2017年12月23日
《その197》 dynamic_cast演算子の利用( 単純な例 ;^ω^A )
前回《196》確認したように、dynamic_cast演算子でポインタの型変換を行った際、キャストに失敗すると空ポインタが生成されます。
空ポインタが生成されると、どんなときに役に立つのかを考えてみたのですが、ごく単純な例しか思い付きませんでした ;^ω^A
次のプログラムでは、Aaa型のオブジェクトだけを処理したいのに、オブジェクト x1 〜 x4 の型が不明であるものとします(プログラムを読めば、実際は不明ではありませんが ^^;)。
このプログラムでは、x1 〜 x4 を、とりあえず関数 func に渡して、関数側で、処理の対象かどうか判断してもらっています。
ただし、すべてのオブジェクトは、型 Base から派生したものであるということだけは分かっているものとします。
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#include <iostream>
using namespace std;
class Base {
public:
virtual ~Base() { }
};
class Aaa : public Base {
};
class Bbb : public Base {
};
void func(Base& x) {
Aaa* ptr = dynamic_cast<Aaa*>(&x);
// &x を Aaa* に変換可ならば ptr はアドレス値、
// 変換不可ならば ptr は空ポインタ。
if (ptr) // アドレス値のときは処理を実行
cout << "取扱いできます。→ 【次の処理】\n";
else // 空ポインタのときはメッセージのみ
cout << "取扱い不可\n";
}
int main() {
Aaa x1, x3;
Bbb x2, x4;
// Base から派生した x1 〜 x4 の現在の型が、万一
// 不明だとしても、関数 func に渡せ
// ば、関数側で判断してもらえる。
cout << "@ "; func(x1);
cout << "A "; func(x2);
cout << "B "; func(x3);
cout << "C "; func(x4);
}
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