2014年10月02日
オフィスはウイルスだらけ
おはようございます、ecarです。
今日は【オフィスはウイルスだらけ】 をお届けします。
しつこい空咳やうつりそうなクシャミをする人からそろりと離れようと思う季節がそろそろやってくる。
しかし、
オフィスでは同僚が持っている細菌やウイルスから逃れるのはかなり難しいことが分かった。
それはあまり接触のない同僚でさえも同じだ。
アリゾナ大学の調査によると、
オフィスのドア1つにウイルスが付着すれば4時間以内にオフィスの床や壁、
天井、
そして設置機器などの表面の半分と、
そのオフィスで働く同僚の半分にウイルスが広がることが分かった。
研究者がオフィス内のたった1人に人工ウイルスを感染させた場合も広がる速度は同じだった。
アリゾナ大学で細菌学を教えるチャールズ・ガーバ教授は
「(ウイルスの付着した)手の方がクシャミより速くウイルスを広げる」
と話す。
教授は今月、
首都ワシントンで開いた対細菌物質と化学療法の学際シンポジウムでこの調査結果を発表した。
アリゾナ大学の調査チームがこの研究を実施したのは80人の社員が働くオフィスビルだ。
ビル入り口のタッチプレート方式の開閉ドアにバクテリオファージMS‐2と呼ばれるウイルスを付着させて実験した。
これは人体に無害だが、
その形や大きさ、
耐性は通常の風邪ウイルスや胃腸炎を起こすウイルスと似ているものだ。
すると、
2時間以内にコーヒーポットや電子レンジスイッチ、
冷蔵庫のハンドルなど、
休憩室にあるものにウイルスが広がった。
それからはトイレ、
個人のオフィスや占有場所へと拡大した。
4時間たつとオフィス内で皆が触るものの表面の半分以上と、
約半数の社員の手からウイルスが検出された。
ガーバ教授は
「この結果は驚きだ。
社員の大半はお互いによく知らず、
個人的な接触もなかった」
と言う。
この調査はテキサス州に本社を置き、
クリネックスなどの商品で知られる日用品大手キンバリークラークが資金を提供した。
調査結果は現在、
出版に向けチェックが行われている。
また、
この実験の途中で、
教授らは約半数の社員に殺菌剤や消毒用の紙タオルを配布した。
その使用後ではウイルスが付着した手の比率は39%から11%に低下した。
また、
疾患を引き起こさない人工ウイルスを含んだ水滴を与えた1人の社員によるウイルスの伝播状況を実験したところ、
ほぼ同じ結果となった。
4時間以内には、
皆が触る表面の半分と社員の半数の手に最低1つのウイルスが付着していた。
調査では平均的な成人は1時間に約16回、
指を鼻や口、
目に持って行くことが分かった。
2歳から5歳までの幼児はその回数が50回にも達していた。
この研究に加わた微生物学の准教授をしているケリー・レイノルズ氏は、
試算では社員がウイルスに感染する確率は約30%だったと明らかにした。
ただ、
細菌・ウイルス恐怖症の人々がパニックに陥る必要はない。
ウイルスやバクテリアにさらされたからといって、
必ず病気になるとは限らないからだ。
微生物学者は、
その確率はどれだけ体内に吸収するか、
どの程度の量のウイルスにさらされるか、
以前にそのウイルス・細菌にさらされたことがあるか、
またその時点の全体的な健康状態によるとしている。
多くの人々は細菌・ウイルスを避ける簡便な方法を持っている。
ダラス在住の3人の子供の母親であるエロイーズ・レアードさんは、
自身の免疫力が弱いため細菌・ウイルス嫌悪症になっている。
常にペンを携行し、
エレベーターのボタンを直には決して触れない。
以前はある会社で最高財務責任者(CFO)をしていたレアードさんは
「エレベーターでは肘やこぶしを使い、指先は使わない」
と話す。
