最初は、ただの立ちくらみだと思った私。でも、それが悪夢の始まりでした。
ある日、思いがけないことが起こったんです。
いつものように通勤ラッシュの満員電車に乗っていました。
そして家の最寄り駅に到着した電車を降り、ホームを歩いていました。
すると、ふと…何か違和感をおぼえました。
何かいつもと違います…。
景色が…おかしい!!
自分の歩いているホームが揺れて見えるのです!
そう思ったと同時に、強い立ちくらみのようなものを感じました。
足が自分の思うように動かないのです。
仕方なく、数分ほどすぐ近くのベンチに座り込みました。
これが、はじめて自分の中の異常に気づいた日の出来事です。
もちろん、そのときは重大には捉えていませんでした。
疲れているんだな、とか。
栄養がとれていないのかな、とか。
どちらにせよ単なる、軽い貧血の類だと考えていました。
「そのうち、治るでしょ…」
と、収まった途端、スーツの襟をさっと直して再び歩き出したのです。
ですが、この立ちくらみのようなものは時間が経つにつれひどくなりました。
脳内で響く恐ろしい音。逃げ道がどこにもありませんでした。
はじめのうちは一週間に1回程度、景色がゆらゆら流れて見えました。
それが次第に増え、ひどいときは毎日のように視界が歪むのです。
その内容も時間とともに悪化していきました。
10分ちょっと休んでいれば治ったものが、1時間以上もおさまらなかったり。
気合でなんとかしよう、と思うのですが
中途半端に立ち上がろうとしても足が動きません。
駅の構内で普通に歩けていたとしても、安心はできません。
ふと改札に手を伸ばしたときや、駅から外に出たとき。
所かまわず、脳内で恐ろしい音が響き渡るのです。
そのたびに、私は両手でこめかみを押さえました。
まるで黒板に爪をたてたかのような、機械のハウリングのような高い音。
それは激しい頭痛を伴い、その場に強制的にうずくまらされるほど。
もう一度姿勢を戻そうとしても、景色がゆらゆら揺れて平衡感覚が保てません。
喉が激しく乾いて、カバンの中に入っているペットボトルをとろうとしても動けません。
「どうしましたか!?」
駅員さんが私のほうへ向かってきても、身じろぎすらできません。
冷や汗が額にそって落ちてきます。
いつもつけているイヤホンから音楽が流れていますが、耳に届きません。
その代わりに聞こえてくるのは、キーンという恐ろしい音ばかり。
耳鳴りがやっとやんだと思ったら、初めておそるおそる目をあけ、
何もないことを確認します。
そして、カバンに手を伸ばし、ペットボトルの水を一口飲んで立つ――
こんなことが何回も続きました。
その状態になって、はじめて大きな焦りを感じました。
「これは、何かまずいかもしれない。」
とりあえず、勤務先の近くの病院へ行って悩みを相談することにしました。
心が繊細だから傷つきやすい??耳鳴りもめまいも理解できない医師やカウンセラー
「ストレスがあるんじゃないですか?」
と、医者は私の顔を見てそう切り出しました。
実際、忙しい日々を過ごしていました。
仕事にやり甲斐を感じていましたし、出勤するのが嫌だと思ったことはありません。
立ちくらみや頭痛なら、何回も経験したことがあります。
ピアノのコンクールを、ひどい頭痛でリタイアせざるを得なかったこともあります。
でもそれは、このめまいとはかなり違う症状でした。
そのことを医師に話すと、うんうんと大きくうなずきました。
「その頃から、悩みを溜め込むタイプだったんでしょう」
病院からは精神的なものが原因という一点張りで、軽い薬を渡されて終わりました。
なんとなく医師の言い方が気になり、思い切って民間のカウンセリングルームにも
足を運んでみました。でも、結果は同じ。
優しそうな、でも時折こちらを見定めているような目つきの初老のカウンセラーに
「幼いころから、あなたは繊細で傷つきやすい方だったのでしょう」と言われただけでした。
めまいや耳鳴りが今起きている理由が分からない。
まるで自分が弱いから悪い、とでも言われたかのような…。
結局は後味の悪いまま、収穫ゼロのまま帰路につくことになりました。
幼いころから弱かったって言うけど、それから10年くらい
何事もなかったはずなのに。
