2017年02月01日
米国景気指標「ISM製造業景況感指数」(2017年2月2日00:00発表結果追記済)
2017年2月2日00:00に米国景気指標「ISM製造業景況感指数」の発表が予定されています。今回は1月分のデータの発表です。
同時に実態指標「建設支出」も発表されますが、こちらの反応への影響は過去の経験から無視しても差し支えありません。
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
最初に、本指標の過去及び今回発表情報のうち、既に公開されていることを整理します。以下の調査は2015年1月以降先月発表結果までの24回分のデータに基づいています。
前回結果54.7に対し、今回、市場では55.0と、やや改善の予想となっています。また、前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去24回のデータでは、直後1分足跳幅は平均13pipsの反応でした。あまり反応が大きな指標ではありません。ちなみに、過去24回で最も大きく直後1分足跳幅が大きく反応したときは30pipsでした。
本指標の過去の動きを下図に示します。
ISM製造業景況指数の市場予想は、いつも実際の発表結果よりも1歩遅れる傾向があります。つまり、上図の市場予想と発表結果の線を見比べて頂ければ、そのことがわかります。指標が上昇基調にあるとき、市場予想は発表結果の下に沿って推移し、指標が下降基調にあるとき、その逆に市場予想は発表結果の上に沿って推移します。こうした傾向は少なくとも2013年から見受けられます。本指標の市場予想は、こうした癖があるため、指標のトレンド転換(停滞も含む)の予想にはまるで役に立ちません。
現状は2016年1月頃を底に上昇基調となっており、発表結果は既に4回連続で前回よりも改善しています。過去の傾向から言えば、3回改善(悪化)が続くと停滞か転換が起きることが多いので、ちょっと気をつけておきましょう。
加えて、1月はトランプ新政権の製造業重視方針が明らかとなってUSD高に動いています。ドル高・金利上昇は製造業にはマイナス要因なので、その点においても下振れの可能性があります。「景況感」とはいうものの、本指標は購買担当役員へのアンケート結果という点を踏まえると、今回は指標発表前にポジションを持つのが危ないという気がしています。
まぁ、大して動く指標でもないのですが。
過去の直前10-1分足・同1分足・直後1分足・直後11分足を下図に示します。
直前1分足に陰線が目立ちますが、カウントしてみると67%で、3回に2回は陰線になっています。
また、直後1分足や直後11分足にはヒゲが目立たないように見受けられます。ヒゲが目立たない指標は、反応あ緩やかで一方向に進みがちで、取引しやすい指標です。
省略します。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。また逆に、過去の反応の大きさがわかっていれば、ポジションを持ったときに含損がどの程度になれば損切すれば良いか(もう挽回できそうにないか)がわかります。
指標発表直後、1分足と11分足とが同じ方向だったことは77%あります。そしてそのとき、10分足終値が1分足終値よりも伸びていたことが88%となっています。1分足で方向を確認してから10分足跳幅を狙ったポジションを持ってみます。
平均値で言えば、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は11pipsで、直後11分足終値との差は7pipsとなっています。もし損切することになったら、10pips程度を目安にしておくといいでしょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
直前1分足の陰線率が67%、直後11分足の陽線率は71%となっています。いずれも期待的中率75%には達していませんが、3回に2回は同じ方向に反応しているので、試しに少しぐらいならポジションを持ってもいいでしょう。反応性分析で記したように、その場合の損切の目安は10pipsです。
また、反応性分析で述べた通り、直後1分足と直後11分足とが同じ方向だったことが77%に達しています。
指標一致性分析は、指標方向と反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。指標方向とは、市場予想から前回結果を引いた事前差異と、発表結果から市場予想と前回結果を引いた事後差異と、を表します。これらの値がプラスのとき反応がプラス(陽線)となっていれば「方向が一致している」と見なします。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
事後差異と直後1分足の方向一致率が71%となっています。期待的中率75%には達していませんが、比較的素直な反応をする指標だと言えます。
但し、事後差異と直後11分足の方向一致率は43%しかありません。これは反応性分析・反応一致性分析の結果と矛盾しており、直後11分足は反転したことの方が多いということです。頭に留めておきましょう。
以上の調査・分析結果を整理しておきます。
