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2019年11月07日
“天才”メッシが「驚異的だった」と脱帽 「史上最高のストライカー」に挙げた名手は?
アルゼンチンメディアに語る “怪物”ロナウドは「信じられないほど素晴らしかった」
バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが母国のテレビ局「TyCスポーツ」のインタビューに応じ、様々な話題について語っている。そのなかで「史上最高のストライカー」に、ブラジルの英雄の名前を挙げたとスペイン紙「AS」が報じた。
今季は負傷により出遅れたメッシ。プレシーズン前にふくらはぎを負傷し9月に今季初出場を果たしたものの、再び左足内転筋痛で離脱した。今月に入ってからようやく状態が上向き、10月6日のリーガ・エスパニョーラ第8節セビージャ戦(4-0)で今季初ゴールをマークすると、ここまで公式戦7試合で3ゴールを挙げている。
メッシは自身の怪我について、「最初に(オフシーズンから)戻った時に、ものすごくハードなトレーニングから始めた。だが、それはするべきではなかった。丸1カ月休んでいたのに、トレーニングを続けてきたかのような練習をしたんだ。それから再び怪我をして、またやるのではないかと考えた」と怪我の要因を挙げ、「でも、もう大丈夫。力を取り戻したし、少しずつ自分のリズムを見つけている」と続けた。
また、2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)で導入され、来季からJ1リーグでも正式に導入することが決まっているVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)にも言及。同システムに対しては賛否両論が起こっているが、メッシは“上手く使われれば”VARを支持するとしたうえで、「(VARは)疑いをクリアにするために持ち込まれたのに、まだその役割を果たしていない。結局は、主審かボックスのもう1人のレフェリーに決断が託されていて、場面のなかで本当は何が起きているのかに基づいていない。(VARは)非常にいいシステムだが、上手く使われていない」との見解を示した。
そしてこれまでのキャリアで数多くの名ストライカーと共演、あるいは対戦してきたメッシだが、自身の考える「史上最高のストライカー」について聞かれると、“フェノーメノ”(怪物)の異名を取った元ブラジル代表FWロナウド氏を挙げ、「ロナウドは驚異的だった。これまで会ってきたすべてのストライカーのなかで、彼がベストだ。彼は信じられないほど素晴らしかった」と称賛の言葉を並べた。バルセロナに在籍した1996-97シーズンにリーグ戦37試合34得点を奪った偉大な“先輩”であり、バロンドールを二度受賞、さらに2002年日韓ワールドカップで得点王に輝きブラジル代表を世界一に導いた“怪物”に、現代最高のアタッカーである“天才”メッシも敬意を表していた。
バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが母国のテレビ局「TyCスポーツ」のインタビューに応じ、様々な話題について語っている。そのなかで「史上最高のストライカー」に、ブラジルの英雄の名前を挙げたとスペイン紙「AS」が報じた。
今季は負傷により出遅れたメッシ。プレシーズン前にふくらはぎを負傷し9月に今季初出場を果たしたものの、再び左足内転筋痛で離脱した。今月に入ってからようやく状態が上向き、10月6日のリーガ・エスパニョーラ第8節セビージャ戦(4-0)で今季初ゴールをマークすると、ここまで公式戦7試合で3ゴールを挙げている。
メッシは自身の怪我について、「最初に(オフシーズンから)戻った時に、ものすごくハードなトレーニングから始めた。だが、それはするべきではなかった。丸1カ月休んでいたのに、トレーニングを続けてきたかのような練習をしたんだ。それから再び怪我をして、またやるのではないかと考えた」と怪我の要因を挙げ、「でも、もう大丈夫。力を取り戻したし、少しずつ自分のリズムを見つけている」と続けた。
また、2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)で導入され、来季からJ1リーグでも正式に導入することが決まっているVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)にも言及。同システムに対しては賛否両論が起こっているが、メッシは“上手く使われれば”VARを支持するとしたうえで、「(VARは)疑いをクリアにするために持ち込まれたのに、まだその役割を果たしていない。結局は、主審かボックスのもう1人のレフェリーに決断が託されていて、場面のなかで本当は何が起きているのかに基づいていない。(VARは)非常にいいシステムだが、上手く使われていない」との見解を示した。