帰りの電車の中、釈然としない気分を変えようとカバンの中を探りました。
プレイヤーの中に、大好きなクラシック曲が沢山つめてあるのです。
子供の時の夢は、ピアニスト。コンクールへの出場を勧められたこともあります。
でも、あの頃はひどい立ちくらみでピアノの練習すらままならなかったのです。
今思えば、あれはめまいだったのかな…
小さな子供の頃の、悩みごと。
それは10年経ち、私の体内で強力になって再び帰ってこようとしていたのです。
もし子供の頃と同じものだとしたら、いやなタイミングで帰ってきたな。
耳鳴りとめまい――こうして私はかつての悪夢と、再び対峙せねばならなくなったのです。
いつ耳鳴りとめまいが襲ってくるか分からない!情緒も不安定になり、人が寄り付かない…
次の日から、私は少しのことにも反応するようになりました。
ちょっとした物音にも目くじらを立ててしまうのです。
いつ耳なりとめまいに襲われるか分からない、とピリピリしていました。
少しでも早く仕事を終わらせて、家に帰ってしまいたかったのです。
昼休みも同僚とのランチを断り、仕事にふけっていました。
何もなかった頃は、友達とたわいもないお喋りに時間を費やしていたのに…。
そのうち「あの人、なんか変わったね…」と、周囲から距離を置かれるようになっていきました。
でも、いつも通りになんていきません。
仕事中に耳鳴りやめまいに襲われたら、みんなに迷惑をかけてしまうのです。
ひとりでコーヒーをいれている間、ふと昔のことを思い出しました。
「そういえば、こういうことは子供の頃にもあったっけ…」
中学校に上がった頃から、私はあまり友達の輪に入れない子供でした。
音楽の道を目指していたので、休み時間も音楽室で練習していたのです。
でも、それだけではありません。
友達との会話の中で、話が盛り上がって笑い声がピークに達すると、耳鳴りが起こるのです。
学生時代、一番楽しいはずの時間。
みんなの中でひとり苦虫を噛み潰したような顔をする私。
どんなにそれが「耳鳴りのせい」だと分かっていても、会話が途中で止まります。
どうしても場がしらけてしまうことも多く、気づけば私は一人になっていました。
その後、さみしくてピアノばかり弾いた私は、肩こりにもなってしまったのです。
悔しいことに、それは現状とよく似ていました。
ますますひどくなる症状。もう普通の生活には戻れないのか…
仕事を終えて帰路につくと、また足元がふらつきます。
いつ耳鳴りやめまいに襲われるか分からない怖さで、眉間にはシワがよりました。
家に帰ると母親が気を使い、何もしなくてもいいように世話をしてくれました。
小さい頃にも似たようなことがあったので、分かってくれていたのです。
じっとしている時間が増え、急激に太りだしたような気もします。
クラシックも、あまり聴きすぎると耳鳴りがおきる気がして、控えるようにしました。
「このままじゃ、どんどん何もできなくなる…!」
怖くなったので、ネットで本を取り寄せて調べました。
図書館でも何十冊と関連本を借りました。
自分で原因を想定し、耳鼻科に直接問い合わせたこともあります。
しかし、お医者さんに何を言っても、「精神的なものだよ」と
まともにとりあってくれません。
診断では「ストレスによる慢性的なめまい」とのことでした。
過労が大きな原因なので休息をとれば治るはず、と言うのです。
確かに、このままの状態を続けていてもラチがあかない!
私は思い切って上司に症状と診断結果を説明し、
木曜日から4日間の休みをとりました。
とにかく休息が必要と言われたので
体を休めようと家でゴロゴロとしていました。
気分転換に空気のきれいな場所へ行ったりもしました。
すると、なんとなくですが、めまいが少なくなった気がする…。
少なくとも、周囲に気を使う煩わしさがなくリラックスできたのです。
さらに、ちょっと奮発して整体もいつもより長いコースを選びました。
整体に行くと次の日のフラフラ感が、わずかですが小さくなるので、
休みの日は定期的に、主に首と肩をほぐしに整体へ通っていたのです。
この調子なら、もとの生活に戻っても大丈夫かもしれない!と感じ、
楽観的に月曜日から出勤することに決めました。
しかし…
通常の業務に戻ったのですが、まったく治っていません!
