2017年04月09日
6-4. AUDJPY週次分析(2017年4月9日更新)
先週はRBA政策金利発表があり、結果は市場予想通り現状維持でした。また、小売売上高が悪化、住宅建設許可が増加、貿易収支が黒字拡大でした。
AUDJPYが大きく下げたのは特に週前半でした。先週月曜に発表された小売売上高が大きく市場予想を下回ってマイナスとなったことと、火曜に発表されたRBA声明で当面の利上げがなく、今後主要国では緩和政策がないこと(豪州への投資が減る要素)が示されたため、と思われます。そしてトドメは、中国PMIの数値低下、中国中銀による中国内銀行への査定強化、米軍シリア攻撃、です。
リスクと中国にからっきし弱いAUDの特徴が現れた週だったと言えるでしょう。
直近のAUDJPYの週足チャートと3通貨値幅を下図に示します。
先週末終値は83.3円付近です。
上図週足チャートには、3月20日週の高値・安値の幅(約3円)の下降チャネルを赤線で引いてみました。今週は赤線に挟まれたチャネルが81円〜84円に到達します。そして、下側の青線は2015年8月頃の安値と2016年3月末に開けた大きな窓の上端を結んだサポートです。
次に、手元のツールで一目均衡表を表示してみてください。
月足では現在、82円に転換線、85円に基準線が位置しています。週足では、81円付近に雲上端、82.5円に基準線、85.5円に転換線が位置しています。
現在値83.3円に対し、上下にサポート・レジスタンスが集まっています。
3通貨ペアの関係を見ると、先週のAUDJPYの下降は、AUDがJPYに対してもUSDに対しても売られたためのようです。JPYに買われる理由があっただけでなく、AUDには弱くなる理由があったのです。
よって、次週は82円〜84円と予想し、もし82円を下抜けたら81円を目指すと予想しています。
直近の移動平均線(SMA)とRSI(14日)を示します。
SMA(1日)は単に週足終値を、SMA(5日)は先週5日間の終値の平均値を表しています。週次分析ですから主役は5日線です。
RSI(14日)は、過去14本の日足における陽線幅の比率を表しています。世界で最も多くの人が参考にしていると思われる14日を採用しています。先週に20%を下回り、RSIが20%・80%を超えたら、その日は追撃です。
SMAは完全に下降トレンド配置です。このペースだと21日線は、週末に84円台中盤ぐらいまで下がります。
RSIは20%近くに達しており、20%を下抜けたらその日は追撃です。
テクニカル分析も下降トレンド継続を示唆しており、まだ上昇に転じる兆しがありません。
直近の両国10年債金利と株価の動きを示します。それぞれの動きはご自身でご確認ください。
以下、日豪の金利差の前週との差を「Δ金利差」と表記します。また、日豪の主要株価指標の比の前週との差を「Δ株価比差」と表記します。
通常時の金利と株価の動きは、方向が反対になりがちなことが知られています。通常時には、為替が金利>株価の影響を受けることも知られています。何が原因で何が結果かはよくわかりませんが、これらの関係が成り立たないときは通常時でないことならわかります。
下図は、上から「方向とボラティリティ」「Δ金利差」「Δ株価比差」を表しています。
Δ金利差とΔ株価比差は、年明け第1週のデータがありません。取引日数が各国揃わず、日数も少ないため、年明け第1週を除外しています。
Δ金利差は、年明けから13週のうち7週が週足と方向一致しています。Δ株価比差は13週のうち8週が方向不一致となっています。先週は、Δ金利差・Δ株価比差・週足の方向が自然な向きとなっていました。
もしこの自然な関係が崩れるなら、日株上昇か豪株下落か豪金利上昇、です。これらが1つずつ起きると為替が暴れだし、2つ以上起きると為替のトレンド転換になりがちです。3つとも起きると為替がトレンド転換しがちです。(※ 日金利は無視しました)
チャート・テクニカル・ファンダメンタルのいずれも、現状継続(下降トレンド)です。
さて今週は、2月分住宅ローン件数(10日10:30)と3月分NAB企業景況指数(11日10:30)と3月分雇用統計(13日10:30)が発表されます。また、12日10:30には3月分中国物価指標(CPI・PPI)が発表されます。つまり、月曜から金曜まで毎日10:30は要注意です。特に、12日の中国物価指標と13日の雇用統計は、発表結果次第で大きく反応するのでご注意ください。
但し、いずれの指標でAUDJPYを上げても、大きくトレンドを転換するだけの力はないと見込みます。巻頭に挙げた理由の通り、利上げが遠のき豪州への投資が減る外部要因が増えたことを、実態指標の小売悪化で裏付けたのが先週です。豪雇用統計と中国物価指標が少しぐらい良くても、先週のAUD安の理由を改める力はないでしょう。だから、もしAUDが買われても深追いは禁物です。
上記に同じです。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
