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2021年01月17日

成人の日の日程か新成人の区切りを変えるべき。お酒の面から。

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今年は感染症の影響で例年とは大きく雰囲気が異なるものでしたけれども、成人の日が過ぎました。
今年独特の空気は無視させて頂いて、成人の日のたびにいつも感じていたことを書かせて頂きます。

新成人の間で、成人式にお酒を呑んでもいい人といけない人が混在してしまうって、あんまりではないですか。

成人式は1月の第二月曜日。つまり、1月8日から14日の間にきます。新成人の区切りは学年なので、前年の4月2日から当年の4月1日までに20歳になった、あるいはなる人が、成人式で新成人として扱われることになります。
ということは、成人の日の時点において、新成人の8割弱の人が20歳、2割強の人が19歳です。当然ながら、20歳の人はお酒が呑めてタバコも吸える、19歳の人はそれができません。

もちろん、祝いの席ではお酒を呑んだ方がいいとか、呑めない人や呑みたくない人の声を軽んじるとか、そういう意図は全くありません。お酒を呑まない祝いもまたいいものです。ただ、呑める人と呑めない人が混在する現状がきわめてよろしくないと主張しているのです。
お酒を呑む呑まないの自由は尊重されなければいけませんが、大人の祝いの場にはお酒は定着した重要な要素です。お酒があるのとないのとでは、全然空気が違います。同じ新成人でありながら、お酒がある場を選択できない人が2割いる。こんなことが許されてはいけないと思います。ましてや、同じ酒の席において、呑んでいる新成人の横で断らなくてはいけない新成人がいる。悲しいことです。

ここまで読んで頂いて、20歳まで律儀に呑まないなんていう人実際にはそういないし目くじら立てなくてもいいのではと思った方もいるでしょう。しかし、酒を呑むことへの世間の目は厳しくなっています。例えば、平成初期までなら仕事納めの時ぐらい社内で酒を呑めた職場も多かったと思いますが、今は違います。
未成年飲酒で言えば、年齢確認が当たり前になり、ひとりひとり年齢確認されることが普通になりました。酒を提供した人が罪に問われ多額の罰金を科せられかねないからです。また、誰もがカメラを持ち歩き全世界へ発信することが容易な世となり、19歳以下で酒を呑めば即座にネットで総攻撃されるようにもなりました。
つまり、成人式ぐらいと19歳で呑むことが、以前よりもずっとずっと難しくなっているのです。
昭和の頃は、正月のおとそは縁起ものだからと、小学生が口にしても咎めない大人がけっこういたように思います。もちろん、それがいいとは言いません。それはいけないことです。ただ、その頃の感覚が残っている人が、19歳で飲酒できないなんて現実はないと言っているのなら、それは違うのです。
それに、百歩譲って19歳で呑んでもいいよいいよという世だったとしても、堂々と呑めるかそうでないかは違ってきます。呑み過ぎてしまったら、周りに迷惑を掛けたら、後々未成年ということが問題になるかもしれない。飲酒経験が浅い、というよりほとんどない若者、他の大人よりリスクは高いだろう。もちろん迷惑をかけないように気を付けるのは当たり前ではありますが、20歳で堂々と呑める方との格差を持たせてはいけないと思うのです。

ではどうするべきか。方法としては3つあります。成人式の日にちを変えるか、学年制の区切りを変えるか、あるいは未成年者飲酒禁止法を改正して飲酒可能年齢を変えるかです。
まず成人式の日にちについてですが、成人式のルーツは1946年に埼玉県で行われた青年祭と言われています。成人の日の制定は1949年。そんなに歴史が古いわけではありません。変えてもいいのではないでしょうか。4月2日以降にして、全員が20歳になってから行うとか、1年前倒しして、全員が19歳で行えば、早生まれ遅生まれの差がなく新成人は成人式の性格を共有できます。
また、学年ではなく年、つまり4月2日ではなく例えば1月1日で区切るという方法もあります。1月1日から12月31日までに20歳になった方々が翌年の1月第二月曜日の成人式の対象者であれば、全員が20歳以上。20歳に3〜4%は21歳が混じっていますが、酒という文化の扱いで隔てられることはないですし、誕生日の差も1〜2週間、生まれ年の差が問題になることもないでしょう。
3つ目のお酒が呑める年齢については、アルコールに関する医学的なことも考慮しなければいけないでしょうけれども、例えばフランスやオーストラリアは18歳以上、米国は21歳以上と20歳でない国も多く、あえて成人式をまたぐ年齢を選ばなくてもいいでしょう。