そしてこれまでのキャリアで数多くの名ストライカーと共演、あるいは対戦してきたメッシだが、自身の考える「史上最高のストライカー」について聞かれると、“フェノーメノ”(怪物)の異名を取った元ブラジル代表FWロナウド氏を挙げ、「ロナウドは驚異的だった。これまで会ってきたすべてのストライカーのなかで、彼がベストだ。彼は信じられないほど素晴らしかった」と称賛の言葉を並べた。バルセロナに在籍した1996-97シーズンにリーグ戦37試合34得点を奪った偉大な“先輩”であり、バロンドールを二度受賞、さらに2002年日韓ワールドカップで得点王に輝きブラジル代表を世界一に導いた“怪物”に、現代最高のアタッカーである“天才”メッシも敬意を表していた。
2019年11月04日
「FCメッシ」になったバルセロナ 極端な“守備軽減策”とカンテラ有望株への逆風
バジャドリード戦でメッシが躍動、ビダルとの関係性が新たな“共存のカギ”
バルセロナがようやく本格的に“開幕”した感があった。リーガ・エスパニョーラ第11節でバジャドリードに5-1と大勝。調整が遅れていたリオネル・メッシも2ゴール2アシストと、本調子に戻ったようだ。
バルサはメッシとともに生きていかなければならない。シャビやアンドレス・イニエスタがいた頃はまだそうでもなかったが、現在のバルサはメッシがいるといないでは違うチームだ。その意味で、バルサは「FCメッシ」になってしまっている。
サッカーはチームゲームではあるけれども、あれほど巨大な才能を前にするとそうなってしまうのは仕方がない。アルフレッド・ディ・ステファノ、ヨハン・クライフ、ディエゴ・マラドーナを擁したチームもそうだった。
バルサの監督は、いかにメッシと共存するかに腐心してきた。エルネスト・バルベルデ監督は昨季、ついに4-4-2に手を出している。メッシを右のハーフスペース(ピッチを縦に5等分し両端と中央の間にあるエリア)付近で前を向かせること、守備負担を与えないこと、メッシの使用上の注意は主にこの二つだ。過去には“偽9番”、“偽7番”が使われたが、バルベルデは最もシンプルな解である4-4-2を使った。ただ、4-4-2はバルサの教義では異端と言っていい。
今季、バルベルデ監督は4-3-3に戻している。そして第11節で、メッシとの新しい共存のあり方を見つけた。
メッシ、ルイス・スアレス、アンス・ファティの3トップ、メッシは右ウイングである。MFはピボーテ(ボランチ)にセルヒオ・ブスケッツ、インテリオール(インサイドハーフ)左にフレンキー・デ・ヨング、右にアルトゥーロ・ビダル。メッシとビダルの関係性が新しい共存のカギだ。
メッシは例によって主に右のハーフスペースから発進するが、プレースタイルは少し変化している。以前ならドリブルでカットインしていく場面でも、パスで味方を使うことが多くなった。独力で数人をかわしてゴールを重ねてきたスーパースターでも、30歳を超えればスタイルは変化する。ペレ、クライフ、マラドーナもそうだった。
クライフは自分の後継者だと考えていたマルコ・ファン・バステンが30歳に差しかかった時、「これからは中盤寄りにシフトしていくだろう」と予言していた。ファン・バステンは負傷のために30歳で引退してしまい、予言どおりにはならなかったが、そうしたプレースタイルの変化は自然なことなのだろう。
メッシの“守備軽減”へ、極端なほど周囲が気を遣っている
メッシがプレーエリアを下げたことで生まれる前線の空白には、ビダルが後方から走り込んでいた。メッシからのパスを見事なワンタッチシュートで得点も決めている。30メートルのスプリントを繰り返せるビダルのバイタリティー、スペースに飛び込むセンスと空中戦やボレーで無理の利く身体能力が発揮されていた。
一方、メッシの守備軽減に関しては極端なぐらい周囲が気を遣っている。
右サイドを守らなければならない場面ではビダルが2人分をこなすか、足りない時はセンターフォワードのスアレスが右へ流れて守っていた。メッシは我関せず。スアレスはわざわざポジションを入れ替えてまでメッシのために守り、ビダルは前線に飛び出した後でも平気な顔で戻ってくる。メッシは一番負担の軽い場所を選んで移動する。
メッシは守備意識の低い選手ではない。本気で奪いに行った時の守備力は相当なものだ。決して守れない選手ではないのだが、チームの方針としてメッシには守らせない。形は違えども、これまでもほぼそうしてきた。今季は極端な気もするが、メッシの年齢(32歳)を考えれば従来以上に負担を軽減したほうがいいのだろう。
おそらく、これでバルサの戦闘態勢は整ったと思う。ただ、メッシとビダルがセットになればインテリオールの席は一つ埋まってしまうので、残り一つをデ・ヨング、アルトゥール、イバン・ラキティッチが争うことになり、カンテラ(下部組織)出身の有望株だったカルレス・アレーニャには移籍の噂が出てきている。実現すれば、カンテラーノ(下部組織出身者)はまたチームに残れない。
戦い方はメッシ仕様に特化し、育てたカンテラーノは定着できず……。今はそれでもいいとしても、メッシ引退後のリバウンドが心配になるぐらい、バルサは「FCメッシ化」してしまった。避けられないこととはいえ、一蓮托生の度合いはこれまで以上になっている。
