2014年08月06日
どんな状況でも核兵器にノーを 原爆詩、朗読続ける吉永小百合さん
どんな状況でも核兵器にノーを
原爆詩、
朗読続ける吉永小百合さん
きょう広島原爆69年
広島への原爆投下から6日で69年。
原爆詩の朗読を続ける俳優の吉永小百合さん(69)が、
朝日新聞のインタビューに応じた。
終戦の年と同じ1945年に生まれた吉永さんの人生は、
広島、
長崎への原爆投下で幕を開けた
「核の時代」
と日本の戦後の歩みに重なる。
吉永さんは
「日本人だけはずっと、未来永劫、核に対してアレルギーを持ってほしい」
と求めた。
唯一の戦争被爆国・日本はいま、
核兵器廃絶を唱える一方で米国の
「核の傘」
に頼るジレンマを抱える。
吉永さんは
「どういう形にせよ、
核の傘に入っているにせよ、
あれだけひどい広島、
長崎の原爆被害があったんだから、
それをみんなしっかり勉強して、
どんな状況でも核兵器はノーと言ってほしい」
と述べた。
2011年3月の東京電力福島第一原発事故で、
日本は
「核と人類は共存できるか」
という課題とも向き合う。
吉永さんは
「本当の核の威力というものが私にはまだ分かっていない」
としつつ、
こう語った。
「でも、
原子力の発電というのは、
特に日本ではやめなくてはいけない。
これだけ地震の多い国で、
まったく安全ではない造り方、
管理の仕方をしているわけですから。
どうやって廃炉にしていくかを考えないと」
原発の再稼働や輸出の動きがあることには
「『さよなら原発』と私は声を出していきたい。
みんなの命を守るために、
今、
せっかく原発が止まっているのだから、
今やめましょうと」。
そして「まだ毎日、
汚染水など現場で苦しい思いの中で作業していらっしゃる方がたくさんいる。
そういう中で、
外国に原発を売るというのは、
とても考えられないことです」
と述べた。
被爆・戦後69年となる今年、
日本では戦争放棄をうたう憲法9条の解釈が変えられ、
自衛隊が他国を守るために海外で戦う
集団的自衛権の行使容認が閣議決定された。
吉永さんは
「今の流れはとても怖い。
大変なことになりそうな気がしているんです」
と懸念を示しながら続けた。
「政治が悪いから、
と言っている段階ではない気がします。
一人一人の権利を大事にし、
しっかり考え、
自分はどう思うかを語らなければいけない」
核のない世界をめざし、
吉永さんは原爆詩の朗読CD
「第二楽章」
の広島版と長崎版を作ってきた。
「私は俳優だから、
詩を読むことが一番伝わる」
と述べ、
「次は福島の第二楽章を作りたい」
と語った。
日本の原発輸出、
なぜ推進するの?
日本の原子力技術をトルコとUAE(アラブ首長国連邦)に
輸出するための原子力協定が国会で承認されました。
安倍政権は原発輸出に非常に積極的ですが、
これはどう考えればよいのでしょうか?
日本には三菱重工、
東芝、
日立製作所という3つの原発メーカーがありますが、
各社は、
もともと原発の輸出にあまり積極的ではありませんでした。
日本は国内で多数の原発を稼働させてきたので、
海外に輸出する必要がなかったからです。
しかし2000年代に入って国内市場の縮小傾向がはっきりしてきたことから、
日本のメーカー各社は国際的な展開を検討せざるを得なくなってきました。
日本が原発の輸出に本腰を入れ始めたのはこの頃からです。
この状況に追い打ちをかけたのが福島原発の事故です。
国内で新規の原発建設の見込みが立たなくなったことから、
各社の事業計画は大きく狂ってしまいました。
特に三菱と東芝は原発への依存度が高く、
何としても原発を輸出する必要に迫られています。
安倍政権が、
原子力分野への支援を積極的に行っているのはこのような事情があるわけです。
日本の原発メーカー各社は、
もともと米国企業からの技術導入で事業をスタートさせています。
このうち、
三菱はウェスチングハウス社から、
東芝と日立は、
GE(ゼネラル・エレクトリック)社からそれぞれ技術提供を受けました。
現在では米国メーカーと日本メーカーの力関係はほぼ対等となり、
東芝は逆にウェスチングハウスを買収するまでになっています。
日米には、三菱、東芝ウェスチングハウスグループ、
日立、
GEの4大メーカーが存在しているわけですが、
これにフランスのアレバ社を含めた5社が
世界の原発市場における主な事業者となっています。
最近では、
ウェスチングハウスから技術提供を受けた韓国メーカーや、
ロシアのメーカーがかなりの安値で市場に参入してきています。
GEは原発の輸出にそれほど積極的ではありませんから、
日本勢と韓国勢、そしてロシア勢が主に受注を争う状況となっています。
今回の原子力協定に関する採決では、
民主党の一部議員などが、
福島原発の事故処理も不完全な状況では、
到底原発の輸出は許可できないとして投票を棄権しています。
倫理的な面はともかくとして、
当初は、
福島原発の事故が原発輸出の障害になるとの懸念もあったのですが、
今のところ受注合戦には大きな影響は出ていないようです。
しかし、
あの大事故が世界中の人々に強い衝撃を与えたことは事実です。
仮に大きな事故ではなくても、
日本製の原発がトラブルを起こすようなことがあれば、
日本メーカーは二度と信頼を回復することができなくなってしまう可能性があります。
その意味で、
日本メーカーや安倍政権は非常に大きなリスクを抱えたといってよいでしょう。
トルコやUAEは途上国ですから、
あらゆる面におけるインフラの水準が日本とは異なります。
日本メーカーはこうした途上国での稼働経験はそれほど豊富ではありません。
国内での納入とは比較にならない水準の慎重さが要求されることになるでしょう。
