また、審議会も間違った判断をした時点で終わりだ。
こういうことがあるんだ、というのが感想。
景観を守るということはいいことだが、難しいものでもある。
委員から、
「市が景観を妨げないと言う以上、反対しづらい空気だった。恥をさらすようだが、看過できなかった」
というような話が漏れてしまうのも、人選ミスとしか言いようがない。
あまりにも人材不足か?
まともな専門家を招いて手伝ってもらうことだ。
行政として今後も同じことが起こらないようにする必要がある。
本当に市長が実効性のあることがしたいのなら、高層階10階分を買取、その階数分建設させないことだ。
Yahoo!より、
国宝・松江城と並び立つ「ほぼ天守」並みマンション建設へ…市の対応は迷走、市長の直談判も不発
12/20(金) 15:30配信
読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/3231e53952c71916c75ca51dd246d71fbe5111f9
記事より、
松江市の国宝・松江城近くで建設が進むマンションを巡り、市の対応が揺れている。いったんは景観基準に抵触しないと判断したが、お墨付きを与えた審議会の委員から「誤りだった」との声が噴出。市は事業者に高さを下げるよう要請したものの実現の見通しは立たず、市民から批判が出ている。(松江支局 門脇統悟、小松夕夏)
マンションは19階建てで106戸の分譲を予定。高さ57・03メートルは、約200メートル北側にある松江城の天守(海抜56・72メートル)とほぼ同じで、マンションとしては市内で最も高くなる。
市の景観計画では、松江城など3か所を眺望保全の重点区域に指定し、松江城については「天守から見える東西南北の山の稜線(りょうせん)の眺望を妨げない」との基準を設けている。
市は昨年10月、施主の京阪電鉄不動産(大阪市)から建設の届け出を受け、建築の専門家らで構成する市景観審議会に諮問した。審議会は、眺望を妨げないとの市の見解も踏まえて審議し、同年11月2日、上定昭仁市長に「基準を満たしている」と答申した。
しかし、市民団体「まつえ/風景会議」は今年1月、「城下町の景観が大きく損なわれる」として、建設予定地の購入を求める要望書を市に提出。さらに2月には、審議会委員12人中9人が「街並みとの調和も一体として審議すべきだった」として、審議のやり直しを求める意見書を市に出した。
ある委員は「市が景観を妨げないと言う以上、反対しづらい空気だった。恥をさらすようだが、看過できなかった」と話した。
上定市長は「答申を反故(ほご)にすることはできない」として審議会に再び諮問はしなかったが、「松江らしい景観を保全する観点から望ましくない」と表明。京阪電鉄不動産に高さを低くするよう申し入れたが、採算面から断られたという。
マンションは3月末に着工。8月には、城周辺の町内会が建設反対の陳情書を市議会に提出した。上定市長は10月、親会社の京阪ホールディングス(同)にも高さの引き下げを直談判したものの、受け入れられなかったという。
コメント
松江市の国宝・松江城の近くに建設される高層マンションを巡る対応は、行政の判断ミスと審議会の問題を浮き彫りにする事例となっています。景観を守ることは重要ですが、それがどれほど難しいかを改めて考えさせられる案件です。特に、市が景観基準に抵触しないと判断した時点で、反対意見を出しにくい空気が生まれていたという委員のコメントは、意思決定プロセスの透明性や人選の問題を感じさせます。
この事態は、人材不足や適切な専門家の招致が行われていないことを示しており、市の姿勢が問われるべきです。本当に景観保全を考えるのであれば、単なる高さの要請ではなく、例えば高層階の一部を市が買い取り、建設を制限するなど、より具体的な実効策を講じるべきではないでしょうか。
また、今回のような審議会の失敗を繰り返さないために、行政は適切な専門家を招き入れ、より広い視点で景観と調和を考えた政策を打ち立てる必要があります。市民からの信頼を回復するためにも、迅速かつ実効性のある対応が求められます。
English Comment
The controversy surrounding the construction of a high-rise condominium near Matsue Castle highlights administrative misjudgments and flaws in the decision-making process of the advisory council. Protecting scenic views is crucial, but this case demonstrates how challenging it can be. The statement from one council member, who admitted feeling pressured not to oppose the city’s position, underscores the lack of transparency and the need for more thoughtful selection of committee members.
This incident reflects a potential shortage of qualified personnel or failure to involve appropriate experts in the process. If the city is serious about preserving the historic scenery, it should implement more concrete measures, such as purchasing and restricting the upper floors of the building to prevent excessive height.
To avoid repeating such failures, the city must engage competent experts and develop policies that consider broader perspectives on harmonizing new developments with historic landscapes. Quick and effective action will be essential to restoring public trust and ensuring future developments align with the city’s identity and aesthetic values.
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