2020年08月06日
職人技!?ステイブスネア
さて、前回のブログでは合板を使ったドラムの塗装やカバリングなどについて書きましたが、今回はそれ以外のウッドドラムについて書かせていただきます。
合板以外であれば、くりぬき、単板、ステイヴドラムなどありますが、僕にとっては特にステイヴドラムは思い入れがあって、このスネアはSAKAE倒産間際に作っていました。
ステイブスネアは無垢材のブロックを組み合わせるという工法です。
無垢材の場合はどうしても胴が厚くなり、このSDS1450JCやSDS1465JCなどは16mmの胴厚でした。
音は意外なほど(?)まろやかで優しい。
通常、ステイヴドラムの工法はブロックを繋ぎ合わせているだけなんですが、SAKAEの場合はかなり手間をかけています。20ピースのブロックを蟻継(ありつぎ)で円形にしている。。というところです。
通常、面と面だけを合わせるとすれば多少の誤差があっても合わせながら微調整するなど可能ですが、蟻継にすると微調整ができん、、。最終的に円形になるので誤差があったら逃げ場がないので失敗する!!
というリスキーな工法なのだ。。こんなん、よくやったなぁーって、さすがクレージーな職人集団(笑)
このスネアの成型は僕ではなく、僕よりも大先輩のUさん。因みにUさんとはSAKAE倒産後、共にLiMEでカホン製作することになります。
当然、このスネアを作るのは完全手作業なんで時間かかりました。そのため半自動の機械を導入したのですが、その機械は一度も使われることはありませんでした、、。
その機械で作れたかどうか、、、?僕の予想では出来なかったんちゃうかな?って思っています。
それだけ職人技は微妙なものなんです。
SAKAE SDS1450JC "Japanese Cypress Wood"【送料無料】【お茶の水ドラムコネクション】 価格:99,000円 |
もし、購入する機会がありましたら一生もんのお付き合いでお願いします(笑)
ステイヴスネアの良さは木目の方向が縦目になり、樹木が大地から生えている、、という同じ状態の木目でタイコになっています。また、音の振動は木目に沿って走るので、理にかなった木目になります。
くりぬき胴と同じ状態ですね。ステイヴはくりぬき胴より強度があり、合板より接着剤が少なくウッド本来の響きになります。
この温かみのある説得力のある1台を持っていても損はないと思います。
しかも、、
『なんでこんなに安いねん。。』
(・・って当時思っていました)
くりぬきスネアはカノウプスが作っていますね。これも持っていても損はないでしょうねー。
【中古】CANOPUS / HS1465 ZELKOVA 14x6.5 カノウプス ゼルコバ スネアドラム【御茶ノ水ドラム館】 価格:139,920円 |
CANOPUS カノウプス Zelkova Snare Drum 14"x5" ゼルコバ スネアドラム HS-1450 FRPケース付属 価格:195,800円 |
単板はどうか??
単板は作っていませんでしたが、試作で何度か、、(ヤマハの時も試作したような気がする。。記憶違いだったらすいません)
材は覚えてませんが(笑)、、14"×5”のサイズだったと思います。音は
『パーン』
、、って横に広がる感じ(抽象的ですいません)
僕はJAZZやクラシックなど繊細な音でもしっかり鳴らしたいときに活躍できそうなスネアと思いました。
送料無料!! TAMA(タマ)スター単板スネア TLM146S OMP Star Solid Maple / Natural Maple ソフトケース付き 価格:82,500円 |
価格:110,000円 |
TAMA / TLM145S-OMP Oiled Natural Maple STAR Reserve メイプル単板 スネアドラム タマ 《受注生産/納期約2ヶ月半》【御茶ノ水ドラム館】 価格:105,600円 |
送料無料!! CANOPUS(カノウプス)単板スネアドラム SSSM-1455SH 1ply Soft Maple Aging Maple Lacquer / ソフトケース付き 価格:148,500円 |
単板のドラムの場合は必ずって言っていいほどレインフォースメント(補強リング)が入っています。
単なる補強と言っていいかどうか??
このレインフォースメントを付けることによってサウンド自体のキャラクターを決定させていると思います。
またレインフォースメントの奥深さは、ゆくゆくブログに書きたいと思います。
今回は合板以外のスネアを特集してみました。いかがでしたでしょうか?
ステイヴスネアに関していえば、匠の技!って感じになりますが、そんなことだけが重要じゃなくて、肝心なのは『音』であり、永く愛用できる『耐久性』、演奏のことだけに集中できる『操作性』だと思うのです。
音をデザインする人がいて、その音を実現させれる設計者がいて、その楽器を現実に作り上げる職人がいる。。そういったバランスの取れているチーム(メーカー)が後世まで語り継がれるドラムを残せると思います。
どんな会社でも世代交代をしていくし、同じ人でも心が変わっていくので、その時代ごとにメーカーの色というか、個性というのが見えてきますね。
やっぱり『素晴らしい!』といわれる時は人が揃ってると思うんですね。
そんなことも考慮にいれながら、、(笑)
今回のブログもスネア選びの参考にしていただければ幸いです。
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10098240
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。