シエスタ読谷　沖縄サッカーＬＩＦＥ

南アＷ杯ではエースキラーとしてサミュエル・エトー（カメルーン）やエルイェロ・エリア（オランダ）を抑え、ベスト１６入りの原動力となってから丸４年。長友ほど飛躍的な成長曲線を描いた日本人選手はいないだろう。ＦＣ東京からチェゼーナ、インテルへと階段を駆け上がり、ＵＥＦＡチャンピオンズリーグ（ＣＬ）などハイレベルな戦いを数多く積み重ねてきたことで、長友の向上心はいやが上にも高まった。

　飽くなき野心を如実に示したのが、１２年１０月に行われた日本代表の欧州遠征だった。ポーランドでブラジルに４失点完敗を喫した後、彼は「本物の世界と勝負して心の奥底から燃えてきた。負けた悔しさはあるけど、僕らにはまだまだ伸びしろがある。フィジカル、アジリティ、スキルも絶対伸びてくる」と世界トップに追いつくことを改めて強く決意した。

　翌１３年は２月のミラノダービーで左ひざを負傷。長期離脱を強いられ、復帰後も本調子を取り戻せず苦しんだ。１３年はけががちで日本代表戦の出場もコンスタントではなく、本来の輝きからは程遠い状況だったが、本人はこの停滞期こそ成長するための絶好のチャンスと捉えていたという。

「自分の考え方や信念次第では、壁を乗り越えた時には確実に前よりも強い自分が待っている。僕はヒザをけがした時に『今よりも強くなって帰ってくる』って言ったと思いますけど、そういう強い気持ちがあれば、確実に１ランク上に行ける。だから、今の圭佑や真司がうらやましくもありますね」と言うほど、どこまでもポジティブシンキングを心掛けた。


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