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2016年02月29日

ガン細胞 エスケープ現象

免疫細胞の攻撃から巧妙に逃れる
(2015年8月 記事更新)
細胞というのは、その中身の情報を細胞表面(細胞膜)に表すという特性を持っています。遺伝子情報(体をつくり機能させる設計図)によって細胞内にどのようなタンパクが生成されたかを、いわば看板を掲げて合図するのです。
これは原則、正常細胞もガン細胞も同じです。ガン細胞は遺伝子が変異しているので、正常細胞とは異なる看板(タンパク)が発現します。このタンパクを免疫細胞のセンサーは察知して、異物と認識し攻撃排除を仕掛けます。ガンの細胞膜に穴を開けて、殲滅します。CTL(細胞障害性T細胞)などは、直接ガン細胞の表面に触れて見分ける能力を持っています。
ところが敵もさる者・・・ガン細胞は免疫細胞の攻撃から逃れるための巧妙なめくらましの術を備えています。これは「ガン細胞の免疫エスケープ現象」と呼ばれています。どんな隠れ蓑を使うかというと・・・
▼めくらまし物質を出して、表面の看板をなくしツルツルにしちゃう
→免疫細胞のセンサーをかいくぐる。見分けがつかなかった免疫細胞は通り過ぎてしまう。
▼サプレッサーT細胞を呼び寄せる
→免疫細胞の一種であるサプレッサーT細胞は、免疫が暴走しないようにブレーキ役となって調整する。免疫が働きすぎても弊害を起こす(アレルギーなど)ので、制御する。ガンの場合はかなりの免疫活動を要求されるので制御する必要はないが、ガン細胞があたかも被害者のように振舞うのか、騙されて制御してしまう。

このようにガン細胞はエスケープ現象を使って、生き延びようとするのです。

【追記:2015年8月】
免疫が過度に働くと自己免疫疾患など自分自身を傷つけてしまう症状を惹き起こす。ゆえに私たち人間の免疫系は、過剰な免疫反応を抑制する機能を持っている。それが「免疫チェックポイント機能」である。ガン細胞はこの仕組みを使って、免疫から自分の身を守ることがわかってきた。

*免疫を抑制する代表的な免疫チェックポイント機能抗体「PD-1」、「CTLA4」

「PD-1」「CTLA4」と呼ばれるタンパク質は、免疫の攻撃が始まってしばらくすると攻撃を担う免疫細胞「T細胞」の表面に出現する。それがT細胞に指令を出す別の免疫細胞「抗原提示細胞」の表面にある特定のタンパク質と結合すると、攻撃中止の指令がT細胞に伝わる。また、ガン細胞自体も、PD-1と結合するタンパク質を表面に出していて、T細胞に攻撃を中止させてしまう。免疫が暴走しないように制御しているため、「免疫チェックポイント」とも呼ばれている。

免疫チェックポイント機能を阻害し免疫抑制を解除するのが「免疫チェックポイント阻害剤」である。投与によって一部のガンに有効な成績が報告されたことから、大きな注目を集めている。








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