パチンコとの訣別

「牙狼ＦＩＮＡＬ」に頭の先までどっぷり浸かった生活が続く。
とにかく仕事帰りや休日は「牙狼ＦＩＮＡＬ」を求めてホールを彷徨う。
その根底には絶対的にそりが合わない舅姑の顔なんぞ見たくないという思いがあった。
つまらない家庭から逃げたかったし、今も逃げたい。
知っての通り、「牙狼ＦＩＮＡＬ」は爆発すれば笑いが止まらないのだが、ド嵌まりするときはとことん嵌まる。
「軍資金が底を尽きる直前に大爆発、２８連チャン。」
「９連チャンのあと、引き戻しで１２連チャン。」
「２００円の投資で３万１千円回収。」
「単発、単発、２連チャン、３連チャン、２連チャン。」
こんなことばかり続けばいいが、続くわけがない。
いくらイチパチとはいえ、負けがかさめば貯金だって食いつぶす。
ついに貯金を食いつぶし、触れてはいけない「パンドラの箱」を自ら空ける日が来る。