そして沖縄の本土復帰、パスポートを焼き捨てた時、本土の同期の連中と論争も出来る、ケンカも対等に出来る、と目に見えない鎖の呪縛から解放されたのである。
そんな事は多分、体験した人にしか分からない事であろう。
そんな時、窓外族から、社の中心へ戻るはめになったのだ。
そしてひかるは暴走した。今度はいい意味での暴走だ。
同期の連中は先に管理職として登用され、会社の経営にまで携わり、後輩達からは一目もニ目もおかれていた。
それが、徒党を組んで会社に反旗を翻したのである。
ひかるにとって、その行為は許せなかった。
今まで従いて来た後輩たち、女房子供もいるだろうに・・
自分の利益ばかり考えていいものか! と頭へ来たのである。
社の中心に座ると、ひかるは重役や社長を論破した。
そして社長には、三日三晩、いやと言われても追いかけ回し。
「取り巻く状況は最悪だ、しかし守りに回っていると、さらに社員は、歯が抜けるように引き抜かれていく、現在、3分の2の社員が残っているが、5割を切れば、なだれ現象になり、もう持たない。
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