前回結果54.7に対し、今回、市場では55.0と、やや改善の予想となっています。また、前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去24回のデータでは、直後1分足跳幅は平均13pipsの反応でした。あまり反応が大きな指標ではありません。ちなみに、過去24回で最も大きく直後1分足跳幅が大きく反応したときは30pipsでした。
ISM製造業景況指数の市場予想は、いつも実際の発表結果よりも1歩遅れる傾向があります。そして現状は、2016年1月頃を底に上昇基調となっており、発表結果は既に4回連続で前回よりも改善しています。過去の傾向から言えば、3回改善(悪化)が続くと停滞か転換が起きることが多いので、ちょっと気をつけておきましょう。加えて、1月はトランプ新政権の製造業重視方針が明らかとなってUSD高に動いています。ドル高・金利上昇は製造業にはマイナス要因なので、その点においても下振れの可能性があります。「景況感」とはいうものの、本指標は購買担当役員へのアンケート結果という点を踏まえると、今回は指標発表前にポジションを持つのが危ないという気がしています。
指標発表直後、1分足と11分足とが同じ方向だったことは77%あります。そしてそのとき、10分足終値が1分足終値よりも伸びていたことが88%となっています。1分足で方向を確認してから10分足跳幅を狙ったポジションを持ってみます。
平均値で言えば、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は11pipsで、直後11分足終値との差は7pipsとなっています。もし損切することになったら、10pips程度を目安にしておくといいでしょう。
以上の調査・分析結果を踏まえ、今回は以下のシナリオで取引に臨みます。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
後日追記します。
後日追記します。
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同時に実態指標「建設支出」も発表されますが、こちらの反応への影響は過去の経験から無視しても差し支えありません。
【1. 指標概要】
本指数は、(1) 米国主要経済指標で毎月最も早く発表されること(第1営業日)、(2) 景況感は景気転換の先行指標と考えられること、(3) 一般論として製造業の景況感は小売・消費・物価関連の他の指標への影響も大きいと考えられること、から重要度・注目度が高いとされています。
がしかし、後述するように過去のデータを見る限り反応(値動き)はそれほど大きくありません。
本指数の解釈は、50%を上回ると景気拡大・50%を下回ると景気後退、です。
本指数の意義は、景気転換をGDPよりも先行示唆することと、FRBが本指数が50%未満のときに利上げをしたことがないということ、です。
なお、ISMとはInstitute for Supply Management(米国供給管理組合)の省略形です。本指数は、製造業約350社の購買担当役員へのアンケート結果に基づく企業景況感を示した指標です。その内容は、「新規受注」「生産」「雇用」「入荷遅延」「在庫」の項目を、前月比で「良い」「悪い」「同じ」の三択で回答した集計結果に、季節調整を加えたものです。
【2. 既出情報】
最初に、本指標の過去及び今回発表情報のうち、既に公開されていることを整理します。以下の調査は2015年1月以降先月発表結果までの24回分のデータに基づいています。
前回結果54.7に対し、今回、市場では55.0と、やや改善の予想となっています。また、前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去24回のデータでは、直後1分足跳幅は平均13pipsの反応でした。あまり反応が大きな指標ではありません。ちなみに、過去24回で最も大きく直後1分足跳幅が大きく反応したときは30pipsでした。
(2-1. 過去情報)
本指標の過去の動きを下図に示します。
ISM製造業景況指数の市場予想は、いつも実際の発表結果よりも1歩遅れる傾向があります。つまり、上図の市場予想と発表結果の線を見比べて頂ければ、そのことがわかります。指標が上昇基調にあるとき、市場予想は発表結果の下に沿って推移し、指標が下降基調にあるとき、その逆に市場予想は発表結果の上に沿って推移します。こうした傾向は少なくとも2013年から見受けられます。本指標の市場予想は、こうした癖があるため、指標のトレンド転換(停滞も含む)の予想にはまるで役に立ちません。
現状は2016年1月頃を底に上昇基調となっており、発表結果は既に4回連続で前回よりも改善しています。過去の傾向から言えば、3回改善(悪化)が続くと停滞か転換が起きることが多いので、ちょっと気をつけておきましょう。
加えて、1月はトランプ新政権の製造業重視方針が明らかとなってUSD高に動いています。ドル高・金利上昇は製造業にはマイナス要因なので、その点においても下振れの可能性があります。「景況感」とはいうものの、本指標は購買担当役員へのアンケート結果という点を踏まえると、今回は指標発表前にポジションを持つのが危ないという気がしています。
まぁ、大して動く指標でもないのですが。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・同1分足・直後1分足・直後11分足を下図に示します。
直前1分足に陰線が目立ちますが、カウントしてみると67%で、3回に2回は陰線になっています。
