5倍以上に)増大して11月上旬にうつ病を発症し、自殺に至った」と労災認定した。
電通への捜査が始まったことで、他の企業でも長時間労働を見直す動きが広がっている。
手記は「働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつり自身の力かもしれないと思います。
でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。悲しくて悔しくてなりません」などと記し、
「会社の役員や管理職の方々は、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います」と願った。
代理人弁護士が電通本社ビルの入退館記録を基に試算したところ、高橋さんの1カ月間の時間外労働は最長130時間だった。だが高橋さんは上司の指導で労使協定の上限である70時間未満に過少申告させられていたとみられる。【早川健人】
「制度つくっても、人間の心が変わらなければ」
まつりの命日を迎えました。
去年の12月25日、クリスマス・イルミネーションできらきらしている東京の街を走って、警察署へ向かいました。嘘(うそ)であってほしいと思いながら……。前日までは大好きな娘が暮らしている、大好きな東京でした。
あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。息をするのも苦しい毎日でした。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。
まつりは、あの日どんなに辛(つら)かったか。人生の最後の数カ月がどんなに苦しかったか。
まつりはずっと頑張ってきました。
就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。
自分が困難な境遇にあっても絶望せず、あきらめないで生きてきたからです。10歳の時に中学受験をすることを自分で決めた時から、夢に向かって努力し続けてきました。
凡才の私には娘を手助けできることは少なく、周囲のたくさんの人が娘を応援してくれました。
娘は、地域格差・教育格差・所得格差に時にはくじけそうになりながらも努力を続け、大学を卒業し就職しました。
電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。
あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。
母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。
私の本当の望みは娘が生きていてくれることです。
まつりの死によって、世の中が大きく動いています。まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの24年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います。
でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。
そう思うと悲しくて悔しくてなりません。
人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。
まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。
まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、けっして見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。
形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。
会社の役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。
そして社員全ての人が、伝統を重んじることにとらわれることなく、改善に向かってほしいと思います。
日本の働く人全ての人の意識が変わってほしいと思います。
以上
『ブラック企業を無くせ!』等とは簡単に言わない方がいい。
2016年度ブラック企業大賞には『日本郵便』が入っている。
佐川急便等の物流業も、現場のブラックぶりはなかなかのものだ。
7-11等のコンビニ経営のブラックぶりも昨今の話ではないし、フランチャイズオーナーが裁判を起こしている事例だけで相当な数にのぼる。
ヤマダ電機等の量販店で名ばかり店長が過労死自殺裁判になったのはかなり前である。
企業ではないだけに、マスコミ露出されがたいという意味において、公務員のブラックぶりも侮れない。
過労死自殺がその在り方に於いて『いかに無くすべきか』が論議されることは歓迎すべきだが、
『その数を減らす事』がそれ以前の問題として語られる事は緊急の課題。
現実的な問題として、『ブラック企業に相当する企業』を全て無くしたら、
私たちの生活はたちどころにに成り立たなくなる。
そう考える方が自然であり、
SNSで正義感満載の見映えのいい言葉を撒き散らすよりは得るものが多いような気がする。
ブラック企業は心の問題である。
経営とメンタルヘルスケアが直結して、ダークサイドのフォースが淀んだ所にブラック企業の問題は存在する。
過労→鬱発症→自殺……そのような現実的な緊急事態が発生していても、
良心の呵責が発生しない無徳(人格的に総合評価され得る価値の希薄)な人間が、経営者として存在していることに諸悪の根源がある。
人徳が有ることと学歴は全く比例しない。また、人徳があるという事は、
自分自身が縛られず囚われず自由に判断する智恵を保証する。
『失敗したら/休む/別のやり方を探す/諦める』
プライドばかり高く智恵の欠けた人間には、このことがすでに理解出来ない。
学歴が高い、という事だけで優秀という評価を下すのは大変偏っている。
優秀、という評価は生きる(生き抜く)力がある、という事に対して為されるべきだ。
知識がある、という事はあくまで二次評価であり根本的評価ではありえない。
ここを誤ると人を見る事は出来ない。
ブラック企業の問題は『(ブラック企業の)判断力を奪う人格破壊』と『(労働者の)後には引けない』というプライドが結合した時に発生する。
経営とは生きるための作業の継続だ。
『生きる(という事)』は『良いとき』もあれば『悪い時』もある、ということを『乗り越える力がある』という事。
人生、うまくいかない事はあって当たり前。失敗の10や20あって当たり前。
今は国家存亡の時ではないのだから、自分の命を引き換えにしてまで優先しなければならない世間体等あり得ない。