バルセロナがようやく本格的に“開幕”した感があった。リーガ・エスパニョーラ第11節でバジャドリードに5-1と大勝。調整が遅れていたリオネル・メッシも2ゴール2アシストと、本調子に戻ったようだ。
バルサはメッシとともに生きていかなければならない。シャビやアンドレス・イニエスタがいた頃はまだそうでもなかったが、現在のバルサはメッシがいるといないでは違うチームだ。その意味で、バルサは「FCメッシ」になってしまっている。
サッカーはチームゲームではあるけれども、あれほど巨大な才能を前にするとそうなってしまうのは仕方がない。アルフレッド・ディ・ステファノ、ヨハン・クライフ、ディエゴ・マラドーナを擁したチームもそうだった。
バルサの監督は、いかにメッシと共存するかに腐心してきた。エルネスト・バルベルデ監督は昨季、ついに4-4-2に手を出している。メッシを右のハーフスペース(ピッチを縦に5等分し両端と中央の間にあるエリア)付近で前を向かせること、守備負担を与えないこと、メッシの使用上の注意は主にこの二つだ。過去には“偽9番”、“偽7番”が使われたが、バルベルデは最もシンプルな解である4-4-2を使った。ただ、4-4-2はバルサの教義では異端と言っていい。
今季、バルベルデ監督は4-3-3に戻している。そして第11節で、メッシとの新しい共存のあり方を見つけた。
メッシ、ルイス・スアレス、アンス・ファティの3トップ、メッシは右ウイングである。MFはピボーテ(ボランチ)にセルヒオ・ブスケッツ、インテリオール(インサイドハーフ)左にフレンキー・デ・ヨング、右にアルトゥーロ・ビダル。メッシとビダルの関係性が新しい共存のカギだ。
メッシは例によって主に右のハーフスペースから発進するが、プレースタイルは少し変化している。以前ならドリブルでカットインしていく場面でも、パスで味方を使うことが多くなった。独力で数人をかわしてゴールを重ねてきたスーパースターでも、30歳を超えればスタイルは変化する。ペレ、クライフ、マラドーナもそうだった。
クライフは自分の後継者だと考えていたマルコ・ファン・バステンが30歳に差しかかった時、「これからは中盤寄りにシフトしていくだろう」と予言していた。ファン・バステンは負傷のために30歳で引退してしまい、予言どおりにはならなかったが、そうしたプレースタイルの変化は自然なことなのだろう。
メッシの“守備軽減”へ、極端なほど周囲が気を遣っている
メッシがプレーエリアを下げたことで生まれる前線の空白には、ビダルが後方から走り込んでいた。メッシからのパスを見事なワンタッチシュートで得点も決めている。30メートルのスプリントを繰り返せるビダルのバイタリティー、スペースに飛び込むセンスと空中戦やボレーで無理の利く身体能力が発揮されていた。
一方、メッシの守備軽減に関しては極端なぐらい周囲が気を遣っている。
右サイドを守らなければならない場面ではビダルが2人分をこなすか、足りない時はセンターフォワードのスアレスが右へ流れて守っていた。メッシは我関せず。スアレスはわざわざポジションを入れ替えてまでメッシのために守り、ビダルは前線に飛び出した後でも平気な顔で戻ってくる。メッシは一番負担の軽い場所を選んで移動する。
メッシは守備意識の低い選手ではない。本気で奪いに行った時の守備力は相当なものだ。決して守れない選手ではないのだが、チームの方針としてメッシには守らせない。形は違えども、これまでもほぼそうしてきた。今季は極端な気もするが、メッシの年齢(32歳)を考えれば従来以上に負担を軽減したほうがいいのだろう。
おそらく、これでバルサの戦闘態勢は整ったと思う。ただ、メッシとビダルがセットになればインテリオールの席は一つ埋まってしまうので、残り一つをデ・ヨング、アルトゥール、イバン・ラキティッチが争うことになり、カンテラ(下部組織)出身の有望株だったカルレス・アレーニャには移籍の噂が出てきている。実現すれば、カンテラーノ(下部組織出身者)はまたチームに残れない。
戦い方はメッシ仕様に特化し、育てたカンテラーノは定着できず……。今はそれでもいいとしても、メッシ引退後のリバウンドが心配になるぐらい、バルサは「FCメッシ化」してしまった。避けられないこととはいえ、一蓮托生の度合いはこれまで以上になっている。
2019年11月02日
日本航空が山梨学院を下し2連覇に王手…全国高校サッカー選手権山梨県大会
◆全国高校サッカー選手権山梨県大会 準決勝(2日・中銀スタジアム)日本航空1―0山梨学院
準決勝2試合が行われ、日本航空が1―0で山梨学院を下し、同校初の2連覇に王手をかけた。
前半11分にオウンゴールで先制すると、後半は猛攻にさらされたが、25分にGK橋本亮太(3年)がPKを見事にキャッチ。「ここで決められたら流れを持っていかれてしまう。絶対に止めてやろうと思いました」と見せたスーパーセーブに、仲田和正監督(50)も「あれがターニングポイントとなった」とをたたえた。
ベスト8だった前年度の全国選手権で橋本は正GKだったが、新チームではポジションを失った。それでも、努力を怠らずチャンスを待ち続けた。そして巡ってきた今大会初出場初先発で大仕事をやってのけた。