AUDJPYが大きく下げたのは特に週前半でした。先週月曜に発表された小売売上高が大きく市場予想を下回ってマイナスとなったことと、火曜に発表されたRBA声明で当面の利上げがなく、今後主要国では緩和政策がないこと(豪州への投資が減る要素)が示されたため、と思われます。そしてトドメは、中国PMIの数値低下、中国中銀による中国内銀行への査定強化、米軍シリア攻撃、です。
リスクと中国にからっきし弱いAUDの特徴が現れた週だったと言えるでしょう。
【6-2-1. 現状チャート】
直近のAUDJPYの週足チャートと3通貨値幅を下図に示します。
先週末終値は83.3円付近です。
上図週足チャートには、3月20日週の高値・安値の幅(約3円)の下降チャネルを赤線で引いてみました。今週は赤線に挟まれたチャネルが81円〜84円に到達します。そして、下側の青線は2015年8月頃の安値と2016年3月末に開けた大きな窓の上端を結んだサポートです。
次に、手元のツールで一目均衡表を表示してみてください。
月足では現在、82円に転換線、85円に基準線が位置しています。週足では、81円付近に雲上端、82.5円に基準線、85.5円に転換線が位置しています。
現在値83.3円に対し、上下にサポート・レジスタンスが集まっています。
3通貨ペアの関係を見ると、先週のAUDJPYの下降は、AUDがJPYに対してもUSDに対しても売られたためのようです。JPYに買われる理由があっただけでなく、AUDには弱くなる理由があったのです。
よって、次週は82円〜84円と予想し、もし82円を下抜けたら81円を目指すと予想しています。
【6-1-2. 現状テクニカル】
直近の移動平均線(SMA)とRSI(14日)を示します。
SMA(1日)は単に週足終値を、SMA(5日)は先週5日間の終値の平均値を表しています。週次分析ですから主役は5日線です。
RSI(14日)は、過去14本の日足における陽線幅の比率を表しています。世界で最も多くの人が参考にしていると思われる14日を採用しています。先週に20%を下回り、RSIが20%・80%を超えたら、その日は追撃です。
SMAは完全に下降トレンド配置です。このペースだと21日線は、週末に84円台中盤ぐらいまで下がります。
RSIは20%近くに達しており、20%を下抜けたらその日は追撃です。
テクニカル分析も下降トレンド継続を示唆しており、まだ上昇に転じる兆しがありません。
【6-1-3. 現状ファンダメンタル】
直近の両国10年債金利と株価の動きを示します。それぞれの動きはご自身でご確認ください。
以下、日豪の金利差の前週との差を「Δ金利差」と表記します。また、日豪の主要株価指標の比の前週との差を「Δ株価比差」と表記します。
通常時の金利と株価の動きは、方向が反対になりがちなことが知られています。通常時には、為替が金利>株価の影響を受けることも知られています。何が原因で何が結果かはよくわかりませんが、これらの関係が成り立たないときは通常時でないことならわかります。
下図は、上から「方向とボラティリティ」「Δ金利差」「Δ株価比差」を表しています。
Δ金利差とΔ株価比差は、年明け第1週のデータがありません。取引日数が各国揃わず、日数も少ないため、年明け第1週を除外しています。
Δ金利差は、年明けから13週のうち7週が週足と方向一致しています。Δ株価比差は13週のうち8週が方向不一致となっています。先週は、Δ金利差・Δ株価比差・週足の方向が自然な向きとなっていました。
もしこの自然な関係が崩れるなら、日株上昇か豪株下落か豪金利上昇、です。これらが1つずつ起きると為替が暴れだし、2つ以上起きると為替のトレンド転換になりがちです。3つとも起きると為替がトレンド転換しがちです。(※ 日金利は無視しました)
【6-1-4. 今週以降の定性分析】
チャート・テクニカル・ファンダメンタルのいずれも、現状継続(下降トレンド)です。
さて今週は、2月分住宅ローン件数(10日10:30)と3月分NAB企業景況指数(11日10:30)と3月分雇用統計(13日10:30)が発表されます。また、12日10:30には3月分中国物価指標(CPI・PPI)が発表されます。つまり、月曜から金曜まで毎日10:30は要注意です。特に、12日の中国物価指標と13日の雇用統計は、発表結果次第で大きく反応するのでご注意ください。
但し、いずれの指標でAUDJPYを上げても、大きくトレンドを転換するだけの力はないと見込みます。巻頭に挙げた理由の通り、利上げが遠のき豪州への投資が減る外部要因が増えたことを、実態指標の小売悪化で裏付けたのが先週です。豪雇用統計と中国物価指標が少しぐらい良くても、先週のAUD安の理由を改める力はないでしょう。だから、もしAUDが買われても深追いは禁物です。
【6-1-5. まとめ】
上記に同じです。
以上
ーーー注記ーーー
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
タグ:AUDJPY
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6147270
この記事へのトラックバック