そして公衆トイレではドアを開けるのに手をペーパータオルに包むという。
「トイレから出る時、誰が手で直に触っているか分かりはしないわ」。
ウイルスはそれぞれの寿命があり、
それもウイルスが宿る場所の温度や質によって変わる。
そして感染力もウイルスによって異なる。
ニューヨーク大学ランゴン医療センターの人類微生物医療プログラムのディレクターを務めるマーチン・ブレーザー氏は
「われわれ人類の体は常にウイルスを宿している」とし、
「平均的な人で体内には数兆個のバクテリア、
数十のウイルスが生息している。
それが体内をどう動くかの研究は可能だ。
ただ、
こうした細菌・ウイルスが体内を動き回るからといってそれが健康に害となるかといえば、
たいていの場合はならないものだ」という。
フロリダ州のアーノルド・パーマ小児病院で小児感染症の専門家であるフェデリコ・ラハム氏によると、
感染性下痢の主因であるノロウイルスなどは大変強い感染力を持っているが、
感染力が弱く、
ほとんど発症しない細菌・ウイルスもあるという。
ラハム博士によると、
デイケアセンターに預けられる子供の30%から40%は呼吸器官に感染するウイルスを持っているが、
症状は出ないという。
アリゾナ大学のレイノルズ准教授は、
病原体の寿命は数秒から数カ月と幅広いと指摘する。
大半の呼吸器関連ウイルスの寿命は2‐4日という。
その寿命は周囲の環境や温度に大いに左右される。
一部のウイルスは高温に耐えられない。
付着する物質もその寿命に影響する。
カーペットや張り布など空気穴の多い材質に付着した細菌は、
ポリエステルなどの合成繊維や綿などに付着する場合に比べ生き延びる確率が上がる。
病原体はステンレス鋼材の表面は簡単に生き延びて他へ感染する力を持つが、
銅などの一部の鋼材は殺菌力を持ち、
2、3時間で死んでしまう、
とレイノルズ准教授はいう。
また、
プラスチックや合成樹脂上では細菌は比較的生存率が高い。
さらにキーボードや子供の玩具など、
溝や接続箇所など汚物がたまる場所があるものは細菌・ウイルスの生存を助ける。
アリゾナ大学の研究者らは手の殺菌剤や消毒紙タオルの使用はウイルスを激減させると考えているが、
反論する専門家もいる。
ニューヨーク大学のブレーザー氏は、
こうした薬剤を使用すると、
悪玉バクテリアを防ぐ善玉バクテリアまで殺してしまうことになるという。
ただ、
病院内やインフルエンザの季節は消毒剤を使うべきと話す。
一部の研究者は潜在的に危険な細菌・ウイルスの伝播を遅れさせる方法は、
1つの社会的儀礼を止めることだという。
つまり、
握手しないことだ。
専門誌に今年発表された研究では、
握手がこぶしを合わせるのと比べて10倍から20倍のバクテリアを伝播する力を持つことが分かった。
また、
各種の研究では病院勤務者のわずか40%しか十分な手洗いをしておらず、
一部の医師は病院内で握手を禁じることを提唱している。
アリゾナ大学の研究者らはまた、
ホテル、
学校、
健康関連施設で別の実験を行った。
食物とウイルス環境に関する雑誌で発表されたその研究結果では、
ホテルである部屋にウイルスを付着させるとその周辺の部屋に伝播した。
研究者らはモップやタオルなどの清掃用具がその伝播の原因とみている。
ウイルスはまた、
会議室にも飛び火していた。
この研究についてもキンバリークラークが資金を提供した。
研究者は次の実験として公衆トイレでのより詳細な状況把握を考えている。
ガーバ教授は、
公衆トイレに細菌・ウイルスを付着させ、
それがどこへどれだけ遠くまで伝播していくか調べたいと話している。
本日も、最後までお読みいただきまして感謝いたします。
ありがとうございました。
それでは、「ごきげんよう!」ecar
