2018年01月05日
《その221》 例外の送出
例外の送出
『 throw 式; 』の形式で例外を送出する方法を、下記のプログラムで確認したいと思います。
プログラムは、ローマ字で入力された文字に問題がなければ、"こんにちは、〇〇さん。" と表示して終了するだけの単純なものです。
◆ クラス CapitalErr
クラス CapitalErr は、名前の先頭文字がアルファベットの大文字でない場合に送出するクラスオブジェクトの型です。
デフォルトコンストラクタは、データメンバ string str に "先頭文字が英大文字以外です!" をセットします。
また、このクラスは、この str を取り出すためのメンバ関数 message を持っています。
◆ 関数 func
関数 func は、入力された名前文字に問題がないがどうかを調べます。
調べるのは、文字数 と 先頭文字が大文字になっているかどうか の2項目だけです。
◆ main関数
main関数は、tryブロックと例外ハンドラで構成されています。
tryブロックで、名前入力 〜 挨拶表示 までの一連の入出力を行い、エラーが発生した場合は、例外ハンドラで処理します。
// ------------------------------------
#include <string>
#include <iostream>
using namespace std;
class CapitalErr {
// 入力された名前の先頭文字が大文字でないときに送出する
// オブジェクトのクラス型です。
string str;
public:
CapitalErr(string s = "先頭文字が英大文字以外です!")
: str(s) { }
string message() { return str; }
};
void func(char c[], int num) {
int n = 0;
for (int i = 0; i < num; i++) {
if (c[i])
n++;
else break;
// for文で、名前の文字数 n を数えます。
}
if (n > 20)
throw "20文字を超えています!";
// 名前の文字数が 20 を超えている場合に、throwします。
else if (c[0] < 'A' || c[0] > 'Z')
throw CapitalErr("先頭文字エラー!");
// 先頭文字が大文字でなければ、CapitalErr型オブジェ
// クトを生成して、throwします。その際、
// string str には、デフォルト文字列で
// はなく、"先頭文字エラー!" をセット
// しています。
}
int main() {
char name[50];
try {
cout << "名前の入力(先頭文字は大文字)\n"
" ローマ字で 20文字以内 : ";
cin.getline(name, 40);
// スペース文字も含めた文字列を読み込みます。
func(name, 40);
cout << "\nこんにちは、" << name
<< "さん。\n\n";
}
catch (const char* s) { cout << s << '\n'; }
catch (CapitalErr e) {
cout << e.message() << '\n'; }
catch (...) {
cout << "エラーが発生しました!\n";
}
}
// ------------------------------------
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