また、直後1分足や直後11分足にはヒゲが目立たないように見受けられます。ヒゲが目立たない指標は、反応あ緩やかで一方向に進みがちで、取引しやすい指標です。
(2-3. 関連指標)
省略します。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。また逆に、過去の反応の大きさがわかっていれば、ポジションを持ったときに含損がどの程度になれば損切すれば良いか(もう挽回できそうにないか)がわかります。
指標発表直後、1分足と11分足とが同じ方向だったことは77%あります。そしてそのとき、10分足終値が1分足終値よりも伸びていたことが88%となっています。1分足で方向を確認してから10分足跳幅を狙ったポジションを持ってみます。
平均値で言えば、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は11pipsで、直後11分足終値との差は7pipsとなっています。もし損切することになったら、10pips程度を目安にしておくといいでしょう。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
直前1分足の陰線率が67%、直後11分足の陽線率は71%となっています。いずれも期待的中率75%には達していませんが、3回に2回は同じ方向に反応しているので、試しに少しぐらいならポジションを持ってもいいでしょう。反応性分析で記したように、その場合の損切の目安は10pipsです。
また、反応性分析で述べた通り、直後1分足と直後11分足とが同じ方向だったことが77%に達しています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標方向と反応方向に特徴的な偏りがないかを調べ、ポジションが安全に取れそうな傾向がないかを分析します。指標方向とは、市場予想から前回結果を引いた事前差異と、発表結果から市場予想と前回結果を引いた事後差異と、を表します。これらの値がプラスのとき反応がプラス(陽線)となっていれば「方向が一致している」と見なします。
本分析では、過去の指標の発表結果の方向(良否)に特徴的な偏りがないかを調べる指標検証と、発表前後に指標発表の方向とローソク足の向きとの一致に偏りがないかを調べる一致性検証と、を行っています。
事後差異と直後1分足の方向一致率が71%となっています。期待的中率75%には達していませんが、比較的素直な反応をする指標だと言えます。
但し、事後差異と直後11分足の方向一致率は43%しかありません。これは反応性分析・反応一致性分析の結果と矛盾しており、直後11分足は反転したことの方が多いということです。頭に留めておきましょう。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果を整理しておきます。
前回結果54.7に対し、今回、市場では55.0と、やや改善の予想となっています。また、前回は発表結果が市場予想を上回り、その結果、直後1分足・直後11分足ともに素直に陽線で反応しています。
指標発表結果に対し最も率直に反応するのは直後1分足跳幅だと言えます。過去24回のデータでは、直後1分足跳幅は平均13pipsの反応でした。あまり反応が大きな指標ではありません。ちなみに、過去24回で最も大きく直後1分足跳幅が大きく反応したときは30pipsでした。
ISM製造業景況指数の市場予想は、いつも実際の発表結果よりも1歩遅れる傾向があります。そして現状は、2016年1月頃を底に上昇基調となっており、発表結果は既に4回連続で前回よりも改善しています。過去の傾向から言えば、3回改善(悪化)が続くと停滞か転換が起きることが多いので、ちょっと気をつけておきましょう。加えて、1月はトランプ新政権の製造業重視方針が明らかとなってUSD高に動いています。ドル高・金利上昇は製造業にはマイナス要因なので、その点においても下振れの可能性があります。「景況感」とはいうものの、本指標は購買担当役員へのアンケート結果という点を踏まえると、今回は指標発表前にポジションを持つのが危ないという気がしています。
指標発表直後、1分足と11分足とが同じ方向だったことは77%あります。そしてそのとき、10分足終値が1分足終値よりも伸びていたことが88%となっています。1分足で方向を確認してから10分足跳幅を狙ったポジションを持ってみます。
平均値で言えば、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は11pipsで、直後11分足終値との差は7pipsとなっています。もし損切することになったら、10pips程度を目安にしておくといいでしょう。
以上の調査・分析結果を踏まえ、今回は以下のシナリオで取引に臨みます。
V. 結果
2017.2/2.00:00発表
2017年2月2日00:33追記
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
W. 検証
【8. 調査分析検証】
後日追記します。
【9. シナリオ検証】
後日追記します。
以上
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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