今年度、防衛大学校での任官拒否(自衛隊に入隊しない)が前年度
から倍増の47名だったそうです。 しかも、昨年から任官拒否した者は
卒業式に出席させてもらえなくなったそうで。
冷たい仕打ちというか狭量といいますか・・・
報復主義の安部総理が考えそうなことです。民間の景気が良くてそちらに就職する人が多いからではないかと
言ってますけど、それは違うと思います。
違憲の疑いが強い安保法制への懸念が、任官拒否という行動に
繋がったのでしょう。
ちなみに
湾岸戦争の時は、任官拒否が90名と一番多かったそうです。
自衛官は日本を守るための存在ですから、外国の紛争に加担する
ようなマネはしないのが当り前ですね。
こういう話をすると、必ずと言っていいほど、
「日本が攻撃されたらアメリカが守ってくれるのに、アメリカが
攻撃されたら日本は知らん顔でいいのか?」 と言う人がいます。
単純に考えれば、正しい意見のように思うかも知れませんけど、
本当にそうでしょうか?
まず一点目、よく考えて下さい。 世界の半分を相手にしても勝利
するほど強大な米軍相手にケンカを売る
アホな国がありますかね?
米軍は自衛隊の支援を受けるほど軟弱な軍隊ではありません。
二点目は、米軍が日本を守ってくれるという保証はどこにもありま
せん。 場合によっては 「情報を与えて協力するだけ」 ということも・・・
在日米軍は、日本を守るために駐留しているわけではないのです。
三点目、何十年もの間、日本は米軍に無料で基地を提供し、毎年数千億に
のぼる 「思いやり予算」 を支払っています。
例えて言うと、家賃を払わないで営業している店主に、毎年お金をあげる
“超お人よしの家主さん” みたいなもんですね。
世界中探したって、ここまでアメリカに従属する国は見当たりません。
平時から基地を提供することで米軍に多大な貢献をし、米軍基地の70%が
集中する
沖縄県民の犠牲(人権侵害)の上に日本の安全保障が成り立って
いる事実を忘れてはいけません。 広大な土地を奪われたうえに、日々騒音と
危険にさらされ、地位協定によって不平等を強いられる沖縄県民を思えば、
他人を犠牲にして自らの安全を確保している人に 「利他の精神」 だとか
「知らん顔でいいのか」 などと軽々しく論じる資格はないでしょう。
3年前に麻生太郎氏が 「ナチスの手口を学んだらどうか」 という発言を
しましたが、その後、着々と秘密保護法・安保法制へと進んでいます。
そして最近になって言い出したのが
緊急事態条項です。
あのドイツが、なぜワイマール憲法下でナチスの独裁を許してしまったのか?
それは、
ワイマール憲法第48条 「国家緊急権」
”大統領は公共の安全と秩序の回復のため必要な措置を取ることができる”
を悪用したのです。
ヒトラーの演説の中に 「私は、国民の平和と安全のためにドイツを強靭な
国にしたいのだ 強いドイツを取り戻す この道しかない」 と同じフレーズを
繰り返すシーンがあります。
これを見ると、どうしても 「日本を取り戻す この道しか無い」 と
言っていた安倍総理と重なってしまいますね。
かつて、ヒトラーの右腕だった
ヘルマン・ゲーリングは、戦後の裁判
でこんな証言をしています。
国民は戦争を望まない。 しかし、決めるのは指導者で、
国民を引きずり込むのは実に簡単だ。
外国に攻撃されつつあると言えばよい。
それでも戦争に反対する平和主義者に対しては愛国心がない
国家を危険にさらす人々だと批判すればいいだけのことだ。
国民は指導者たちの意のままになる。
この方法は、どこの国でも通用する言葉というものは実に便利なもので、同じ意味でも言い方ひとつで
受け取り方がガラッと変わります。
例えば
平和と安全の確保=戦争の準備
決断できる政治=独裁
装備移転=武器輸出
自民党の憲法改正草案では
個人→人となっています。 つまり、人間と
しての権利は保証するが、個としての権利は保証しかねるということです。
ありもしない中国、北朝鮮脅威論で煽っているのは一体誰でしょうか?
個は公益の為に存在し、国家主義、全体主義をよしとする 安倍内閣・・・
国益や国防という言葉にだまされてはいけませんね。