2014年08月04日
<富士山>「入山料払えなかった...」
<富士山>「入山料払えなかった...」 徴収態勢に課題
今夏から本格徴収が始まった富士山の入山料(保全協力金)。
県は登山期間中に連日、
富士宮、
御殿場、
須走の3登山口5合目に徴収窓口を設けるほか、
休日などの早朝にはマイカーからの乗り換え駐車場の一部でも受け付ける。
一方、
登山者からは
「支払いができなかった」
「場所が分かりづらい」との声が上がるなど、
徴収態勢に課題も浮かんでいる。
8月最初の日曜となった3日早朝の水ケ塚駐車場(裾野市須山)。
マイカーから富士宮口5合目行きシャトルバスに乗り換える登山者に、
徴収員が「
保全協力金をお願いします」
と声を掛け続けた。
千円札1枚を渡した焼津市の会社員男性(32)は
「任意なら気持ち良く支払える。
入山料で富士山の美しさを保ってほしい」
と話し、
バスに乗り込んだ。
ただ、
バス乗り場からは早めの乗車を呼び掛けるアナウンスが。
発車間際に到着し、
窓口の前を足早に素通りする人も多かった。
一方、
富士宮口5合目に直接、
ツアーバスで来た神戸市北区の教員(46)は「どこでどう入山料を集めているか分からなかった」と話す。
2日午後9時ごろに5合目から登り始めた静岡市葵区の会社員の男性(25)は支払う場所が分からず
「夜間や早朝は、
払おうとしても払えないという登山者は多いのでは」
と推測する。
徴収窓口は、
各登山口5合目に午前9時〜午後6時、
水ケ塚駐車場に金・土・日曜、祝日、
お盆期間の午前5時半〜8時にそれぞれ開設する。
他の時間帯は徴収員がいないため、
案内もできない。
富士宮口で長く警備員を務める男性(63)は
「登山者から入山料を支払う場所はどこかと聞かれることが多い」
と話し、
「どこで、いつ徴収しているか、周知を徹底することが必要では」
と指摘した。
山小屋トイレ、
新技術を模索
設置10年、
長寿命化目指す
かつてトイレットペーパーの
「白い川」
が流れていると指摘されたこともある富士山。
環境を保全しようと山小屋にバイオトイレなど環境配慮型のトイレが設置されてから約10年が経過した。
老朽化によるトイレ機能の劣化に懸念が出始めている中、
県は本年度、
山小屋トイレの現況調査に乗り出した。
世界遺産登録に伴い富士山の環境対策に注目が再び集まる中、
利用や管理の状況などを調べ、
長寿命化の新たな技術や手法を模索する。
県職員と県の委託を受けたNPO法人日本トイレ研究所のメンバーが、
富士宮口7合目の山口山荘の山小屋トイレをモデルに調査を始めた。
利用者数を把握し、
バイオトイレの設計段階で想定したより使用が超過していないかをチェック。
トイレで微生物が働きやすい温度や湿度が保たれ、
本来の分解能力を発揮しているかどうかなどを調べる。
調査結果に基づき、
トイレの性能向上を図るための方策を探る。
日本トイレ研究所によると、
具体的には微生物の活動に適した温度や湿度にするためのヒーターの熱量が弱ければパワーアップしたり、
水分が多すぎれば貯留用のタンクを設けたりするなどの方法が考えられるという。
県はメンテナンスの新技術の実証実験や富士山以外の山での有効な事例の導入なども検討する。
県によると、
新技術を用いたトイレ導入ではなく、
既存のトイレの改良を視野に入れた対策の研究は珍しいという。
山口山荘の山口芳正さんは
「おがくずを頻繁に交換することで対応できているが、
10年経過すると、
ヒーターなど消耗してきている部分もある。
調査結果が出たら(山小屋対象の)勉強会を開いてほしい」
と語る。
日本トイレ研究所の上幸雄理事は
「バイオトイレの技術が進歩する中、
富士山のトイレは旧式になっている。
より長く持たせるにはどうしたらいいか考えたい」
と話した上で、
トイレの技術的な改良に加え、
利用者数や利用時間の制限などの検討も必要との認識を示した。
環境配慮型トイレ
県自然保護課によると、
富士山の静岡県側の山小屋の環境配慮型トイレ導入は2002年度に始まった。
05年度には本県側の全ての山小屋24カ所で設置が完了した。
微生物の働きでし尿を処理する
「バイオ式おがくずトイレ」
「水浄化循環式かき殻トイレ」
などが整備されている。
県は、
経年に伴うトイレの処理能力の低下やメンテナンスの手間の増加が懸念されることから、
現状調査と対策の検証に取り組むことにした。
日本を代表する富士山、
きれいにしてほしいと願うのは全世界の人々でしょう。
関係者のご労苦に感謝しています。