9日の決勝では日大明誠と対戦する。守護神の活躍もあり、3度目の全国選手権まであと1勝となった。今年度は県総体、全国総体県予選ともに準優勝。主将のDF篠原靖(3年)は「優勝と準優勝とでは天と地の差があることを感じてきました。優勝にかける思いは強いです」と気合いを入れ直した。
準決勝2試合が行われ、日本航空が1―0で山梨学院を下し、同校初の2連覇に王手をかけた。
前半11分にオウンゴールで先制すると、後半は猛攻にさらされたが、25分にGK橋本亮太(3年)がPKを見事にキャッチ。「ここで決められたら流れを持っていかれてしまう。絶対に止めてやろうと思いました」と見せたスーパーセーブに、仲田和正監督(50)も「あれがターニングポイントとなった」とをたたえた。
ベスト8だった前年度の全国選手権で橋本は正GKだったが、新チームではポジションを失った。それでも、努力を怠らずチャンスを待ち続けた。そして巡ってきた今大会初出場初先発で大仕事をやってのけた。
9日の決勝では日大明誠と対戦する。守護神の活躍もあり、3度目の全国選手権まであと1勝となった。今年度は県総体、全国総体県予選ともに準優勝。主将のDF篠原靖(3年)は「優勝と準優勝とでは天と地の差があることを感じてきました。優勝にかける思いは強いです」と気合いを入れ直した。
2019年10月23日
王者マンC、序盤戦でまさかの2敗。グアルディオラはどう腕を見せる?
10月の代表ウィーク前にプレミアリーグで最大の話題となったのは、マンチェスター・シティの敗戦だった。
5日と6日に行われた今季8節では、トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが、それぞれブライトンとニューカッスルに敗戦していた。しかし、リバプールと「2強」を成すマンCが、ホームでウルブズに敗れた(0-2)衝撃は大きかった。
ボール支配、ひいては試合自体の支配を身上とするペップ・グアルディオラが指揮するマンCは、昨年12月後半からエティハド・スタジアムで負け知らずだった。ホームでの完封負けは、昨年5月以来。加えて今回はアウェイでの第5節ノリッチ戦(2-3)に続き、早くも今季2敗目を喫したことになる。
開幕8連勝で首位に立つリバプールとの勝ち点差は8ポイントに拡大した。「10月でも、ポイントを落とせば優勝の行方が騒がれる」とは、ユルゲン・クロップ監督の発言だが、ライバルの指揮官が半ば呆れ気味に指摘した通り、メディアは「2位マンCが'92年からのプレミア史上最大となる差をつけられた」と騒いだ。
それらの報道は、「グアルディオラ軍のアキレス腱、見つけたり」といった調子。より具体的に言えば、ニコラス・オタメンディという弱点が露呈されたことになる。
センターバックに負傷者続出。
マンCの最終ラインはアイメリック・ラポルテを、8月末に膝の怪我で失った。選手兼監督として祖国ベルギーのアンデルレヒトへ去ったバンサン・コンパニに代わる存在の復帰は、早くても来年2月という重傷だ。
オタメンディとジョン・ストーンズのコンビは、ノリッチ戦の時点で解説者のガリー・ネビルに「このコンビが続くなら優勝はあり得ない」と酷評されたほどである。
その直後にストーンズも大腿の怪我で離脱。急造CBとなったMFフェルナンジーニョが「現マンCのベストDF」と讃えられる一方で、残されたオタメンディはジェイミー・キャラガーに「簡単に身を投げ、アッサリかわされる癖は直らない」と見捨てられる有様である。
ウルブズ戦、ラウール・ヒメネスの足下にひれ伏すかのような格好で先制点を奪われた場面を目の当たりにすれば、元リバプールDFのオタメンディ評に異論を唱えることも難しい。
攻めて攻めまくるスタイルは不変。
守備の問題解決が火急の課題とする報道からは、このままでは二頭立てのタイトルレースすら成り立たないのではないかという不安も感じ取れた。とはいえ、今季開幕前の国内には、2強の構図さえリーグの魅力という観点からは好ましくないという声があった。
個人的にも「マンCのアキレス腱、大いに結構」という心境だ。
二頭立ての優勝争いでも、リバプールがわずか1敗でも優勝できなかった昨季のようなハイレベルな争いであれば見応えは十分。マンCが、このままズルズル引き離されるとは思えない。今季も最後まで手に汗握るデッドヒートが楽しめると信じている。その根拠は、マンCの看板であり、グアルディオラの本質とも言うべき、攻めて、攻めて、攻めまくり、貪欲に得点を狙い続ける攻撃にある。
とはいえウルブズ戦は精彩を欠いた。前線と中盤の出来を評価すれば、3トップも中盤の3センターも、10点満点中6点の及第点が限界だろう。グアルディオラの「バッド・デイ」という試合後のコメントを鵜呑みにしているわけではないが、この日は「たまたま出来が悪かった」と感じられた。
完璧主義者として知られる監督に率いられて、持てる能力も向上心もトップレベルの顔ぶれが揃うチームとはいえ、マンCの選手たちも人間だ。
リーグ戦無得点は29試合ぶり!
