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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2010年01月01日
★。、::。.::・☆ようこそ☆'・::.。::、。★

     初めてここに訪れた方は、←のシャオムウをクリック!!



     1日1曲を検索したい方は、←のシャオムウをクリック!!  



     過去更新したSSを読みたい方は、←のシャオムウをクリック!!                 

それ以外の記事は、カテゴリからご覧いただけます。

ご質問か何かある人は、こちらのアドレスにどーぞ♪
adawongbio5@yahoo.co.jp


知ってる方もいると思いますが、これからのブログの進行はこちらの、
【新】ホロのニコニコ日記というブログに移転しました。
しかし、これからはこのブログの管理をしないという訳ではなく、
コメントを書いていただいてもちゃんと返事を返しますし、
新しく作ったブログの方の更新のお知らせをしていくつもりです。
ということでこれからも私のブログをよろしくお願いいたします。


移転した理由 → 管理人お引越し?のお知らせ

2009年06月10日
【新】*:..。o○☆*゚更新゚*☆○o。..:*【6/9】

2009年05月22日
【新】*:..。o○☆*゚更新゚*☆○o。..:*【5/21】
新ブログの方を更新しました。

GIFアニメ(宇宙をかける少女)

1日1曲 良曲 100番 「イデア」


【新】ホロのニコニコ日記

2009年05月20日
【新】*:..。o○☆*゚更新゚*☆○o。..:*【5/20】
新ブログの方を更新しました。

『ナイトメアシスターズ4』

1日1曲 良サントラ【高音質】 054番「Water Fortress ~Revisited~」

【新】ホロのニコニコ日記

2009年05月18日
【新】*:..。o○☆*゚更新゚*☆○o。..:*【5/18】
新しく作ったブログの方を更新しました。

1日1曲 良曲 099番 「Love Together -パラッパラッパーMix-」  

GIFアニメ(けいおん!)


【新】ホロのニコニコ日記


2009年05月11日
はい できた♪
 以外に早くできましたw
 まだ各サイト様のリンクを貼り付けただけですが、
 明日? もしかしたら今日から1日1曲や、
 +αをやっていきたいと思います。
 +αですが、GIFアニメの画像作成が楽しくなってきたので
 今期のいろいろなアニメのGIFアニメでも作成しようかと
 思っています。それではアドレスから、
 http://blog.livedoor.jp/adawongbio5/
 サイト名 【新】ホロのニコニコ日記 です


なんのひねりもないサイト名ですがご勘弁をww
新サイトで更新したことは、こちらで最初の間だけお知らせいたします。

ちなみに↑の画像で容量最後となります。

ではでは今日はこの辺でおやすみさせていただきます。
寝室 |ω`*)ノ"|Ю  | おやすみ〜♪☆.。.:*・

2009年05月11日
管理人お引越し?のお知らせ
 困ったものです。本当困ったものです!!!
 いったい何が困ったのかと言うと、今日もブログ更新しようと張り切っている時に、
 画像をポチッっと貼り付けたところ、

 「ブログに貼れる画像は、50MBまでです。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
NOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いや、実はうすうす感ずいていたんですけどねwww
どうやらこのブログにはもう画像関係が貼れない模様です。
でもこうなっては仕方ないので、このブログは旧ブログとして置いて、
新ブログを立ち上げようと思っています。
明日中には出来あがるかな?
もちろんこのブログをもう管理しないということはないです。
コメント欄に書かれたコメントは返事を返しますし、何かあれば画像なしで記事にもいたします。
Eメールアドレスの変更もありません。
新ブログの内容は旧ブログと変わりませんが、
新を立てたからには、何か違うことをやっていこうかと考えています。
新ブログ内容 = 旧ブログ+α みたいな感じでw

今までご覧になっていた方々、今から新しくご覧になる方、
そしてご協力していただいた作者様達には悪いのですが、
1日1曲関係、悪堕ちSS、その他を保管という形でここに置いておきます。
次から載せるそういった記事は、新ブログとなりますので、ご了承下さい。
続いている作者様達の創作物も新ブログにリンクといった形をとらさせて頂きます。
本当ご迷惑おかけします。
では新ブログの開設の作業に移りますので、出来上がったらまたお知らせしますね。
それではみなさんぐっすりおやすみ下さい。

