2018年01月05日
《その220》 例外処理(2)
関数をまたがる例外の送出と捕捉
今回のプログラムは、前回《219》のプログラムの構成を変更したものです。
・最初に、main関数が 関数 f3 を呼び出します。
・呼び出された f3 は関数 f2 を呼び出します。
・そして、呼び出された f2 は関数 f1 を呼び出します。
・関数 f1 内の処理で、例外 bad_cast が送出されますが、 関数 f1 では捕捉されません。
・関数 f1 の実行後、関数 f2内にプログラムの制御が戻りますが、ここでも、例外 bad_cast は捕捉されません。
・関数 f2 の実行後、関数 f3内にプログラムの制御が戻ります。
・例外 bad_cast は、関数 f3 の tryブロック内に持ち込まれますが、こんどは、この例外をキャッチする例外ハンドラが用意されています。
・例外ハンドラ本体の実行により、例外 bad_cast に対する処理が完了します。
// ------------------------------------
#include <iostream>
using namespace std;
class A {
public:
virtual ~A() { }
};
class B : public A { };
void f1(A& r) {
try {
dynamic_cast<B&>(r);
// ここで、参照のダウンキャストに失敗
// するので、例外 bad_cast
// が送出されます。
}
catch (bad_alloc& e) {
cout << e.what();
cout << " 終了します。\n"; exit(1);
}
}
void f2(A& r) {
try {
f1(r);
}
catch (bad_typeid& e) {
cout << e.what();
cout << " 終了します。\n"; exit(1);
}
}
void f3(A& r) {
try {
f2(r);
}
catch (bad_cast& e) {
// ここで、例外 bad_cast を捕捉します。
cout << e.what();
cout << " 終了します。\n"; exit(1);
}
catch (...) {
cout << "Error!";
cout << " 終了します。\n"; exit(1);
}
}
int main() {
A a;
f3(a);
}
// ------------------------------------
出力結果は、前回《219》と同じです。
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