2017年09月02日
4-3-2. 欧州経済実態指標(2017年9月版)
昨年2016年の欧州GDPは19.3兆USDです。そのうち独国が17.9%、英国が13.6%、仏国が12.8%、伊国が9.6%を占めています。
欧州GDPは、発表結果と反応方向とがあまり関係ありません。おそらく、各国毎の発表が先行しているため、その時々にEURレートへの折込みが行われるからでしょう。
5月23日に独国1-3月期GDP改定値が発表されました。結果は、前期比が+0.6%で、前年比が+1.7%、でした。前年比は、2016年7-9月期から3期続けて同値継続となっています。
7月20日に独国財務省は月報を公表し、(a) 国内経済は好調、(b) 英国のEU離脱交渉やトランプ米大統領による貿易政策は不確定要素、(c) 展望は順調な成長と予想、との内容でした。4-6月期は、1-3月期の前期比+0.6%と同様の成長率となる見込み、です。
8月15日に発表された独国4-6月期GDP速報値は、前期比+0.6%・前年比+0.8%でした。独国財務省による前期比見通しは正しかった訳です。前年比は改定値で上方修正されなければ、4期ぶりに成長鈍化となります。8月25日に発表された改定値は、前期比・前年比ともに速報値同値でした。
(分析事例) 独国四半期GDP速報値(2017年8月15日発表結果検証済)
本指標への反応は、指標結果よりもそのときどきのトレンドの影響が大きいようです。その結果、直後11分足終値は直後1分足終値よりも反応を伸ばしがちです。追撃は早期参加し、じっくり利確のタイミングを計ることに適しています。
最も影響力が強い独国経済も、実はGDP比で言えばEU全体に対し20%を下回っています。
8月31日に発表された独国7月分小売売上高指数は、前期比△1.2%、前年比+2.7%でした。前年比の動きを見ると、毎月の上下動が激しいものの、2016年2月以降は全体的にやや下降ぎみでした。2017年2月以降は、それが上昇に転じたように見えていたものの、今回は上げはやや小さめでした。まだ上昇基調というには少し弱いように見えます。
次回発表は9月29日です。
製造業の受注と生産のLT(リードタイム)は、受注が3〜6か月程度先行すると見るのが一般的です(業種間のばらつきが大きい)。それを同時に表しているのが景気指標ですが、製造業PMI改定値(最終値に相当)には、先行きへの不安の兆候がまだ見受けられません。
8月4日に発表された独国6月分鉱工業受注前月比は+1.0%でした。内需は+5.1%で好調、外需は△2.0%でした。てっきりEUR高が原因かと思ったら、EU諸国からの需要が△2.4%となっています。この結果について、独経済省は「小幅な拡大が続く」との見方を示しています。
9月6日に発表された独国7月分製造業新規受注前月比は△0.7%でした。マイナス転換は3か月ぶりです。
次回は10月6日に発表されます。
8月7日に発表された独国6月分鉱工業生産前月比は△1.1%でした。
9月7日に発表された独国7月分鉱工業生産前月比は0%でした。2016年3月分以降、マイナスの次はプラス転換が6回続いていましたが、今回はプラスに至りませんでした。
次回は10月9日に発表されます。
8月8日に発表された独国6月分貿易収支は+223億EUR(5月分+220億EUR)でした。輸出好調には違いないものの、独国内景気が好調で輸入も増えている結果、増加ペースが落ち始めました。
9月8日に発表された独国7月分貿易収支は+195億EURでした。
次回は10月10日に発表予定です。
8月17日に発表された欧州6月分貿易収支は+266億EUR(5月分+214億EUR)でした。欧州貿易収支は毎月の上下動があるものの、全体として増加基調です。数字を見比べてみると、独国の輸出の強さが良くわかります。
9月15日に発表された欧州7月分貿易収支は+232億EURでした。
次回は10月16日に発表予定です。
欧州GDPは、発表結果と反応方向とがあまり関係ありません。おそらく、各国毎の発表が先行しているため、その時々にEURレートへの折込みが行われるからでしょう。
【4-3-2.(1) 経済成長】
5月23日に独国1-3月期GDP改定値が発表されました。結果は、前期比が+0.6%で、前年比が+1.7%、でした。前年比は、2016年7-9月期から3期続けて同値継続となっています。
7月20日に独国財務省は月報を公表し、(a) 国内経済は好調、(b) 英国のEU離脱交渉やトランプ米大統領による貿易政策は不確定要素、(c) 展望は順調な成長と予想、との内容でした。4-6月期は、1-3月期の前期比+0.6%と同様の成長率となる見込み、です。
8月15日に発表された独国4-6月期GDP速報値は、前期比+0.6%・前年比+0.8%でした。独国財務省による前期比見通しは正しかった訳です。前年比は改定値で上方修正されなければ、4期ぶりに成長鈍化となります。8月25日に発表された改定値は、前期比・前年比ともに速報値同値でした。
(分析事例) 独国四半期GDP速報値(2017年8月15日発表結果検証済)
本指標への反応は、指標結果よりもそのときどきのトレンドの影響が大きいようです。その結果、直後11分足終値は直後1分足終値よりも反応を伸ばしがちです。追撃は早期参加し、じっくり利確のタイミングを計ることに適しています。
【4-3-2.(2) 実態指標】
最も影響力が強い独国経済も、実はGDP比で言えばEU全体に対し20%を下回っています。
(2-1) 小売
8月31日に発表された独国7月分小売売上高指数は、前期比△1.2%、前年比+2.7%でした。前年比の動きを見ると、毎月の上下動が激しいものの、2016年2月以降は全体的にやや下降ぎみでした。2017年2月以降は、それが上昇に転じたように見えていたものの、今回は上げはやや小さめでした。まだ上昇基調というには少し弱いように見えます。
次回発表は9月29日です。
(2-2) 生産
製造業の受注と生産のLT(リードタイム)は、受注が3〜6か月程度先行すると見るのが一般的です(業種間のばらつきが大きい)。それを同時に表しているのが景気指標ですが、製造業PMI改定値(最終値に相当)には、先行きへの不安の兆候がまだ見受けられません。
8月4日に発表された独国6月分鉱工業受注前月比は+1.0%でした。内需は+5.1%で好調、外需は△2.0%でした。てっきりEUR高が原因かと思ったら、EU諸国からの需要が△2.4%となっています。この結果について、独経済省は「小幅な拡大が続く」との見方を示しています。
9月6日に発表された独国7月分製造業新規受注前月比は△0.7%でした。マイナス転換は3か月ぶりです。
次回は10月6日に発表されます。
8月7日に発表された独国6月分鉱工業生産前月比は△1.1%でした。
9月7日に発表された独国7月分鉱工業生産前月比は0%でした。2016年3月分以降、マイナスの次はプラス転換が6回続いていましたが、今回はプラスに至りませんでした。
次回は10月9日に発表されます。
【4-3-2.(3) 貿易指標】
8月8日に発表された独国6月分貿易収支は+223億EUR(5月分+220億EUR)でした。輸出好調には違いないものの、独国内景気が好調で輸入も増えている結果、増加ペースが落ち始めました。
9月8日に発表された独国7月分貿易収支は+195億EURでした。
次回は10月10日に発表予定です。
8月17日に発表された欧州6月分貿易収支は+266億EUR(5月分+214億EUR)でした。欧州貿易収支は毎月の上下動があるものの、全体として増加基調です。数字を見比べてみると、独国の輸出の強さが良くわかります。
9月15日に発表された欧州7月分貿易収支は+232億EURでした。
次回は10月16日に発表予定です。
以上
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