2021年の夏アニメについてはあまり書いていないのですが、こっそりと「小林さんちのメイドラゴンS」を見ています。
言わずと知れた「京アニ」です。オープニング、いいですね。可愛い女の子を可愛く動かす、という簡単そうに思えて、最も難しい仕事をやってくれます。ありがとう。
2019年7月の事件で亡くなった武本監督の後を石原監督が引き継いでいます。武本監督の名前は「シリーズ監督」としてクレジットされています。
さて、その事件への追悼として描かれたのが藤本タツキの「ルックバック」です。
作中では直接この事件に関する言及はないのですが、公開時期や内容を見れば、相関があるのは明らかです。
このマンガが公開されたのは、あの事件のほぼ2年後に当たる2021年7月19日です。
Web(ジャンプ+)での公開でしたが、またたく間に話題となり、1カ月を待たずに閲覧数が500万を超えました。
そのお話のあらすじはこんな感じ。
「自分の才能に絶対の自信を持つ藤野と、引きこもりの京本。田舎町に住む2人の少女を引き合わせ、結びつけたのは漫画を描くことへのひたむきな思いだった。月日は流れても、背中を支えてくれたのはいつだって――。唯一無二の筆致で放つ青春長編読切。」
あの「チェンソーマン」の人気漫画家が描いた、というだけでなく、内容として深く心に響く作品です。
管理人はじつはWebでは読んでいなくて、本日(9/5)、ようやくコミックスで読みました。遅れてごめん。
一読して思ったのは、「うわ、これ藤本センセイ、これ自分のこと描いてんじゃないの?」ということ。
藤本センセイの絵柄からして、確実に「美大出身」だろうと思っていましたが、さっき調べたところ、やはりそうでした。しかも作中の美大は多分母校がモデルのようです。
ここから先は、管理人が勝手に想像したことなので、なんの根拠もありません。裏付けもとっていません。
という言い訳をしておいて書きますが、藤本センセイはあの事件の被害者のどなたかと何かしらの関係があったのかなあと思うのです。
あの事件は確かに多くのクリエイターに衝撃を与えました。しかし、だからと言って、それを単なる題材としていきなり140頁超の作品を多忙な人気漫画家が描くでしょうか?
「どうしても描かずにはいられなかった」という作者の強い想いが感じられる作品なのです。
正直、万人受けする作品だとは思わないのですが、管理人としては、「誰かに向けて描いた」あるいは「自分自身の気持ちや決意を確かめるために描いた」ように思えてなりません。
最後のコマで、主人公が背中を向けて黙々とマンガを描き続ける姿が、作者の決意表明のように思えるのです。
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