今日は【オフィスはウイルスだらけ】 をお届けします。
しつこい空咳やうつりそうなクシャミをする人からそろりと離れようと思う季節がそろそろやってくる。
しかし、
オフィスでは同僚が持っている細菌やウイルスから逃れるのはかなり難しいことが分かった。
それはあまり接触のない同僚でさえも同じだ。
アリゾナ大学の調査によると、
オフィスのドア1つにウイルスが付着すれば4時間以内にオフィスの床や壁、
天井、
そして設置機器などの表面の半分と、
そのオフィスで働く同僚の半分にウイルスが広がることが分かった。
研究者がオフィス内のたった1人に人工ウイルスを感染させた場合も広がる速度は同じだった。
アリゾナ大学で細菌学を教えるチャールズ・ガーバ教授は
「(ウイルスの付着した)手の方がクシャミより速くウイルスを広げる」
と話す。
教授は今月、
首都ワシントンで開いた対細菌物質と化学療法の学際シンポジウムでこの調査結果を発表した。
アリゾナ大学の調査チームがこの研究を実施したのは80人の社員が働くオフィスビルだ。
ビル入り口のタッチプレート方式の開閉ドアにバクテリオファージMS‐2と呼ばれるウイルスを付着させて実験した。
これは人体に無害だが、
その形や大きさ、
耐性は通常の風邪ウイルスや胃腸炎を起こすウイルスと似ているものだ。
すると、
2時間以内にコーヒーポットや電子レンジスイッチ、
冷蔵庫のハンドルなど、
休憩室にあるものにウイルスが広がった。
それからはトイレ、
個人のオフィスや占有場所へと拡大した。
4時間たつとオフィス内で皆が触るものの表面の半分以上と、
約半数の社員の手からウイルスが検出された。
ガーバ教授は
「この結果は驚きだ。
社員の大半はお互いによく知らず、
個人的な接触もなかった」
と言う。
この調査はテキサス州に本社を置き、
クリネックスなどの商品で知られる日用品大手キンバリークラークが資金を提供した。
調査結果は現在、
出版に向けチェックが行われている。
また、
この実験の途中で、
教授らは約半数の社員に殺菌剤や消毒用の紙タオルを配布した。
その使用後ではウイルスが付着した手の比率は39%から11%に低下した。
また、
疾患を引き起こさない人工ウイルスを含んだ水滴を与えた1人の社員によるウイルスの伝播状況を実験したところ、
ほぼ同じ結果となった。
4時間以内には、
皆が触る表面の半分と社員の半数の手に最低1つのウイルスが付着していた。
調査では平均的な成人は1時間に約16回、
指を鼻や口、
目に持って行くことが分かった。
2歳から5歳までの幼児はその回数が50回にも達していた。
この研究に加わた微生物学の准教授をしているケリー・レイノルズ氏は、
試算では社員がウイルスに感染する確率は約30%だったと明らかにした。
ただ、
細菌・ウイルス恐怖症の人々がパニックに陥る必要はない。
ウイルスやバクテリアにさらされたからといって、
必ず病気になるとは限らないからだ。
微生物学者は、
その確率はどれだけ体内に吸収するか、
どの程度の量のウイルスにさらされるか、
以前にそのウイルス・細菌にさらされたことがあるか、
またその時点の全体的な健康状態によるとしている。
多くの人々は細菌・ウイルスを避ける簡便な方法を持っている。
ダラス在住の3人の子供の母親であるエロイーズ・レアードさんは、
自身の免疫力が弱いため細菌・ウイルス嫌悪症になっている。
常にペンを携行し、
エレベーターのボタンを直には決して触れない。
以前はある会社で最高財務責任者(CFO)をしていたレアードさんは
「エレベーターでは肘やこぶしを使い、指先は使わない」
と話す。
そして公衆トイレではドアを開けるのに手をペーパータオルに包むという。
「トイレから出る時、誰が手で直に触っているか分かりはしないわ」。