2009年05月09日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 琴・ショルーノフ&吟・ショルーノフ編 (前編) part1
 先日、いなづ様が『翔儀天使アユミ』
 の最終話を画像つきで送ってください
 ました。最初の作品の掲載許可をい
 ただいた時から、約半年経っています
 が、まさかここまで良くして頂けるとは
 思っていませんでした。ここまでのお
 付き合い本当にありがとうございます。
  ただ掲載することしか私には出来ま
 せんが、期待に答えれるよう掲載させ
 ていただきます。今回もSSと画像を拝
 見させていただいたところ、ものすごく
 大変さを感じました。

今回は、画像にMizuha様のご協力もあったと聞いたので、お2人の合作品をじっくりとご堪能下さい。

いなづ様から一言
「一応この話で最終話なのですが、内容を濃くするため前後編仕様にしました。
勿論後編はまだ書いていませんのでもう暫くお付き合いください。」

まだお読みになっていない方、覚えておられない方は以前にUPした
1話目の『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』
2話目の桂川圭編 
3話目の飛天龍華編
4話目の居車喬編 
5話目の馬原鶴花編 をお読みになることをオススメします。 
それでは徐々にですがUPさせて頂きます。




  
注意! この文章と画像には官能的表現が含まれております。
(ご覧になる方は、自己判断・自己責任でお願いします。)




翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 
琴・ショルーノフ吟・ショルーノフ編 (前編)




いなづまこと様作



いつもと同じ晴れた朝。いつもと同じ通学路。いつ一緒の登校風景。
だが、何かが違う。
それが何かは言い表せない。だが、いつも同じ事を繰り返しているがゆえに、その違いを漠然と感じることが出来る。


「……ねえ、ギンちゃん……」
双子姉妹の姉、琴・ショルーノフは妹の吟に不安そうな顔を向けた。


「ん?どしたのキン姉。そんな今にも死にそうな顔しちゃってぇ」
「はい…。なんか、いつもと違うような感じを周りから受けないですか?
なんというか……、何かに見られているような……」
「見張られている?」
吟はあたりをきょろきょろと見回してみる。が、そこには吟たちと同じく学校に向う学生がパラパラといるぐらいで別に不審者がいるような気配はない。
「…気のせいよキン姉。それに見られることには慣れてるじゃない、私たちはさ」
吟は自分の銀髪と姉の金髪を指差しながらケラケラと笑った。


そう、髪の色から見ても分かるとおり琴と吟は純粋な日本人ではなくロシア人の母親をもつ日露ハーフであり、琴のほうは母親譲りの蜂蜜色の髪の毛を持ち、吟は琴に比べ色素の含有が生まれつき低く銀髪といってもいい色合いをしていた。
双子で殆ど同じ顔形をしている上に髪の毛の色が金銀と明確に別れているため、琴と吟は異様に周囲から目立ち常に奇異と好奇の視線に晒されていた。
小学生の頃は周りからあまりに浮いている自分たちに、琴は心を閉ざし気味になり吟は誰かれ構わず反発しまくったが、現在は周囲の人間も琴と吟の存在に慣れて普通の15歳の少女としての生活を送れるようになっている。
が、幼少のトラウマというものはそう簡単に消え去るものでもなく、琴は外を歩く時はついビクビクと周りを気にし、吟は自分が弱く見られないよう尊大な態度を取りがちになる。まあそれも個性というものではあるのだが。
「……ええ、そうですね。ごめんなさいね、私ったらつい周りを気にしすぎてしまって……」
「全然構わないってキン姉。そんなへたれた所もひっくるめてこそのキン姉なんだからさ」
しょげる琴を、吟はまるでバカにするかのような物言いで励まし、バチンと力強く背中を叩いた。おそらく、これでも吟的には琴を励ましているのだろう。
琴もそんな吟の本心を察しているのか、クスッと笑って応えた。まあ生まれた時から一緒にいる姉妹だしその辺は互いの心の内も理解しているのであろう。
「さ、もう気にすることなんてないんだから、今日も張り切っていこうよ」
「ええ。きちんと勉強をね……。ねえギンちゃん」
「うっ……!」
数々の喧騒の中、琴と吟の姉妹は他愛のない会話を交わしながら天童学園へと向っていった。

だが、そんな姉妹をじっと見ている目は確かにあったのだ。けっして琴の気のせいではない、姉妹の一挙手一投足、顔の筋肉の動きからその息遣いまでも逃さないほどに。


「………」
「…………」
琴と吟の周りにいる学校への通学路を共に進んでいる学生達。一見思い思いのままに学校へと向っている彼ら彼女らは、琴たちに気取られない程度に彼女達を取り巻きじっと監視をしていたのだ。
彼女らを見る学生の生気のない目は限りなく深い闇に彩られ、果てしない淫欲に濡れ光っていた。

