2008年02月07日
人との繋がりの不思議
初めての北アイルランドです。私は前日に船の時刻を調べてありました。
カーライルからストランラーまでは電車で約6時間ほどそれからストランラー港から船でベルファーストに行く予定でした。
夕方6時私は電車に乗りました。乗客はまばらでしたが、初めの頃はそれなりに席は埋まっていました。電車に乗ってすぐ車内を見渡していると今でもどうしてなのかわからないのですが、あるイギリス人男性がとても気になったんです。本当にどうしてかわからないのですが、時々その男性の行動を見ていました。
一時してその男性が通路を隔てて座っていた女性と話をしているのが見えたんです。“知り合いの人なのかな〜”なんて漠然と思っていました。
その後その女性が先に降りました。特別親しい挨拶をするわけでもなく去って行ったので、“知り合いじゃなかったんだ”って思いました。
その後イギリス人の夫婦が乗車してきました。そしてその男性がまた夫婦と話をしているのです。その時“あーこっちにこなきゃいいけど”なんて思っていました。もう外もうす暗く多分9時は過ぎていたと思います。
突然その夫婦がザワザワし始め何かを探し始めたんです。そしてその男性も一緒になって探していました。車掌さんが来て皆で何かを探していたのですが、無かったんです。それは鍵のようでした。家の鍵で奥さん半泣きでした。
仕方がないので、二人は電車から降りて去っていきました。
するとそのずっと気になっていた男性が私のほうに来たんです。“あー来てる”その男性誰とでも親しく話す人だったようで、夫婦がいなくなるや直ぐに私のところに来て「あの夫婦鍵をなくしたんだって、見つからなかったんだよ」って言うんです。
それから私はその男性とたわいの無い話を始めました。そして「あなたベルファーストに行くの?」その男性が聞いてきたので「はい、電車から降りて直ぐに船で行きます」「船はないよ、俺はホテルを予約してるんだ、良かったらここに予約するかい?」「いえ船に乗ります。」「船があるなんて知らなかったなー」
そんな話をしてたんです。その男性はホテルの電話番号を教えてくれると言っていましたが、私は断りました。なぜなら船がすぐに出発すると思っていたからです。
それから11時にようやくストランラー港に着きました。
私たちが電車から降りた時は乗客はまばらでした。その男性すぐに近くをあるいていたイギリス人女性にこう言ったんです。「彼女今から船でベルファーストに行くんだって」イギリス人女性が言いました「あなたチケットもってるの?」「はい、持ってます」私が言うと「そう、船乗り場まで距離があるからタクシーを呼んであげる」って言ってタクシーに携帯で電話をしてくれたんです。
それから私はその二人と別れました。電車から降りて駅を出るともう周りは真っ暗で人影は全くありませんでした。少し小雨も降っていたので、寒かったです。
少し待ってタクシーが来ました。私はタクシーの男性に「ストランラー港までお願いします。」「ベルファースト行きの?」「はい」
駅から港まではかなり遠かったです。
そして港に着いたのですが、どうみても乗船できる雰囲気ではないのです。建物は薄暗い電気がついているだけで、乗客も待っていませんでした。タクシーの男性と二人で建物の中に入ると、女性が出てきて「今日はもう終わりましたよ」って言うんです。「でもタイムテーブルを見ました」「今日は終わって明日の10時しか船は出ません。」するとタクシーの男性が「どうする?」って言うので、私は女性に「ここにいては駄目ですか?」と聞くと「それはできません」
そういわれタクシーの男性と再びストランラーの街に引き返すことになったんです。「どうする?宿をさがすかい?」タクシーの運転手が言ったので「はい」
しかし時間はもうとっくに12時になっていました。タクシードライバーがよさそうなところに一軒一軒尋ねて回ってくれたのですが、総て断られました。
「もういいです。駅に行ってください」そう私が言うと「もう少し探してみよう」って言ってくれました。
そしてようやく一軒が受け入れてくれたのです。
タクシードライバーもあれだけの長い距離を走っていたにも関わらず、お金は5ポンド(だいたい1000円一寸)で良いって言うんです。それはあまりにも安すぎるそう思っい、10ポンドをとってもらいました。
もしあの男性が話好きでなくて、イギリス人女性がタクシーを呼んでくれなかったら、タクシーの運転手がこんなにも一生懸命宿を探してくれなかったら、そしてB&Bの奥さんが私を受け入れてくれなかったら、私はあの時どうなっていたのでしょうか・・・・・。
翌日無事に朝10時の船に乗りベルファーストへ向かうことができました。