2021年02月05日
国民への給付金は拒むが、株高の演出には熱心な日本政府の姿勢(マネーポスト) - 株高で年金積立金の運用益は大きく膨らんでいるのに年金カット-
マネーポスト:https://www.moneypost.jp/753796
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「ドイツのメルケル首相は緊縮財政論者で知られ、“ケチ女”と批判されてきた。ところが、コロナ感染が広がると、国民に『政府に頼ってください』と呼びかけ、大借金をして史上最大の大盤振る舞いを始めた。これに国民は感動した。でも日本はまるで正反対です」(荻原氏)
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国民生活が危機に瀕しているのに、国民への給付を嫌がって出し渋る。だから国民に信用されない。
その一方で政府が熱心に取り組むのは、感染防止でも、国民生活の安定でもなく、「株高」の演出だ。
その株高を買い支えるのが日銀と国民の年金資金を預かるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)という政府マネーなのだ。
日銀はコロナ経済危機を乗り切る金融緩和としてETF(上場投資信託)を大量に買い入れ、現在、東証1部上場企業の株式の約7%(推定45兆円)を保有する大株主となっており、GPIFも国内株を約41.5兆円(2020年9月末)保有している。
日銀の保有株の含み益はいまや10兆円ともいわれ、GPIFも株価急騰で年金積立金の運用益は大きく膨らんでいる。にもかかわらず、本来国民に配るべき年金はカットする。一体、誰のための株の買い支えなのか。
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マクロ経済学が専門の井上智洋・駒澤大学准教授が指摘する。
「現在の市場は株価が下がったら日銀が買い支える。投資家は投資に見合うだけのリスクを背負わずに済み、日銀やGPIFの政府マネーは株を持つ富裕層だけが潤う補助金のようになっている。
そんなふうにして日銀から株主や企業にバラ撒くくらいなら、
10万円の給付金のように国民全員に配ったほうが明らかにいい。国民全体に配れば世の中に出回るマネーストックが増えるし、富裕層より低所得層のほうが消費に回す割合が大きく、景気も良くなる」
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↓ 記事はこちら ↓
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◇コロナ禍の株高…実体経済と乖離 行き場失ったマネー吸い込む
◇「働きながら年金受給」ルール改正 年120万円増えることも
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「ドイツのメルケル首相は緊縮財政論者で知られ、“ケチ女”と批判されてきた。ところが、コロナ感染が広がると、国民に『政府に頼ってください』と呼びかけ、大借金をして史上最大の大盤振る舞いを始めた。これに国民は感動した。でも日本はまるで正反対です」(荻原氏)
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国民には配らず株を買う
国民生活が危機に瀕しているのに、国民への給付を嫌がって出し渋る。だから国民に信用されない。
その一方で政府が熱心に取り組むのは、感染防止でも、国民生活の安定でもなく、「株高」の演出だ。
その株高を買い支えるのが日銀と国民の年金資金を預かるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)という政府マネーなのだ。
日銀はコロナ経済危機を乗り切る金融緩和としてETF(上場投資信託)を大量に買い入れ、現在、東証1部上場企業の株式の約7%(推定45兆円)を保有する大株主となっており、GPIFも国内株を約41.5兆円(2020年9月末)保有している。
日銀の保有株の含み益はいまや10兆円ともいわれ、GPIFも株価急騰で年金積立金の運用益は大きく膨らんでいる。にもかかわらず、本来国民に配るべき年金はカットする。一体、誰のための株の買い支えなのか。
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カネ持ちだけは優遇
マクロ経済学が専門の井上智洋・駒澤大学准教授が指摘する。
「現在の市場は株価が下がったら日銀が買い支える。投資家は投資に見合うだけのリスクを背負わずに済み、日銀やGPIFの政府マネーは株を持つ富裕層だけが潤う補助金のようになっている。
そんなふうにして日銀から株主や企業にバラ撒くくらいなら、
10万円の給付金のように国民全員に配ったほうが明らかにいい。国民全体に配れば世の中に出回るマネーストックが増えるし、富裕層より低所得層のほうが消費に回す割合が大きく、景気も良くなる」
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◇コロナ禍の株高…実体経済と乖離 行き場失ったマネー吸い込む
◇「働きながら年金受給」ルール改正 年120万円増えることも
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