数日休んで整体で首と肩のこりをほぐしたぐらいではダメなのかもしれません。
「休暇をとったのになんで治ってないの…」
そのセリフは、私以外の同僚や上司の思いとも一緒でした。
「お休みをとっても、調子が悪そうだね…」
いぶかしげに投げてくる同僚たちの言葉に何か答えなければ…と迷う最中、
大きな耳鳴りが襲いました。
激しいめまいで、彼らの表情がぐにゃりと歪んで見えます。
喉が激しく乾いて声が出ません。
耳をふさぎ、出口のない恐怖と孤独に耐えるのが精一杯でした。
何をやっても良くならない!耳鳴りとめまいの原因が全く分からないという現実。
それからは、仕事も早退することが多くなりました。
周囲も「あいつに今大きな仕事を任せても、ダメだろう」という雰囲気です。
小さな仕事ばかりこなし、そそくさと帰る気まずい日々が続きました。
家では自分で耳鳴りとめまいをなんとかしようと 本を読み、インターネット検索で調べました。
たくさんの情報や対策を使うことで、自分で治す道もあると思っていました。
簡単なことでは、めまいが起きたときだけ酔い止め薬を飲んでみました。
あと、起床時と寝る前にストレッチ体操をやってみました。
しかし、上下に揺れるようなめまいはいっこうに無くなりません。
さらには、上下に揺れるような感覚や
自分がグルグル回っているような感覚にも襲われるようになり
専門医療機関へと行くことにしました。
「めまいの専門医ならば治してくれるはず」と、大きな期待をもって行きました。
しかし実際は簡単ではなかったのです。
血液検査はもちろんのこと、頭部MRIやエコーもやりました。
1日ががりで色々な検査をしました。
最終的に、めまい専門の先生に言われた一言は…
「そのうち自然におさまると思いますけど…」
「休息が必要ですね…」
は、はい、以前行った病院でも同じこと言われました…。
4日程度ですが休暇もとったのですが?
この時、すごいショックと絶望感を感じました。
「え、もしかして原因がわかならないの…」
「私は一生、めまいで悩み続けるの…」
頭の中が真っ白になった瞬間でした。
専門医の話によると、私だけに限らず
めまいというのはメカニズムが完全には解明されておらず完全に治すのは難しい
との話でした。
めまいは根本治療ができない…
一時しのぎを続けて、ごまかし続けるしか方法がないんだ…。
「左右、上下、グルグル回転」に慣れるしかないんだ…。
これじゃ、仕事どころか外出もできない!
好きな音楽もまともに聴けない。友達と何気ない会話も楽しめない。
それに加えて、私には耳鳴りという恐怖もあります。
これでは生きていても、ただツラいだけだ…
そこまで思い詰めるようになっていました。
これは本当に病気?もしかしたら解決策はあるのかもしれない・・・
「もう一度、あきらめずに探してみたら?」
そう励まされたのは、久しぶりに電話で幼馴染と話をしたときでした。
相変わらず、左右、上下、グルグル回転のフラフラ感と
突然の激しい立ちくらみは治っていません。
ときどき激しい吐き気も併発するようになっていました。
でも、慣れてきたと言えば慣れてきたという状況でした。
このまま、何も改善されずにいくんだろうな・・・
と、妥協して毎日をやり過ごすようになっていた頃です。
海外転勤をしていた彼女は、私の今の状況を全く知らずにいました。
そのおかげで、逆に気を使わずにゼロから説明することができました。
すると、彼女は話を興味深そうに聞きつつ、
途中で「それって病気なの?」と質問をはさんできたのです。
いきなりの横やりに、私は思わず言葉につまりました。
「いや、ゴメン。
何にもハッキリしていないのに、達観してあきらめてるからスゴイって思って」
友達は焦ってあたふたと取り繕うように話をつなげました。
彼女によれば、転勤先の色々な国で原因不明の病に侵されている人も多いのだとか。
それでもあきらめず、自分なりに満足いくまで病気と向き合う人を見てきたとのこと。
それに比べて、アッサリとさじを投げた私が驚きだったのだと言われました。
それを聞き、自分はなんと意思が弱いのだろうと情けなくなりました。
確かに、自分で決め付けてはいたものの、まだ何も分かってはいないのです。
原因も分からないのだから、病気ともいえない。
それなのに、もはや打つ手がないと嘆いて悲観にくれていた自分がいました。
「もしかしたら、方法が他にあるかもしれないよ!」
ポジティブな友達に励まされ、私はもう一度耳鳴りとめまいに向き合う気持ちになりました。
突然見えた、一筋の希望。これなら耳鳴りもめまいも、よくなるかもしれない。
その日から「病気だから治らない」とか、
「病気だから無理だろう」という思い込みを捨てました。
そして、部屋中に散らばる漢方薬やアロマグッズ、
病院の診察券や領収証の束を見ながら心に決めたのです。
自分の身体を今一度、見つめなおしてみよう。
医者や商品に頼るのではなく、この手で情報を集めよう、と。
どんなときに耳鳴りやめまいがするか。
天候はどうか。めまいがする場所は室内なのか屋外なのか。
耳鳴りは静かなときに起こるのか、騒がしいと起こるのか。
逆に、心地よい空間はどんなものか…
幼少時代からの記憶を頼りに紙に書き出すことにしたのです。
つかみどころのない病ですが、それでも自分の身体です。
自分が一番知らなきゃいけないことです。
「無理しちゃダメだよ」と、心配する親には笑顔で大丈夫だと言いました。
海外で色々な人を見てきた友人にもガッカリされたくありません。
もう一度笑顔で生きるために私は情報を探していたのです。
そんな中、ふと思い出したことがありました。
中学生の頃にも当時ひどい耳鳴りが起きていたのに、
高校生になってそれが一時的に止まった時期があったっけ。
その時、なんで止まったんだろう・・・
色々と思い出しては書き出しているうちに、ひとつのことが頭をよぎりました。
もしかしたら、あれがきっかけだったのかもしれない!
