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2024年05月27日

【大河ドラマ感想】光る君へ(21)旅立ち

私は勝者より敗者に魅かれます。自分が敗けてばかりの人生だからかもしれません。

感情移入してしまうのも敗者が多いです。

当たり前ですが、敗者にも人生があり、思いがある。

私は歴史に詳しくないのですが、紫式部は決して敗者ではないように思うのです。

政治的には敗者の側である清少納言の「枕草子」が、勝者の側である紫式部のアドバイスでうまれたという脚色は、どうも嫌な気持ちになってしまう。

まひろのアドバイスを受け、ききょうが「枕草子」を書き始め定子さまを慰める。ドラマとしては美しかったです。

でも、違うじゃないですか。没落していった政治的敗者、中関白家から「枕草子」はうまれた。それを奪うのは千年前とはいえ、実在した人たちに対する敬意がなさすぎるように私には思えるのです。

敗者ではないですが、先週まひろの父、為時が除目(じもく)の際に詠んだ漢詩を実はまひろが書いたものとした時にも同じことを感じました。

一条天皇の心を動かしたのは、為時の作った漢詩です。

その功績を簡単に奪うのは、物語とはいえ、やってよい事ではないと思うのです。

まひろ以外にも才能がある人間がいても、まひろが聡明でなくなるわけではない。

まひろが聡明で心も美しい人間であることは、もう十分に描かれているのですから。
タグ:光る君へ
posted by 権田 at 03:13 | TrackBack(0) | 大河ドラマ

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