厚生労働省では、カロリー計算表を出して、換算表を見ながら1日に摂取する食事を計算するように推奨しています。茶碗1杯のご飯が何カロリー、アジの開きが中くらいのもので何カロリー、野菜炒めが何グラムで何カロリー・・・・・・
これはわたしもメタボだったころ、まず初めにやってみましたが、その感想を一言でいえば、「来んなバカげたこと、やってらんないよ!」 カロリー計算は医学生の時に勉強しましたし、医者になってからも、糖尿病や肥満の人には、栄養価に頼んでカロリー計算による食事指導を行っていきました。しかし自分でやってみて、こんなに面倒で煩わしいことを、よく今まで患者に強いて来たものだ、と心から反省しました。
目で見て楽しみ、香りをかいで楽しみ、味わいや舌触りを楽しむ【食】というものを、カロリー計算という数字に置き換えてしまうのですから、なんともあじけない!
こんなことを考えた人間も、続けれれる人間も頭がおかしい(失礼しました)、と思うほど苦痛だったのです。納得いかない道理は受け入れることはできません。結局、3日と続けることはできませんでした。
そこで注目したのが「一汁一菜」です。古来、日本では質素な食事を良しとする習慣がありました。これは前述してきた観点からも、じつに理にかなっているといえます。品数で摂取カロリーをコントロールすることができるからです。さらに今までと同じものを食べても、茶碗と皿のサイズを小さなものに変えることによって、簡単にカロリーを減らすことができます。家族と別な献立を作る必要もないのです。食器の容量が今までの八割ならば【はらはちぶんm腹八分目】、六割の大きさならば【腹六分目】が簡単に達成できるのです。これを「一汁一菜ダイエット法」と名付けました。
まず用意するものは子供用の食器です。アンパンマンの絵の描かれているような小さいごはん茶碗と味噌汁のお椀を用意します。ご飯は白米でも玄米でも、炊き込みご飯であってもチャーハンであってもかまいません。量は確実に減っているのですから、好きなものを召し上がってください。
お汁も通常の味噌汁でもよいですし、お吸い物、具たくさんの味噌汁、けんちん汁でも結構です。
おかずを盛る皿は、コーヒーカップの下に敷きソーサーにします。そうすれば、そこに載せる料理は、肉料理であろうが魚料理であろうが、なんでも結構。皿からおかずがはみ出したりこぼれたりしなければ山盛りでも結構です。家族がいる人は同じものを楽しんでください。 ただし、お変わりはしません。
規則正しい一汁一菜ダイエットをして、腹六分目を達成すれば、太っている人は必ず痩せます。また痩せすぎの人は、逆に太ることができるでしょう。
一般的にダイエットというと、痩せる事だけを指すと思われますが、本来のダイエットとは、「正しい食事療法」のことです。その人にとっての適正体重になることが、ダイエットの本当の目的です。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image