その思いつきを、以前から調べていた情報と合わせているうちに、
なんとなくではありますが、耳鳴りが当時治まった理由がつかめた気がしました。
もしかしたら、こうすれば私の今のツラい症状を治せるかも…
簡単な方法ではありましたが、家の中でできるので早速試してみました。
ちょっと盲点を突いたような方法ですが、逆に効果がありそうな、そんな予感もしたのです。
すると、なんと効果が現れたのです。しかも始めてからたったの3日で!
心なしかいつもの耳鳴りとめまいの症状が軽くなっていた気がしました。
自分でもビックリです。これはやはり効果があるのかもしれない!
テンションが上がらざるにはいられません。
それからも毎日毎日その方法を実践し続けました。
すると、あれだけ辛くて仕方なかった耳鳴りとめまいが、どんどん減っていったのです。
90日後には、ついにあれだけ私を苦しめた耳鳴りやめまいは全く起きなくなりました。
耳鳴りとめまいを改善した瞬間でした!
耳鳴りもめまいも全く起きないので、仕事もどんどんこなせる様になり、
休みの日には積極的に外出ができる様になりました。
仕事をしても、何か家事の手伝いをしていても、こんなに毎日が楽しいなんて、
今まで思ったことはありませんでした。
自由に動ける自分が嬉しくて、本当に毎日が楽しくて仕方ありません。
それにしても、こんな単純な方法で耳鳴りとめまいが治るとは思っていませんでした。
体に優しい自然な方法で治せることが本当に意外だったのです。
嬉しくて、この方法を他の誰かに教えたくなりました。
他の人が行っても効果があるのかなと気にもなっていました。
こんな簡単な方法で他の人の耳鳴りやめまい治せるなら、
治してあげたい!と思いました。
教えた人たちが、次々と耳鳴り・めまいを改善していく!
女性が多い職場なので、私ほどひどくはないにしても
耳鳴りやめまいに困っている人を何人か知っていました。
原因不明の耳鳴りやめまいで悩んでいる人が意外に多いと感じていましたし
私と同じ悩みなので気持ちもすごくよく分かります。
最初は、3人の同僚だったのですが
私が使った耳鳴り・めまい改善方法を試してもらうことになりました。
すると…
その3人はあっさりと耳鳴り・めまいを治してしまったのです!
本人たちも驚いてはいましたが
何より驚いたのは私自身でした。
「私の耳鳴り・めまい改善方法はどんな人にも効果があるの?」
耳鳴りやめまいで少しでも悩んでいる人を見つけたら
マンツーマンで詳しく方法を説明していきました。
結果、ほぼ全員がツラい症状を治してしまったのです!
私の見つけた耳鳴り・めまい改善方法で同じ悩みをもつ人達を
ツラい苦しみから解放することが出来てうれしくて仕方ありません。
世の中には、以前の自分の様に耳鳴りやめまいで悩み苦しんでいる人が沢山いる。
そんな人達にもっとこの方法を教えてあげたい。
そして耳鳴りやめまいをすっきり解消して、楽しい毎日を送って欲しい。
強くそう思いました。
これまでに、本当に多くの皆さんに耳鳴りやめまい改善方法を伝えてきましたが、
この経験が私がアドバイザーとしての第一歩となる出来事だったのです。
今回お話している耳鳴り・めまい解消法ですが、実践者の皆さんの意見も取り入れ
この方法の重要な部分を一層肉付けし、さらに試行錯誤して
誰でも気軽に行なって、効果があがるようにした内容です。
耳鳴りを改善したい!内藤式耳鳴り改善術
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