2017年03月11日
4-6. NZ経済指標DB(3月11日更新)
【4-6-1. NZDの特徴】
NZは安定した経済成長が続き、NZDはスワップが大きいため、長期保有する人が多いようです。一方、スプレッドが高く、現地報道等の直接情報に触れる機会に乏しいため、相対的に短期取引には向かない通貨と言えるでしょう。
NZは経済成長率が2014年3.02%・2015年3.00%・2016年(2.77%:未確定)と高く、その裏付けが人口増・世界食糧需給見通し・燃料輸入負担減なので、中長期見通しはしっかりしています。
がしかし、NZDの取引規模が小さく、中国経済との関係が強く、資源国通貨(食糧、特に乳製品)にも分類されています。これらのことは、不意に大きくNZDが下がるリスクに備えなければならない、という意味があります。
また、中国・資源に関わる報道は国内でも目にするものの、米国・豪州・中国とNZの二国間関係や、乳製品需給に関する報道はあまり目にすることがありません。これらのことは、指標の動きを追うときに背景知識不足から、間違った解釈に繋がりかねないこと、を意味します。
さて、(一財)Jミルクという団体があります。そのHPに掲載されているグラフに依れば、現在は乳製品国際価格が上昇局面と見受けられます。もちろん、乳製品価格だけでNZDの動きが見通せる訳ではありません。
次に、NZ企業全体の業績を見るには、ブルームバーグHPのマーケット情報の項に株価という項があります。そこでNZX動向を見ると参考になるでしょう。直近5年は日米独豪のどこも右上がりと言って良いでしょう。がしかし、NZXの右上がりの仕方を見ると、米ダウに次いで凸凹が小さな右上がりの仕方のように見受けられます。正直、豪ASXや上海指数よりも、凸凹が小さな点は意外な気がします。
ここまで、あくまで参考として。
ここからは、ポジションは超短期保有が原則のアマチュア(当会メンバーを含む)に向けての話です。
投資の基本は、FXであれ株であれ何であれ、保有期間が長くレバレッジが高いほど、資本に対するポジション保有率を小さくしなければいけません。いくら中長期的に魅力がある通貨でも、遊ばせるほどの大金がなければ、中長期投資は貯蓄的投資法(レバレッジがない)しか庶民にはできません。
普通のサラリーマンがFXで取引するには向いていない通貨だと思います。NZDを取引するなら、反応方向を確認してから追いかけてポジションが取っても、大きくpipsが稼ぎやすい指標だけが適しています。それにはRBNZ政策金利発表時の取引だけしか薦められません。
【4-6-2. 現状チャート】
チャートはご自身がお使いのFX会社のものを参照願います。
日足では、1月27日高値・2月16日高値・3月2日高値を結ぶレジスタンス下での下降トレンド中です。現在は、下降トレンドのちょい上げのような形になっています。このちょい上げが今のペースのままだと、次は2-3日後(14日か15日)に80.8付近でレジスタンスに当たりそうです。
がしかし、移動平均線を見ると、21日移動平均線(↓)が90日移動平均線(↑)に13日には当たるでしょう。両線の勾配から言って、少なくとも一旦はデッドクロスしそうです。その結果、上記レジスタンスへの到達が遅れたり、再下降するかも知れません。
そして、一目均衡表では、現在値79.80から上昇すると、転換線80.20・基準線80.75がレジスタンスとなる位置にあります。5日後には雲のねじれが生じており、上記デッドクロス絡みで上記レジスタンス到達が5日後に遅延すると、雲のねじれ時期でレジスタンス上抜けの可能性を生じます。
ときどき、こうしたチャート上で示唆された現象がきちんとその通りに起きるから困ります。がしかし、チャートを後から見ると、分析が外れていても部分的に当たっていたりするので、後付け解釈がズルい気がして嫌なのです。
【4-6-3. 現状テクニカル】
先週木曜・金曜は日足陽線が続いた結果、週足では下降が減速したように見えます。がしかし、トレンド指標・転換指標・振幅指標ともに、大きな変化はまだ見出せません。
この表から何が読み取れるにせよ、現在の市場環境は細かな分析に従う状況とも思えません。今はFOMC利上げ後に上がるか下がるかだけで動く状況です。
【4-6-4. 現状ファンダメンタル】
現在はUSD中心で動いているため、NZDJPYの動きに両国金利・株価の影響は見受けられません。
【4-6-5. 次週経済指標】
3月16日06:45に10-12月期四半期GDPが発表されるものの、取引はしません。
【4-6-6. 指標分析一覧】
市場予想がほぼ的中し、且つ、それにも関わらず反応が大きい政策金利にだけ注目しておけば十分です。
A. 政策決定指標
A1. 金融政策
RBNZ政策金利の発表では市場予想がほぼ的中します。そして、他の中銀の政策金利発表時と比較して、「現状維持」のときに発表後の反応が一方向に続く傾向があります。反応方向を確認してから追いかけてポジションが取ってもpipsが稼ぎやすい、という特徴があります。
(1) RBNZ政策金利(2017年2月9日発表結果検証済)
以上
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