ecar
原爆詩、
朗読続ける吉永小百合さん
きょう広島原爆69年
広島への原爆投下から6日で69年。
原爆詩の朗読を続ける俳優の吉永小百合さん(69)が、
朝日新聞のインタビューに応じた。
終戦の年と同じ1945年に生まれた吉永さんの人生は、
広島、
長崎への原爆投下で幕を開けた
「核の時代」
と日本の戦後の歩みに重なる。
吉永さんは
「日本人だけはずっと、未来永劫、核に対してアレルギーを持ってほしい」
と求めた。
唯一の戦争被爆国・日本はいま、
核兵器廃絶を唱える一方で米国の
「核の傘」
に頼るジレンマを抱える。
吉永さんは
「どういう形にせよ、
核の傘に入っているにせよ、
あれだけひどい広島、
長崎の原爆被害があったんだから、
それをみんなしっかり勉強して、
どんな状況でも核兵器はノーと言ってほしい」
と述べた。
2011年3月の東京電力福島第一原発事故で、
日本は
「核と人類は共存できるか」
という課題とも向き合う。
吉永さんは
「本当の核の威力というものが私にはまだ分かっていない」
としつつ、
こう語った。
「でも、
原子力の発電というのは、
特に日本ではやめなくてはいけない。
これだけ地震の多い国で、
まったく安全ではない造り方、
管理の仕方をしているわけですから。
どうやって廃炉にしていくかを考えないと」
原発の再稼働や輸出の動きがあることには
「『さよなら原発』と私は声を出していきたい。
みんなの命を守るために、
今、
せっかく原発が止まっているのだから、
今やめましょうと」。
そして「まだ毎日、
汚染水など現場で苦しい思いの中で作業していらっしゃる方がたくさんいる。
そういう中で、
外国に原発を売るというのは、
とても考えられないことです」
と述べた。
被爆・戦後69年となる今年、
日本では戦争放棄をうたう憲法9条の解釈が変えられ、
自衛隊が他国を守るために海外で戦う
集団的自衛権の行使容認が閣議決定された。
吉永さんは
「今の流れはとても怖い。
大変なことになりそうな気がしているんです」
と懸念を示しながら続けた。
「政治が悪いから、
と言っている段階ではない気がします。
一人一人の権利を大事にし、
しっかり考え、
自分はどう思うかを語らなければいけない」
核のない世界をめざし、
吉永さんは原爆詩の朗読CD
「第二楽章」
の広島版と長崎版を作ってきた。
「私は俳優だから、
詩を読むことが一番伝わる」
と述べ、
「次は福島の第二楽章を作りたい」
と語った。
日本の原発輸出、
なぜ推進するの?
日本の原子力技術をトルコとUAE(アラブ首長国連邦)に
輸出するための原子力協定が国会で承認されました。
安倍政権は原発輸出に非常に積極的ですが、
これはどう考えればよいのでしょうか?
日本には三菱重工、
東芝、
日立製作所という3つの原発メーカーがありますが、
各社は、
もともと原発の輸出にあまり積極的ではありませんでした。
日本は国内で多数の原発を稼働させてきたので、
海外に輸出する必要がなかったからです。
しかし2000年代に入って国内市場の縮小傾向がはっきりしてきたことから、
日本のメーカー各社は国際的な展開を検討せざるを得なくなってきました。
日本が原発の輸出に本腰を入れ始めたのはこの頃からです。
この状況に追い打ちをかけたのが福島原発の事故です。
国内で新規の原発建設の見込みが立たなくなったことから、
各社の事業計画は大きく狂ってしまいました。
特に三菱と東芝は原発への依存度が高く、
何としても原発を輸出する必要に迫られています。
安倍政権が、
原子力分野への支援を積極的に行っているのはこのような事情があるわけです。
日本の原発メーカー各社は、
もともと米国企業からの技術導入で事業をスタートさせています。
このうち、
三菱はウェスチングハウス社から、
東芝と日立は、
GE(ゼネラル・エレクトリック)社からそれぞれ技術提供を受けました。
現在では米国メーカーと日本メーカーの力関係はほぼ対等となり、
東芝は逆にウェスチングハウスを買収するまでになっています。
日米には、三菱、東芝ウェスチングハウスグループ、
日立、
GEの4大メーカーが存在しているわけですが、
これにフランスのアレバ社を含めた5社が
世界の原発市場における主な事業者となっています。
最近では、
ウェスチングハウスから技術提供を受けた韓国メーカーや、
ロシアのメーカーがかなりの安値で市場に参入してきています。
GEは原発の輸出にそれほど積極的ではありませんから、
日本勢と韓国勢、そしてロシア勢が主に受注を争う状況となっています。
今回の原子力協定に関する採決では、
民主党の一部議員などが、
福島原発の事故処理も不完全な状況では、
到底原発の輸出は許可できないとして投票を棄権しています。
倫理的な面はともかくとして、
当初は、
福島原発の事故が原発輸出の障害になるとの懸念もあったのですが、
今のところ受注合戦には大きな影響は出ていないようです。
しかし、
あの大事故が世界中の人々に強い衝撃を与えたことは事実です。
仮に大きな事故ではなくても、
日本製の原発がトラブルを起こすようなことがあれば、
日本メーカーは二度と信頼を回復することができなくなってしまう可能性があります。
その意味で、
日本メーカーや安倍政権は非常に大きなリスクを抱えたといってよいでしょう。
トルコやUAEは途上国ですから、
あらゆる面におけるインフラの水準が日本とは異なります。
日本メーカーはこうした途上国での稼働経験はそれほど豊富ではありません。
国内での納入とは比較にならない水準の慎重さが要求されることになるでしょう。
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