2018年03月11日
次週(3月12日〜16日)の経済指標その他
前週USDJPYは、先々週の米大統領の保護主義発言の影響が残ると見られており、米政権幹部の辞任報道もありました。がしかし、それは月曜米国時間に米株価・米金利が上昇して、106円台を回復しました。その後、米利上げによってUSDJPYがいずれ下がると見られているせいか、火曜・水曜はUSDが売られました。そして、北朝鮮・米国間の直接首脳会談が5月に行われるとの報道があり、木曜・金曜はUSDが買われました。
USDの動きは、経済指標と論じなくても説明できる内容でした。
こうした状況を踏まえて、経済指標への反応は押し並べて小さなものでした(指標発表直後1分足の大きさについて、のことです)。
今後のために留意しておくべき点は、以下の4点だったと思います。
2018年2月集計分英国サービス業PMIは上昇し、下がりそうで下がらず高い水準を保ちました。2月は月初に大きな株価下落が起き、EU離脱交渉関係でも大した進展がなかったのに、先々週発表された製造業PMIも含め、2月の企業景況感は良かったということになります。
豪州は、RBA金融政策発表で市場予想通り現状維持だったものの、前回声明にあった「今後数年に亘り成長率が平均3%を上回りそうだ」という文言が削除されました。その翌日発表された2017年10-12月期GDPが7-9月期よりやや下がり、1-3月は株価下落や保護主義への懸念が高まっていることから、RBA声明内容の変化は「先々が見通しが難しくなった」ということでしょう。
ECB金融政策はよくわかりませんでした。
「緩和バイアス」というのは、「必要なら債券買い入れ規模を拡大する」との従来方針を指します。これを撤回し、量的緩和解除に向けてステップを進めたようです。がしかし、「超緩和スタンスを継続することを再確認」し、「債券買い入れプログラムを必要なら9月以降にも延長もあり得る」というものでした。
何を言っているのか、プロの解説を待つことにします。
米国は、他の景気指標同様、ISM非製造業景況指数が前回こそ下回ったものの60近い高い数値を維持しました。米国の景気指標はどれも高い水準を維持しており(NY連銀指数を除く)、製造業・サービス業・消費者のいずれも経済が悪いとは捉えていません。
前月に米金利高騰・株価下落を招いた注目の雇用統計は、陽線・陰線が入れ替わる上下動が激しかったものの、反応程度は小さいものでした。現在の買うべきか売るべきかわからない、という状況を象徴している反応だったと言えるでしょう。
次週は、米国のCPI・小売売上高が久しぶりに別の日に発表されます。次週も経済指標が大きな影響を与えるとも思えません。下記太字はその指標の分析記事にリンクしています。
3月13日(火)
21:30 2月集計分米国CPI
3月14日(水)
21:30 2月集計分米国小売売上高、2月集計分米国PPI
3月15日(木)
21:30 3月集計分Phil連銀製造業景気指数、3月集計分NY連銀製造業景気指数、2月集計分米国輸入物価指数
3月16日(金)
22:15 2月集計分米国設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産
23:00 3月集計分UM消費者信頼感指数速報値
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
USDの動きは、経済指標と論じなくても説明できる内容でした。
こうした状況を踏まえて、経済指標への反応は押し並べて小さなものでした(指標発表直後1分足の大きさについて、のことです)。
今後のために留意しておくべき点は、以下の4点だったと思います。
2018年2月集計分英国サービス業PMIは上昇し、下がりそうで下がらず高い水準を保ちました。2月は月初に大きな株価下落が起き、EU離脱交渉関係でも大した進展がなかったのに、先々週発表された製造業PMIも含め、2月の企業景況感は良かったということになります。
豪州は、RBA金融政策発表で市場予想通り現状維持だったものの、前回声明にあった「今後数年に亘り成長率が平均3%を上回りそうだ」という文言が削除されました。その翌日発表された2017年10-12月期GDPが7-9月期よりやや下がり、1-3月は株価下落や保護主義への懸念が高まっていることから、RBA声明内容の変化は「先々が見通しが難しくなった」ということでしょう。
ECB金融政策はよくわかりませんでした。
「緩和バイアス」というのは、「必要なら債券買い入れ規模を拡大する」との従来方針を指します。これを撤回し、量的緩和解除に向けてステップを進めたようです。がしかし、「超緩和スタンスを継続することを再確認」し、「債券買い入れプログラムを必要なら9月以降にも延長もあり得る」というものでした。
何を言っているのか、プロの解説を待つことにします。
米国は、他の景気指標同様、ISM非製造業景況指数が前回こそ下回ったものの60近い高い数値を維持しました。米国の景気指標はどれも高い水準を維持しており(NY連銀指数を除く)、製造業・サービス業・消費者のいずれも経済が悪いとは捉えていません。
前月に米金利高騰・株価下落を招いた注目の雇用統計は、陽線・陰線が入れ替わる上下動が激しかったものの、反応程度は小さいものでした。現在の買うべきか売るべきかわからない、という状況を象徴している反応だったと言えるでしょう。
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次週は、米国のCPI・小売売上高が久しぶりに別の日に発表されます。次週も経済指標が大きな影響を与えるとも思えません。下記太字はその指標の分析記事にリンクしています。
3月13日(火)
21:30 2月集計分米国CPI
3月14日(水)
21:30 2月集計分米国小売売上高、2月集計分米国PPI
3月15日(木)
21:30 3月集計分Phil連銀製造業景気指数、3月集計分NY連銀製造業景気指数、2月集計分米国輸入物価指数
3月16日(金)
22:15 2月集計分米国設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産
23:00 3月集計分UM消費者信頼感指数速報値
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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