私の意見としてひとつ主張するとしたら、学年ではなく生まれ年に区切りを改めた上で、成人の日も1月第二月曜日から5月1日に移すという案。つまり、1月1日から12月31日までに20歳になった方々が、翌年の5月1日に新成人として祝われる対象になります。

なぜ学年制を捨てたか。学校生活から社会人になる年齢は様々ですが、成人となれば、ゆくゆくは労働者として、学校での学年とは縁が薄くなっていきます。学校何年卒よりも、何年生まれのウエイトが高くなっていきます。だから、新成人の儀式で学年の概念を持ち出す意味は薄いと思いました。
それを採用したらそれだけで成人式に飲酒可能者と不可能者が混じる問題は解決できるのに、更に成人の日をずらす理由ですが、いくつもありまして、総合的に5/1を主張しました。
ひとつは、やっぱり飲酒が絡む事情を考慮してのこと。20歳になって1年経っている人と半月未満の人、お酒を浴びる心構えに差ができてしまうと思うんです。なので、花見の時期を含む4か月間で、年末誕生日の人も酒の席を堂々と経験する機会を通った上で成人式に臨む方がいいと思いました。
それから気候。厳かな成人式を寒さ厳しい真冬に、正月の厳(おごそ)かな雰囲気が抜けない時期に。この選択、絶妙だとは思います。ただ、新成人のスタートを、大雪だとか寒波で邪魔されたくはないです。交通が乱れにくい時期がいいのではないでしょうか。
そして、成人式に参加しやすい時期、かつ、新成人のみならず、みんなが祝いやすい時期というのも大事です。例えば学年のスタートが4月2日だからと言って、4月始めに成人式をやったら、企業は年度初め、新入社員の受け入れ時期でもあり、忙しい。企業活動や新生活を折るように地元の式に参加、これは難しいかもしれません。新成人も表情暗い、社会もノれないということになりかねません。

心から参加しやすい時期、春の大型連休(GW)かお盆だと思うんです。ただ、お盆はちと区切りの大晦日から時間が経ちすぎている気がします。夏祭りの時期とも重なり成人の祝いが埋もれそうな予感もします。
5/1なら、新成人ということで新たなステージに立った方に降り注ぐ諸々をリセットする効果も少々あるかもしれません。また、世界ではメーデー、国内ではゴールデンウィークということで社会的休日、休める人は多い日でしょう。GWも休めない人はいますが、分散休日シフトも多いお盆よりも休める人は多い気もしています。
成人と子どもの違いと言えば勤労の義務。今時、汗水たらして働くことが美徳とは言い切りません。不労所得で生活するのもアリです。しかし、労働について考えるのは社会の根幹。たまたまメーデーがゴールデンウィークという時期に当たったことも生かして、労働と社会について考える、それが大人の一歩、そういうメッセージも若者に伝わればと思います。
例えば景気と雇用、例えば労働形態、例えば労使の協力すべきところと対立点、それらを考えることは、大人の権利である選挙権行使に必要だと思いますから。

というわけで、私の意見として一つ出すとすれば、1月1日から12月31日までに二十歳になった人は、翌年の5月1日に成人式。
他にも案は考えられますが、少なくとも、成人式当日において、新成人の中で、お酒が呑める20歳の人と呑めない19歳の人が混在する現状は、解消すべきです。



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