2019年12月30日
2020年4月法改正 信号待ちの思いやり消灯が違反になるのか!??
2020年4月法改正
信号待ちの思いやり消灯が違反になるのか!??
ドライバーにとっての注意する事のひとつに、西日で前が見づらくなる薄暮れ時の運転
薄暮れの時間帯に交通事故が多い実態を踏まえて、
2020年4月以降に発売される新車から
周囲の明るさが一定以下になるとロービームを自動で点灯するオートライトの装備が義務化されます
新型車は2020年4月以降
継続生産車では2021年10月
オートライト機能の設定が義務化されることになりました
街中では信号待ちで対向車や前のクルマが眩しくないように、思いやり消灯をしているクルマをよく見かけます
オートライトが義務化になると、この行為は法律違反になるの?
夕暮れから夜間にかけての安全性向上のためにオートライトの義務化が検討されてきた経緯があり、合わせてデイライトは昼間の他車や歩行者などからの視認性向上を理由に解禁されました
どのくらい暗くなるとライトが点灯?
できるだけ早く点灯する早期点灯派の日産、BMW、メルセデスベンツ
トヨタ、ホンダ、マツダ、三菱の4社はドライバーの感覚にあわせて多くのドライバーが暗いと感じるタイミングにあわせて点灯
どれくらい暗くなるとライトが点灯するようになっているのか?
・周囲の照度が1000ルクス未満になるとロービームが2秒以内に点灯
・周囲の照度が7000ルクスを超えるとロービームが5秒から300秒以内で消灯
(※周囲の照度が1000ルクス以上7000ルクス以下での点灯や、点灯と消灯までの応答時間は自動車メーカーに委ねられる)
1000ルクスを下回る時間帯は、屋外では日没も重なり、周囲が暗くなってくるタイミングで、無灯火の車両がブレーキを踏むとブレーキランプが目立って見え始める明るさ
(オートライト義務化以降に生産されるモデルは)
ロービームを自動点灯とするとともに、走行用前照灯(ハイビーム)や前部霧灯(フロントフォグランプ)点灯時、または駐停車時以外では、手動による自動点灯の解除ができない
ドライバーは常にライトオンで走行しつつ、点灯条件として設定されている周囲の明るさが1000ルクス未満になると自動で点灯し、ハイ/ロー・ビームを任意で切り替える
オートライト義務化は、軽トラックやハイエースバンといった小型商用車は対象外
11人乗り以上で2ナンバーが付くバス(14人乗りのハイエースコミューターやキャラバンマイクロバスも含む)
総重量3.5トンを超える商用車は、新型車が2021年4月、継続生産車の場合2023年10月からオートライトが義務化
思いやり消灯は違反になるのか?
最近ではLEDランプの普及とともに、対向車のヘッドランプが眩しく感じられる場合もあり、停車時にオートライト機能をオフにする行為もマナーとしては間違ってはいない?
<道路交通法の第52条第2項灯火の制限>
・車両等は、夜間、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならないと記載されています
・自動車等は、夜間、他の車両等と行き違う、または他の車両等の直後を進行、他の車両等の交通を妨げるおそれのあるときは、前照灯の光度を減じ、または照射方向を下向きにするなどの操作をしなければならないとも定められています
・ハイビームが原則であって、対向車や先行車がいない状況では
より遠くを照らすことのできるハイビームを活用して、自転車や歩行者、道路上の障がい物等を早めに確認することを推奨し
・街灯の多く設置された市街地や、交通量の多い道路等、他の車両等の交通を妨げるおそれがある場合には、ロービームに切り替えるように求められています
現実的には
市街地では常時ハイビームではロービームへの切り替えを頻繁に行わねばならないのです
<道交法の改正によって>
ロービームは手動による解除ができない
常時点灯が必要とされ、ロービームが対向車などに対して眩しくても、消灯してはいけないことになりました
車両がドライバーの意志により停止時に消灯した場合には、違法となる可能性はあっても、取締りの対象とはなっていない
<ヘッドライトの無灯火による>
違反点数は1点
反則金は
・大型7000円
・普通及び2輪車で6000円
・小型特殊、原付で5000円
<ヘッドライトの寿命>
・ハロゲンバルブは約1000時間(約3年)
・HIDは約2000時間(約5年)
・LEDライトは、約10000時間(15年)と長寿命
LEDでもHIDでも新品時に比べて光量が70%に落ちた時点が寿命
オートライト義務化による注意点
義務化後にオートライト付きのクルマを買ったユーザーが、レンタカーなど非オートライト車を運転する際、うっかりオートライト付きと思い込んでしまう
昼間の霧や豪雨、雪といった悪天候時に主に自車の存在をアピールするためのライトオンまでは対応していない
降雨時の高速道路など、昼間でもライトを点灯するべきです
・オートライト義務化が適用されるのは、2020年4月以降に販売される新型車から
・継続生産されている自動車や商用車への適用はさらに遅く、最終的には2023年10月までにオートライト機能の搭載を済ませればよい
・すでに販売されているクルマや中古車には、オートライト搭載の義務は課されていない
従来の車両はオートライトなしでも車検を通すことができます
ほぼ全てのクルマがオートライト化されるのは少なくとも十数年先になるでしょう
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