というのは別のマンガの名セリフですが、僕ヤバの10巻も青春甲子園の決勝ぐらい熱い闘いが展開されています。1冊丸ごと夏合宿編です。
桜井のりお先生の「僕の心のヤバイやつ」もついに10巻に至りました。
発行部数も450万部突破です。
コミックスで読むと一瞬ですが、「連載で読む派」にとっては隔週で1話(10〜12頁)の進行なので、じつは10巻の夏合宿のエピソードは半年ぐらいかかっていたのです。心して読むように。
夏合宿編は、別名「性の4日間」と呼ばれるだけあって、エロスなエピソードが満載です。
そのあたりについては、コミックスのあとがきで作者自ら「付き合うにあたって性への関わりは不可欠」と語っています。読者諸兄におかれましては、覚悟完了のほどよろしくお願いいたします。
序盤のコンドーム事件から始まり、ビーチやケンカや花火や宴会や勉強会などイベント盛りだくさんですが、やはり見どころは山田の山田力(山田を山田たらしめる力のこと)が暴走してゆくところですね。
例によって市川視点で語られるので、山田の内面を覗うことはできないのですが、行動の端々に理性の揺らぎが感じ取れます。
今回は海辺の別荘が舞台なので、水着も出てきます。
かなり「攻めた」水着を山田は選んでいますが、そのエピソードは9巻にあります。わりと重要な回です。
その水着を見せるのは、4日間のうちで2回あります。
初回と2回目の二人の反応とか、如何でしょうか。面白いですね。
物語の序盤ではモデルもやっている美少女、というキャラクタでしたが、市川との交際を経てものすごくリアルな人格が顕現してきました。うん、リビドーがだだ漏れじゃん。
ある意味で生命力に溢れた女性であるとも言えます。風邪ひいても24時間で復活するぐらいに。
コンドーム事件はカルテ140で解決?します。この小道具を作品に持ち込むのはなかなか勇気が必要だったと思います。おかげで二人の気持ちの深い部分が分かるのですが、残念なのは山田がキッスに夢中で市川の言葉を全然聞いていないというポンコツぶりです。
しかもその後、セクシー水着攻撃にも耐えたはずの京太郎の京太郎が意気軒高ぶりを見せてしまい、帰りの電車でそれを思い出してヒロインにあるまじきゲスな笑みを浮かべる山田が優勝となります。
山田、恐ろしい子。
おまけ。マンガクロスで連載時には毎回「扉絵」が描かれるのですが、コミックスには収録されません。
140話の淫靡な扉絵と、10巻で出番が無かった半沢さんの登場回(141話)の扉絵をご紹介します
僕の心のヤバイやつ 10 (少年チャンピオン・コミックス) [ 桜井のりお ] 価格:550円 |