博物館の岡村渉館長は「戦いを経て統一されていく九州北部や畿内とは異なる歴史の流れもある。
堀を巡らせる事なく武器も持たない。防衛意識は乏しい。先進地以外の、典型的な農耕集落としての価値が登呂にはあります」と説明している。
<終戦直後の発掘の意義と成果は?>
二つあります。
一つは戦前の歴史は天皇中心、神話から始まっています。
だから縄文や弥生の時代に生きた人々を、日本人の祖先として中々考えられなかった。
それが登呂遺跡の発掘で繋がり、科学的な根拠に基づく本来の歴史を取り戻す事ができました。
調査は学者らが発足させた日本考古学協会が中心です。
もう一つは当時の発掘に携わった多くの学者が「自信を取り戻した」と言っている事です。
戦争に負けて何もかも失ったと言う状況でした。
農村風景も似ていて、自分たち日本人の始まりがここにあると認識できました。
静岡市立登呂博物館 岡村 渉館長
愛媛新聞 歴史を旅するから
歴史の持つ力らしい。
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