はなしあいて

母は言う

「高齢になればなるほど悪いことしかない」

その根拠はなんだろうと不思議になる
母の話はほぼ頭に残らないように聞き流す
右から左とはこのことかと実感

母は
「悪いことしかない」という現実を望み
創りあげて
マイナスなことばかりを繰り返す

そして不安や不満や心配だけの
望みどおりの世界を
私にも押し付ける

どうなるのかわかっていない
まだ来ていない未来の時間について

自分で思い込んで
決めて、そうなることを信じて疑わずいれば

素晴らしい現実も悪いことだらけの現実も

望むままに創ってしまえるんだと
母の話を聞いていて痛感する

母の創った世界は私には無関係なので
自分にとっては

素晴らしい現実を生きること
これからますます良いことだらけになることを
当然のように決めているから

そうなる

「だから、細々とキツキツの良いことのない生活になるのよ」
という母の声も
何度聞いても
他人事で、「なんの話だろう」と思うのだ

将来の不安を並べまくってもつまらない
たった一度の人生を
まだ来てない未来のことを思うのに
楽しくなることを描いて何が悪い

楽しく生きよう

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