なにせリーグ戦での無得点は29試合ぶりである。5日前には、クラブ史上初の優勝を意識しているだろうCLで、ディナモ・ザグレブ相手のホームゲームに勝利し(2-0)、グループステージで2連勝スタートを決めたばかりでもあった。
また5-3-2システムで守備に頭数を割いたウルブズは、格上との対戦では速攻に徹して結果を出すスペシャリストとも言える。
そのウルブスに右にならえでマンC戦では引いて守ってカウンターを狙うチームが続出するのかというと、総体的にポゼッション志向が強まっているリーグの傾向を考えれば、そうとは言い難い。格下に当たる他のチームが、ヌーノ・エスピリト・サント率いるウルブズと同じレベルで、戦前のプランを90分間遂行する組織力と精神力を備えてはいないだろう。
デブライネが戻ってくれば……。
ウルブズ戦は、ケビン・デブライネをハムストリングの怪我で欠いてもいた。芸術的なアシスト能力を持つチャンスメイカーがいれば、フィールド選手8名による敵の防御壁を前にした25m程度の距離からでも、相手の隙間をすり抜けるようなスルーパスや、ゴールエリア手前に届く危険なクロスが得点につながっていたのではないだろうか?
デブライネが不在でも、前半にラヒーム・スターリングのミドルが相手GKに横っ跳びセーブを強い、後半にはダビド・シルバのFKがバーを叩き、ボックス内のベルナルド・シウバのシュートがブロックにあうなど、チャンスがあったことも事実だ。
デブライネはCLに続く欠場だったが、リーグ前に取り沙汰されていなかった。その背景には、CB事情はさることながら、開幕からのゴールラッシュもあった。
前節までの計27得点は、国内トップリーグの開幕7試合消化時点で1894年以来のハイスコアである。試合当日の『サンデー・タイムズ』紙を見ても、餌食になりかねないウルブズの身を案じるプレビューがあったほどである。
リバプールが王座を奪い取るか?
情け容赦のないマンCの決定力と得点意欲。それは第6節で8失点を喫したワトフォードのゴールを守るベン・フォスターが「前半を0-5で終えられて良かった」と振り返ったほど凄まじい。
開幕戦でウェストハムを寄せつけずに(5-0)スタートを切った時点では、他チームのファンの間ではやっかみ半分で、中立的なメディアでも冗談半分で、「強すぎてつまらない」とまで言われていた。
リバプールのクロップ監督は最終節まで優勝を争った昨季、諦めずに戦う自軍を映画『ロッキー』シリーズの主人公に例えていた。マンCは、その4作目に登場した対戦相手のイワン・ドラゴのようだ。ドラゴが通常の2倍の破壊力を持つパンチ連発で相手を叩き潰すボクサーなら、マンCはゴール量産で相手を蹴散らしてきたチームだ。
4得点以上を奪っての勝利は、前述のワトフォード戦が3年前からのグアルディオラ体制下で43試合目。しかも、格下を打ちのめすだけではなく、リバプール、チェルシー、トッテナムとの対戦でも過去に大勝を収めている。
マンCに「アキレス腱」が認められたことで、「ロッキー・チーム」ことリバプールが、マンCのリーグ3連覇を阻止する可能性が増した。開幕当初とは違い、リバプールが優勝の最右翼とみなされるようになり、二頭立てのレースでも序盤戦にして第1弾のツイストが加わった。
グアルディオラの策や、いかに。
識者も感服しきった様子のグアルディオラも、新たに腕の見せ所という興味が生まれた。新任地での成績が芳しくないコンパニが解任されたなら、CBとして呼び戻すとの噂もある。
来年1月の移籍市場で即戦力購入の見方も根強いが、指揮官の発言を信じるなら、開幕前にハリー・マグワイア(マンU)の獲得を断念した今季は、冬も史上最高額を要するような即戦力に手を出す余裕はないことになる。
ストーンズは、早ければ今月の代表ウィーク明けに復帰できる可能性が浮上しているが、「後方のリスク」と呼ばれているオタメンディの扱いはどうするのか? ウルブズ戦直後には、MF陣による最終ラインの「プロテクト不足」を口にしている。
中盤中央のロドリが盾になり切れていなかったのも事実だが、オタメンディとストーンズのCBコンビが復活すれば、SBが攻め上がるチームに必要な後方スペースのカバーに長けたフェルナンジーニョをボランチに戻すのか?