ウイルスはそれぞれの寿命があり、
それもウイルスが宿る場所の温度や質によって変わる。
そして感染力もウイルスによって異なる。
ニューヨーク大学ランゴン医療センターの人類微生物医療プログラムのディレクターを務めるマーチン・ブレーザー氏は
「われわれ人類の体は常にウイルスを宿している」とし、
「平均的な人で体内には数兆個のバクテリア、
数十のウイルスが生息している。
それが体内をどう動くかの研究は可能だ。
ただ、
こうした細菌・ウイルスが体内を動き回るからといってそれが健康に害となるかといえば、
たいていの場合はならないものだ」という。
フロリダ州のアーノルド・パーマ小児病院で小児感染症の専門家であるフェデリコ・ラハム氏によると、
感染性下痢の主因であるノロウイルスなどは大変強い感染力を持っているが、
感染力が弱く、
ほとんど発症しない細菌・ウイルスもあるという。
ラハム博士によると、
デイケアセンターに預けられる子供の30%から40%は呼吸器官に感染するウイルスを持っているが、
症状は出ないという。
アリゾナ大学のレイノルズ准教授は、
病原体の寿命は数秒から数カ月と幅広いと指摘する。
大半の呼吸器関連ウイルスの寿命は2‐4日という。
その寿命は周囲の環境や温度に大いに左右される。
一部のウイルスは高温に耐えられない。
付着する物質もその寿命に影響する。
カーペットや張り布など空気穴の多い材質に付着した細菌は、
ポリエステルなどの合成繊維や綿などに付着する場合に比べ生き延びる確率が上がる。
病原体はステンレス鋼材の表面は簡単に生き延びて他へ感染する力を持つが、
銅などの一部の鋼材は殺菌力を持ち、
2、3時間で死んでしまう、
とレイノルズ准教授はいう。
また、
プラスチックや合成樹脂上では細菌は比較的生存率が高い。
さらにキーボードや子供の玩具など、
溝や接続箇所など汚物がたまる場所があるものは細菌・ウイルスの生存を助ける。
アリゾナ大学の研究者らは手の殺菌剤や消毒紙タオルの使用はウイルスを激減させると考えているが、
反論する専門家もいる。
ニューヨーク大学のブレーザー氏は、
こうした薬剤を使用すると、
悪玉バクテリアを防ぐ善玉バクテリアまで殺してしまうことになるという。
ただ、
病院内やインフルエンザの季節は消毒剤を使うべきと話す。
一部の研究者は潜在的に危険な細菌・ウイルスの伝播を遅れさせる方法は、
1つの社会的儀礼を止めることだという。
つまり、
握手しないことだ。
専門誌に今年発表された研究では、
握手がこぶしを合わせるのと比べて10倍から20倍のバクテリアを伝播する力を持つことが分かった。
また、
各種の研究では病院勤務者のわずか40%しか十分な手洗いをしておらず、
一部の医師は病院内で握手を禁じることを提唱している。
アリゾナ大学の研究者らはまた、
ホテル、
学校、
健康関連施設で別の実験を行った。
食物とウイルス環境に関する雑誌で発表されたその研究結果では、
ホテルである部屋にウイルスを付着させるとその周辺の部屋に伝播した。
研究者らはモップやタオルなどの清掃用具がその伝播の原因とみている。
ウイルスはまた、
会議室にも飛び火していた。
この研究についてもキンバリークラークが資金を提供した。
研究者は次の実験として公衆トイレでのより詳細な状況把握を考えている。
ガーバ教授は、
公衆トイレに細菌・ウイルスを付着させ、
それがどこへどれだけ遠くまで伝播していくか調べたいと話している。
本日も、最後までお読みいただきまして感謝いたします。
ありがとうございました。
それでは、「ごきげんよう!」ecar
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