だから『心配するな、なんとかなる』と『〈心から〉教える事が〈出来ない〉』人は、その遠因としてブラック企業問題の発生に手を貸していると自戒すべきだ。
電通にはうまくいかない人を追い詰めて嘲笑する歪んだプライドが蓄積されていたのだろう。高学歴社会の負の遺産だ。
そして、労基法違反で立件される『悪者』がはっきりしたのは成果だが、
人一人死ななければここまではっきりさせる事は出来なかったという事を改めて銘記すべきだ。
『バカは死ななきゃ治らない』
一人も死んではならないという大前提のもと、私たちもそのバカの一人である、という事を噛み締めて行きたいものである。
『電通』はしばらくの間、
メンタルヘルスケアの現場事例テキスト・キーワードとして貴重な存在であり続ける。しっかり学びたい所だ。
経営者から笑顔でこの台詞
『失敗したら/うまくいかなかったら休んでよい、また次があるさ』
を言える職場環境が存在すれば、
そこでは凡そ過労死自殺等は、絶対にあり得ない。
★mobile-direction@ezweb.ne.jp
★https://fanblogs.jp/hagisannoblog02/archive/299/0?1480396400
★http://hagisannoblog01.seesaa.net/s/article/444524921.html
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電通過労自殺1年_「働く人全ての意識変わって」母が手記
毎日新聞 2016年12月25日 06時30分
高橋まつりさんの過労自殺から25日で1年がたつのに合わせ、母幸美(ゆきみ)さん(53)が代理人弁護士を通じて報道各社に手記を寄せ、「日本の働く人全ての人の意識が変わってほしい」と訴えた。
<電通新入社員>「体も心もズタズタ」クリスマスに命絶つ
高橋さんは昨年4月に入社し、同12月25日朝、東京都内の社宅マンションから飛び降りた。
幸美さんは手記で「あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました」と吐露。
「会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか」と自責の念も記した。
三田労働基準監督署は今年9月、高橋さんの自殺について「仕事量の著しい増加で、残業時間が(前月の2.5倍以上に)増大して11月上旬にうつ病を発症し、自殺に至った」と労災認定した。
電通への捜査が始まったことで、他の企業でも長時間労働を見直す動きが広がっている。
手記は「働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつり自身の力かもしれないと思います。
でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。悲しくて悔しくてなりません」などと記し、
「会社の役員や管理職の方々は、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います」と願った。
代理人弁護士が電通本社ビルの入退館記録を基に試算したところ、高橋さんの1カ月間の時間外労働は最長130時間だった。だが高橋さんは上司の指導で労使協定の上限である70時間未満に過少申告させられていたとみられる。【早川健人】
「制度つくっても、人間の心が変わらなければ」
まつりの命日を迎えました。
去年の12月25日、クリスマス・イルミネーションできらきらしている東京の街を走って、警察署へ向かいました。嘘(うそ)であってほしいと思いながら……。前日までは大好きな娘が暮らしている、大好きな東京でした。
あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。息をするのも苦しい毎日でした。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。
まつりは、あの日どんなに辛(つら)かったか。人生の最後の数カ月がどんなに苦しかったか。
まつりはずっと頑張ってきました。
就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。
自分が困難な境遇にあっても絶望せず、あきらめないで生きてきたからです。10歳の時に中学受験をすることを自分で決めた時から、夢に向かって努力し続けてきました。
凡才の私には娘を手助けできることは少なく、周囲のたくさんの人が娘を応援してくれました。
娘は、地域格差・教育格差・所得格差に時にはくじけそうになりながらも努力を続け、大学を卒業し就職しました。
電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。
あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。
母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。
私の本当の望みは娘が生きていてくれることです。
まつりの死によって、世の中が大きく動いています。まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの24年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います。
でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。
そう思うと悲しくて悔しくてなりません。
人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。
まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。
まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、けっして見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。
形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。
会社の役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。
そして社員全ての人が、伝統を重んじることにとらわれることなく、改善に向かってほしいと思います。
日本の働く人全ての人の意識が変わってほしいと思います。
以上
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