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2022年10月09日
手取り15万円、休日もスマホ対応…苛まれた社員がサカイ引越センターを辞めたワケ
引っ越し業界最大手の『サカイ引越センター』。パンダのキャラクターとユニークな数々のCM、 そして「まごころ」というキャッチフレーズでおなじみの同社
。
だが、従業員は「まごころ」とは程遠いブラックな労働環境に置かれていた――。
やる気とは裏腹の過酷な労働環境
「現場でお客様から直接“ありがとう”と声をかけてもらえるのはうれしいし、やりがいもあります。引っ越しの仕事が本当に好きなんです」
目を輝かせてこう語るのは、サカイ引越センター(本社・大阪府堺市)労働組合執行委員長の大森陸さん(26歳)。大森さんは一昨年、同業他社から同社に転職、現在は引っ越しトラックのドライバー助手をしている。
しかし、そのやる気とは裏腹に同社の勤務実態は過酷を極めている、と大森さんは訴える。
そこで過酷な労働環境を改善するため、昨年5月に大森さんらは労働組合を立ち上げた。すると他支社の従業員やアルバイトだけではなく、元従業員やその家族、同社関係者らまでもが、同社の過酷な労働環境について次々に情報を寄せてきた。
特に多かったのは、厚生労働省が定める過労死ラインを超過する残業時間についてだ。
「私自身も繁忙期の3、4月ごろまでは残業が月100時間を超える過重労働となることがあります。通常月でも70〜80時間前後のことが多い」(大森さん)
この数字は大森さんだけに限らない。中には月150〜180時間を超える残業時間も珍しくなかったという。そのため多くの従業員は常に疲れており、疲労が原因とみられる事故やトラブルも絶えない。
「不注意で顧客の荷物や室内を破損させたり、作業中の怪我はよくあること。うっかりスピードを出しすぎて荷物を運ぶトラックが横転し、お客様の家財に被害を出したことや、踏切でトラックが立ち往生するなど交通事故も相次いでいます。疲労から居眠り運転をし、高速道路の工事車両に突っ込んだり、過去には死亡事故も数軒発生しているんです」(組合関係者)
長時間労働だけではない。労災隠しや残業代、賃金の未払いも問題となっている。
現在、3人の元社員が東京地裁立川支社に対して未払い賃金請求訴訟を起こしており、同社と係争中だ。
「公になっていない事故やトラブルはたくさんあります。しかし、その多くは裁判になる前に会社側が被害者に示談を持ち掛たり、なかったことにしているのです」(前出・組合関係者)
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だが、従業員は「まごころ」とは程遠いブラックな労働環境に置かれていた――。
やる気とは裏腹の過酷な労働環境
「現場でお客様から直接“ありがとう”と声をかけてもらえるのはうれしいし、やりがいもあります。引っ越しの仕事が本当に好きなんです」
目を輝かせてこう語るのは、サカイ引越センター(本社・大阪府堺市)労働組合執行委員長の大森陸さん(26歳)。大森さんは一昨年、同業他社から同社に転職、現在は引っ越しトラックのドライバー助手をしている。
しかし、そのやる気とは裏腹に同社の勤務実態は過酷を極めている、と大森さんは訴える。
そこで過酷な労働環境を改善するため、昨年5月に大森さんらは労働組合を立ち上げた。すると他支社の従業員やアルバイトだけではなく、元従業員やその家族、同社関係者らまでもが、同社の過酷な労働環境について次々に情報を寄せてきた。
特に多かったのは、厚生労働省が定める過労死ラインを超過する残業時間についてだ。
「私自身も繁忙期の3、4月ごろまでは残業が月100時間を超える過重労働となることがあります。通常月でも70〜80時間前後のことが多い」(大森さん)
この数字は大森さんだけに限らない。中には月150〜180時間を超える残業時間も珍しくなかったという。そのため多くの従業員は常に疲れており、疲労が原因とみられる事故やトラブルも絶えない。
「不注意で顧客の荷物や室内を破損させたり、作業中の怪我はよくあること。うっかりスピードを出しすぎて荷物を運ぶトラックが横転し、お客様の家財に被害を出したことや、踏切でトラックが立ち往生するなど交通事故も相次いでいます。疲労から居眠り運転をし、高速道路の工事車両に突っ込んだり、過去には死亡事故も数軒発生しているんです」(組合関係者)
長時間労働だけではない。労災隠しや残業代、賃金の未払いも問題となっている。
現在、3人の元社員が東京地裁立川支社に対して未払い賃金請求訴訟を起こしており、同社と係争中だ。
「公になっていない事故やトラブルはたくさんあります。しかし、その多くは裁判になる前に会社側が被害者に示談を持ち掛たり、なかったことにしているのです」(前出・組合関係者)