それとも「ロドリはCBもこなせるし、起用も考えた」と語る指揮官は、攻撃面で上々の滑り出しを見せていた今季新MFを最終ラインで試し、フェルナンジーニョに中盤中央を任せるのか? 机上の理論では3バックもあり得るなかグアルディオラが、どのように改善を図るのかが注目される。
昨季は勝ち点差7をひっくり返した。
一方、攻撃では代表ウィーク明けにデブライネ復帰が見込まれている。キーマンが一時戦列を離れる前のマンCには、大きな不安はなかった。
第7節のエバートン戦、デブライネのトレードマークのクロスから、主砲セルヒオ・アグエロのベンチ温存で先発起用されたガブリエル・ジェズスが先制点を奪取した。ハーフタイム前に追いつかれたものの、終盤に、移籍1年目の昨季は静かだったリヤド・マフレズと、今季目標の年間計30得点台に迫るペースのスターリングがネットを揺らし、結果的には順当勝ちを納めていた(3-1)。
点の取れる本来のマンCは、昨季後半戦で首位リバプールとの7ポイント差を跳ね返して優勝に漕ぎ着けた実績も持つ。当時と現在では、リバプールが持つ自信のレベルが違うという意見もあるだろうが、今季のマンCには、まだ30試合が残されているという違いもある。
5日と6日に行われた今季8節では、トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが、それぞれブライトンとニューカッスルに敗戦していた。しかし、リバプールと「2強」を成すマンCが、ホームでウルブズに敗れた(0-2)衝撃は大きかった。
ボール支配、ひいては試合自体の支配を身上とするペップ・グアルディオラが指揮するマンCは、昨年12月後半からエティハド・スタジアムで負け知らずだった。ホームでの完封負けは、昨年5月以来。加えて今回はアウェイでの第5節ノリッチ戦(2-3)に続き、早くも今季2敗目を喫したことになる。
開幕8連勝で首位に立つリバプールとの勝ち点差は8ポイントに拡大した。「10月でも、ポイントを落とせば優勝の行方が騒がれる」とは、ユルゲン・クロップ監督の発言だが、ライバルの指揮官が半ば呆れ気味に指摘した通り、メディアは「2位マンCが'92年からのプレミア史上最大となる差をつけられた」と騒いだ。
それらの報道は、「グアルディオラ軍のアキレス腱、見つけたり」といった調子。より具体的に言えば、ニコラス・オタメンディという弱点が露呈されたことになる。
センターバックに負傷者続出。
マンCの最終ラインはアイメリック・ラポルテを、8月末に膝の怪我で失った。選手兼監督として祖国ベルギーのアンデルレヒトへ去ったバンサン・コンパニに代わる存在の復帰は、早くても来年2月という重傷だ。
オタメンディとジョン・ストーンズのコンビは、ノリッチ戦の時点で解説者のガリー・ネビルに「このコンビが続くなら優勝はあり得ない」と酷評されたほどである。
その直後にストーンズも大腿の怪我で離脱。急造CBとなったMFフェルナンジーニョが「現マンCのベストDF」と讃えられる一方で、残されたオタメンディはジェイミー・キャラガーに「簡単に身を投げ、アッサリかわされる癖は直らない」と見捨てられる有様である。
ウルブズ戦、ラウール・ヒメネスの足下にひれ伏すかのような格好で先制点を奪われた場面を目の当たりにすれば、元リバプールDFのオタメンディ評に異論を唱えることも難しい。
攻めて攻めまくるスタイルは不変。
守備の問題解決が火急の課題とする報道からは、このままでは二頭立てのタイトルレースすら成り立たないのではないかという不安も感じ取れた。とはいえ、今季開幕前の国内には、2強の構図さえリーグの魅力という観点からは好ましくないという声があった。
個人的にも「マンCのアキレス腱、大いに結構」という心境だ。
二頭立ての優勝争いでも、リバプールがわずか1敗でも優勝できなかった昨季のようなハイレベルな争いであれば見応えは十分。マンCが、このままズルズル引き離されるとは思えない。今季も最後まで手に汗握るデッドヒートが楽しめると信じている。その根拠は、マンCの看板であり、グアルディオラの本質とも言うべき、攻めて、攻めて、攻めまくり、貪欲に得点を狙い続ける攻撃にある。
とはいえウルブズ戦は精彩を欠いた。前線と中盤の出来を評価すれば、3トップも中盤の3センターも、10点満点中6点の及第点が限界だろう。グアルディオラの「バッド・デイ」という試合後のコメントを鵜呑みにしているわけではないが、この日は「たまたま出来が悪かった」と感じられた。
完璧主義者として知られる監督に率いられて、持てる能力も向上心もトップレベルの顔ぶれが揃うチームとはいえ、マンCの選手たちも人間だ。
リーグ戦無得点は29試合ぶり!
