周辺はマンションなどを建てられる第一種住居地域だが、史跡を囲む場所に高層マンションはない。
市住みよいまちづくり条例に沿い、九月までに三回の住民説明会を開いたが、理解は得られていない。
住民側はマンション建設により史跡が威圧されるとし、同社に出した意見書で「歴史を感じる、老若男女から愛される心地よい場が台無し」「見渡す空が小さくなり、圧迫感がある」と反発。
住民側は意見書で「史跡の景観を守ろうとする行動は本来、市が行うべきもの」とし、市にも矛先を向ける。
ただ、条例によると、市は住民の意見と見解書をもとに会社に指導、助言をするが、強制力はない。
住民側は八百筆を超す署名を集め、計画の見直しを訴える陳情書を市議会に出したが、九月議会で継続審議となった。
市条例は第三条で「公共の福祉の下で豊かで快適な環境を守り、次世代に引き継ぎ、育むよう行われなければならない」「まちづくりは、市、市民及び事業者が主体となり、自らの責任と相互の理解と信頼の下に協働して行われなければならない」と理念を掲げる。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/209546