ecar
今夏から本格徴収が始まった富士山の入山料(保全協力金)。
県は登山期間中に連日、
富士宮、
御殿場、
須走の3登山口5合目に徴収窓口を設けるほか、
休日などの早朝にはマイカーからの乗り換え駐車場の一部でも受け付ける。
一方、
登山者からは
「支払いができなかった」
「場所が分かりづらい」との声が上がるなど、
徴収態勢に課題も浮かんでいる。
8月最初の日曜となった3日早朝の水ケ塚駐車場(裾野市須山)。
マイカーから富士宮口5合目行きシャトルバスに乗り換える登山者に、
徴収員が「
保全協力金をお願いします」
と声を掛け続けた。
千円札1枚を渡した焼津市の会社員男性(32)は
「任意なら気持ち良く支払える。
入山料で富士山の美しさを保ってほしい」
と話し、
バスに乗り込んだ。
ただ、
バス乗り場からは早めの乗車を呼び掛けるアナウンスが。
発車間際に到着し、
窓口の前を足早に素通りする人も多かった。
一方、
富士宮口5合目に直接、
ツアーバスで来た神戸市北区の教員(46)は「どこでどう入山料を集めているか分からなかった」と話す。
2日午後9時ごろに5合目から登り始めた静岡市葵区の会社員の男性(25)は支払う場所が分からず
「夜間や早朝は、
払おうとしても払えないという登山者は多いのでは」
と推測する。
徴収窓口は、
各登山口5合目に午前9時〜午後6時、
水ケ塚駐車場に金・土・日曜、祝日、
お盆期間の午前5時半〜8時にそれぞれ開設する。
他の時間帯は徴収員がいないため、
案内もできない。
富士宮口で長く警備員を務める男性(63)は
「登山者から入山料を支払う場所はどこかと聞かれることが多い」
と話し、
「どこで、いつ徴収しているか、周知を徹底することが必要では」
と指摘した。
山小屋トイレ、
新技術を模索
設置10年、
長寿命化目指す
かつてトイレットペーパーの
「白い川」
が流れていると指摘されたこともある富士山。
環境を保全しようと山小屋にバイオトイレなど環境配慮型のトイレが設置されてから約10年が経過した。
老朽化によるトイレ機能の劣化に懸念が出始めている中、
県は本年度、
山小屋トイレの現況調査に乗り出した。
世界遺産登録に伴い富士山の環境対策に注目が再び集まる中、
利用や管理の状況などを調べ、
長寿命化の新たな技術や手法を模索する。
県職員と県の委託を受けたNPO法人日本トイレ研究所のメンバーが、
富士宮口7合目の山口山荘の山小屋トイレをモデルに調査を始めた。
利用者数を把握し、
バイオトイレの設計段階で想定したより使用が超過していないかをチェック。
トイレで微生物が働きやすい温度や湿度が保たれ、
本来の分解能力を発揮しているかどうかなどを調べる。
調査結果に基づき、
トイレの性能向上を図るための方策を探る。
日本トイレ研究所によると、
具体的には微生物の活動に適した温度や湿度にするためのヒーターの熱量が弱ければパワーアップしたり、
水分が多すぎれば貯留用のタンクを設けたりするなどの方法が考えられるという。
県はメンテナンスの新技術の実証実験や富士山以外の山での有効な事例の導入なども検討する。
県によると、
新技術を用いたトイレ導入ではなく、
既存のトイレの改良を視野に入れた対策の研究は珍しいという。
山口山荘の山口芳正さんは
「おがくずを頻繁に交換することで対応できているが、
10年経過すると、
ヒーターなど消耗してきている部分もある。
調査結果が出たら(山小屋対象の)勉強会を開いてほしい」
と語る。
日本トイレ研究所の上幸雄理事は
「バイオトイレの技術が進歩する中、
富士山のトイレは旧式になっている。
より長く持たせるにはどうしたらいいか考えたい」
と話した上で、
トイレの技術的な改良に加え、
利用者数や利用時間の制限などの検討も必要との認識を示した。
環境配慮型トイレ
県自然保護課によると、
富士山の静岡県側の山小屋の環境配慮型トイレ導入は2002年度に始まった。
05年度には本県側の全ての山小屋24カ所で設置が完了した。
微生物の働きでし尿を処理する
「バイオ式おがくずトイレ」
「水浄化循環式かき殻トイレ」
などが整備されている。
県は、
経年に伴うトイレの処理能力の低下やメンテナンスの手間の増加が懸念されることから、
現状調査と対策の検証に取り組むことにした。
日本を代表する富士山、
きれいにしてほしいと願うのは全世界の人々でしょう。
関係者のご労苦に感謝しています。
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