なにせリーグ戦での無得点は29試合ぶりである。5日前には、クラブ史上初の優勝を意識しているだろうCLで、ディナモ・ザグレブ相手のホームゲームに勝利し(2-0)、グループステージで2連勝スタートを決めたばかりでもあった。
また5-3-2システムで守備に頭数を割いたウルブズは、格上との対戦では速攻に徹して結果を出すスペシャリストとも言える。
そのウルブスに右にならえでマンC戦では引いて守ってカウンターを狙うチームが続出するのかというと、総体的にポゼッション志向が強まっているリーグの傾向を考えれば、そうとは言い難い。格下に当たる他のチームが、ヌーノ・エスピリト・サント率いるウルブズと同じレベルで、戦前のプランを90分間遂行する組織力と精神力を備えてはいないだろう。
デブライネが戻ってくれば……。
ウルブズ戦は、ケビン・デブライネをハムストリングの怪我で欠いてもいた。芸術的なアシスト能力を持つチャンスメイカーがいれば、フィールド選手8名による敵の防御壁を前にした25m程度の距離からでも、相手の隙間をすり抜けるようなスルーパスや、ゴールエリア手前に届く危険なクロスが得点につながっていたのではないだろうか?
デブライネが不在でも、前半にラヒーム・スターリングのミドルが相手GKに横っ跳びセーブを強い、後半にはダビド・シルバのFKがバーを叩き、ボックス内のベルナルド・シウバのシュートがブロックにあうなど、チャンスがあったことも事実だ。
デブライネはCLに続く欠場だったが、リーグ前に取り沙汰されていなかった。その背景には、CB事情はさることながら、開幕からのゴールラッシュもあった。
前節までの計27得点は、国内トップリーグの開幕7試合消化時点で1894年以来のハイスコアである。試合当日の『サンデー・タイムズ』紙を見ても、餌食になりかねないウルブズの身を案じるプレビューがあったほどである。
リバプールが王座を奪い取るか?
情け容赦のないマンCの決定力と得点意欲。それは第6節で8失点を喫したワトフォードのゴールを守るベン・フォスターが「前半を0-5で終えられて良かった」と振り返ったほど凄まじい。
開幕戦でウェストハムを寄せつけずに(5-0)スタートを切った時点では、他チームのファンの間ではやっかみ半分で、中立的なメディアでも冗談半分で、「強すぎてつまらない」とまで言われていた。
リバプールのクロップ監督は最終節まで優勝を争った昨季、諦めずに戦う自軍を映画『ロッキー』シリーズの主人公に例えていた。マンCは、その4作目に登場した対戦相手のイワン・ドラゴのようだ。ドラゴが通常の2倍の破壊力を持つパンチ連発で相手を叩き潰すボクサーなら、マンCはゴール量産で相手を蹴散らしてきたチームだ。
4得点以上を奪っての勝利は、前述のワトフォード戦が3年前からのグアルディオラ体制下で43試合目。しかも、格下を打ちのめすだけではなく、リバプール、チェルシー、トッテナムとの対戦でも過去に大勝を収めている。
マンCに「アキレス腱」が認められたことで、「ロッキー・チーム」ことリバプールが、マンCのリーグ3連覇を阻止する可能性が増した。開幕当初とは違い、リバプールが優勝の最右翼とみなされるようになり、二頭立てのレースでも序盤戦にして第1弾のツイストが加わった。
グアルディオラの策や、いかに。
識者も感服しきった様子のグアルディオラも、新たに腕の見せ所という興味が生まれた。新任地での成績が芳しくないコンパニが解任されたなら、CBとして呼び戻すとの噂もある。
来年1月の移籍市場で即戦力購入の見方も根強いが、指揮官の発言を信じるなら、開幕前にハリー・マグワイア(マンU)の獲得を断念した今季は、冬も史上最高額を要するような即戦力に手を出す余裕はないことになる。
ストーンズは、早ければ今月の代表ウィーク明けに復帰できる可能性が浮上しているが、「後方のリスク」と呼ばれているオタメンディの扱いはどうするのか? ウルブズ戦直後には、MF陣による最終ラインの「プロテクト不足」を口にしている。
中盤中央のロドリが盾になり切れていなかったのも事実だが、オタメンディとストーンズのCBコンビが復活すれば、SBが攻め上がるチームに必要な後方スペースのカバーに長けたフェルナンジーニョをボランチに戻すのか?
