2016年09月11日
突然の来訪
母と、私だけの二人の生活にも慣れ、社会人2年目の生活にも慣れて来た。仕事から、自宅に戻ると、蒸発していた父が、居間にいた。母からは、何の連絡も無く私は驚いた。どこで、何をしていたのかを尋ねたかったが、聞ける訳もない。父は、『この金で、免許を取りなさい』と、封筒に入っていた現金を、渡してくれ、私は、そのまま受け取った。『あっ、ありがとう』と、答えるのが精一杯であった。すぐ、2階の自室に行き、居間に降りる事は、無かった。翌日も、その翌日も、父は居た。ずっと、居てくれるのだろうかと、思ったが、父は、『明日、お前が会社へ行っている時間に、帰るから』と、酒を飲みながら、呟いた。『そうなの』とだけ、私は言った。帰るとは、違う女性が居て、家庭を持ったのかな。待っている人が、居るのかな、と、詮索してしまった。ここに居ても、借金取りに追われるだけだから、居る事が知れるとまずい事にもなる訳である、と、自分を納得させた。
翌日、会社から自宅に戻ると、やはり、父の姿は無かった。
翌日、会社から自宅に戻ると、やはり、父の姿は無かった。
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