八幡浜Diving

　日本のジェンダー格差を問う時の決まり文句になるつつあるだろうか。
２１日、自民党総裁選の宣伝ポスターと動画が公開された。
「小父さんの詰め合わせ」。
群衆に男性らしき人もいるが後ろ姿。
政治の意思決定は男性、それに付いて行くのが女性とでも言いたげな歪さが透ける。
こうした歴史の先に今があるのか、と腑に落ちた。
街中の広告のジェンダー感を炙り出した「ジェンダー目線の広告観察」（小林美香著）によると、人は自分が消費者として対象設定されていないと思う商品やサービスの広告を意識の外に置き、「ノイズ（雑音）」として遠ざけるのだとか。
ジェンダー不平等の是正を願う私にとって、政治の主役を年配男性とする今回のポスターと動画はノイズでしかない。
自民党にとってはその方が好都合かも知れないが。
７０年近くを経て、自民党が牽引してきたと自負する日本は世界で唯一、夫婦同姓を義務付けている。
染み付いたジェンダー感を無邪気に露呈させた自民党。
折角歴代総裁を並べたのだ。
過去に向き合い、刷新する機会にして欲しい。
「はて？」と疑問を投じる人の声にも耳を傾けられるか。
それが問われている。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　愛媛新聞　核心評論から
自民党には分からないだろうと思う。
分る筈がない。
７０年を記念して解散したら？。