それとも「ロドリはCBもこなせるし、起用も考えた」と語る指揮官は、攻撃面で上々の滑り出しを見せていた今季新MFを最終ラインで試し、フェルナンジーニョに中盤中央を任せるのか? 机上の理論では3バックもあり得るなかグアルディオラが、どのように改善を図るのかが注目される。
昨季は勝ち点差7をひっくり返した。
一方、攻撃では代表ウィーク明けにデブライネ復帰が見込まれている。キーマンが一時戦列を離れる前のマンCには、大きな不安はなかった。
第7節のエバートン戦、デブライネのトレードマークのクロスから、主砲セルヒオ・アグエロのベンチ温存で先発起用されたガブリエル・ジェズスが先制点を奪取した。ハーフタイム前に追いつかれたものの、終盤に、移籍1年目の昨季は静かだったリヤド・マフレズと、今季目標の年間計30得点台に迫るペースのスターリングがネットを揺らし、結果的には順当勝ちを納めていた(3-1)。
点の取れる本来のマンCは、昨季後半戦で首位リバプールとの7ポイント差を跳ね返して優勝に漕ぎ着けた実績も持つ。当時と現在では、リバプールが持つ自信のレベルが違うという意見もあるだろうが、今季のマンCには、まだ30試合が残されているという違いもある。
2019年10月20日
南野には「オファーが押し寄せる」 CLで輝く“アジア勢4人”に海外注目「すでに噂も…」
CLグループステージ第2節で4人のアジア選手がゴール 「スポットライトを浴びる」
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)はグループステージ第2節を現地時間1日、2日で消化した。ザルツブルクの日本代表MF南野拓実が欧州王者リバプールを相手に叩き込んだ豪快ボレー弾が世界でも反響を呼んでいるが、豪州メディアは今節のCLで輝きを放った4人のアジア勢の活躍を特集している。
ザルツブルクは2日、リバプールの本拠地に乗り込んだ。試合は3-4で競り負けたものの、前半39分に韓国代表FWファン・ヒチャンがオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクを置き去りにする鋭い切り返しからの一撃でネットを揺らすと、後半11分には左サイドを突破したファン・ヒチャンのクロスを南野が鮮やかなダイレクトボレーでゴール左に叩き込んだ。
さらに直後の同15分、南野が右サイドからクロスを上げ、ノルウェー代表FWエルリング・ブラウト・ホランドが同点弾。南野とファン・ヒチャンを起点にわずか21分間で3ゴールを生み出し、難攻不落の要塞として知られるアンフィールドで前大会のCL覇者を焦らせた。
豪州サッカー情報サイト「The World Game」は「若きアジアのスターたちがCLの舞台でスポットライトを浴びる」と見出しを打って報道。南野とファン・ヒチャンの他にも、同節でトットナムの韓国代表FWソン・フンミンがバイエルン・ミュンヘン戦で先制点を決め、ゼニトのイラン代表FWサルダル・アズムンがベンフィカ戦で追加点を奪ったことも紹介している。
「近年、韓国と日本はますますトップレベルで輝く選手たちを生み出しており、オーストラリアはやや遅れを取っている状況にある」と指摘し、南野とファン・ヒチャンについては「プレッシャーとスポットライトから離れて飛躍を遂げ、より大きい欧州のリーグへと移籍するチャンスがある」と主張している。
「2人は良いチームで重要な役割を担っており、オファーもドッと押し寄せるだろう。すでにいくつかの噂も浮上している」と近い将来のステップアップにも太鼓判を押している。リバプールを相手に与えたインパクトは大きな意味を持つことになるかもしれない。
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)はグループステージ第2節を現地時間1日、2日で消化した。ザルツブルクの日本代表MF南野拓実が欧州王者リバプールを相手に叩き込んだ豪快ボレー弾が世界でも反響を呼んでいるが、豪州メディアは今節のCLで輝きを放った4人のアジア勢の活躍を特集している。
ザルツブルクは2日、リバプールの本拠地に乗り込んだ。試合は3-4で競り負けたものの、前半39分に韓国代表FWファン・ヒチャンがオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクを置き去りにする鋭い切り返しからの一撃でネットを揺らすと、後半11分には左サイドを突破したファン・ヒチャンのクロスを南野が鮮やかなダイレクトボレーでゴール左に叩き込んだ。
さらに直後の同15分、南野が右サイドからクロスを上げ、ノルウェー代表FWエルリング・ブラウト・ホランドが同点弾。南野とファン・ヒチャンを起点にわずか21分間で3ゴールを生み出し、難攻不落の要塞として知られるアンフィールドで前大会のCL覇者を焦らせた。
豪州サッカー情報サイト「The World Game」は「若きアジアのスターたちがCLの舞台でスポットライトを浴びる」と見出しを打って報道。南野とファン・ヒチャンの他にも、同節でトットナムの韓国代表FWソン・フンミンがバイエルン・ミュンヘン戦で先制点を決め、ゼニトのイラン代表FWサルダル・アズムンがベンフィカ戦で追加点を奪ったことも紹介している。
「近年、韓国と日本はますますトップレベルで輝く選手たちを生み出しており、オーストラリアはやや遅れを取っている状況にある」と指摘し、南野とファン・ヒチャンについては「プレッシャーとスポットライトから離れて飛躍を遂げ、より大きい欧州のリーグへと移籍するチャンスがある」と主張している。
「2人は良いチームで重要な役割を担っており、オファーもドッと押し寄せるだろう。すでにいくつかの噂も浮上している」と近い将来のステップアップにも太鼓判を押している。リバプールを相手に与えたインパクトは大きな意味を持つことになるかもしれない。