2009年05月09日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 琴・ショルーノフ&吟・ショルーノフ編 (前編) part2

「みなさん。今日の授業はいつもと違うことを行います」

一時限目の授業が始まる時、教壇に立った女教師が突然突拍子もないことを言い始めた。
(いつもと違うこと?)
数学でいつもと違うこととは何なのだろうか。琴の頭の中では数字を用いる以外の数学の姿を想像することは出来なかった。
というか、この教師は教科書も何も持たずに教室に入ってきた。そんな中で一体何をしようというのか。
「一体何をするんだろ?」
「すっごく楽しみ〜」
教室の所々で何が始まるのかと勝手な想像を騒ぎ立てているが、琴はどうも嫌な予感がしてならなかった。


(先生…いつもそんなことを言う人ではありませんのに…)
朝から感じているどことない違和感が再びむくむくと頭をもたげてくる。
「琴、先生何をしようとしているのかしらね?正直、数学やるより面白いことがいいわよね〜」
「は、はい…」
そのため後ろからの声にも、琴は生返事でしか返すことは出来なかった。
「みなさん、今日の授業は……」
そこまで言ってから女教師は、ビシッと琴のことを指差した。







       「琴さんを犯す授業になりました」








「え……?」

最初、琴は教師が何を言ったのか理解できなかった。自分を犯すとか何とか言っている気がしたが、常識的に考えてそんなことが起こり得るはずがないではないか。
あまりの酷い悪ノリに、琴は怒ることすら忘れてしまっていた。
ところが、琴のまわりでは


「やったーっ!!」
「あの琴を犯せるんだーっ!!」
「おもしろそーっ!」

等々、教師の言葉に賛意を唱える生徒で溢れかえっていたのだ。中には歓声を上げている輩までいる。
「え、え、ええぇっ?!ど、どういうことです……」
「うふふ〜、琴〜〜〜」
訳の分からない事態に戸惑う琴の肩を、後ろにいる同級生がぎゅっと掴んできた。
「じゃあ、私からさせてもらうわねぇ〜〜」
「ち、ちょっと、冗談は止めてくださ……」
悪ノリ激しい同級生に琴は苦笑いをし…、そのまま凍りついた。

2009年05月09日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 琴・ショルーノフ&吟・ショルーノフ編 (前編) part3




     「うふっ、うふふふ〜〜〜〜!」







琴を掴むクラスメートの肌の色は毒々しい紫色に染まり、自我が感じられない顔には果てしない淫欲を求める笑みが張り付いている。
腕の関節は変な方向に曲がっており、体中からぽき、ぱきといった乾いた音が鳴っていた。
「な……肉人形?!」
あの玉王が使う人間をベースにした肉の傀儡である肉人形に成り果てていた同級生に、琴は息を呑んだ。
「なんで…あなたが肉人形に………はっ!」
肩をつかまれたことと突然目の前に現れた肉人形に気を取られてしまった琴だったが、自分の周りを囲む異様な気配に気づいて周りを見渡すと、そこには琴の想像を越える光景が展開されていた。


「うふふ……」
「くひっ、くひひ……」
「おかす……おかぁすぅ……」
なんと、クラス中の生徒全員が肉人形化して琴を取り囲んでいるではないか。もちろん、言い出しっぺの教師も立派な肉人形になって長い舌をべろんべろんと垂らしながら琴に迫ってきている。
「な、なんでみなさん……どうして、みんな肉人形に……」
突然の事態に琴は翔儀天使に変身することも忘れ、呆然と自分に迫る肉人形を見つめていた。
(肉人形は、玉王が使うもの……、で、では玉王は生きているのですか?!
そんな、玉王は確かに倒されたはずです。歩美さんの、手によって……)

ビチャッ……ズルズル……

「…ハッ!」
逃げることも進むことも出来ず固まっていた琴は、周りで聞こえる粘ついた粘液の滴る音に我に帰った。
「おかすぅ、おかすぅぅ……」
「エヘヘ…キヘヘヘ……」
いつの間にか、琴の周りには教室中の肉人形がにじり寄ってきていた。
「い、いけません!」
はっきり言って、ここまで寄られてしまっては変身する時間的余裕もありはしない。琴は自分の剣呑さを後悔しながらもすぐさまこの魔窟と化した教室ら脱出しようと廊下へと走り出そうとした。
が、廊下への扉はすでに肉人形生徒たちによって塞がれていてとても通れそうにない。
「…っ!」
琴は慌てて窓のほうへと振り向いた。この教室は二階だが、飛び降りれないこともない。
しかし、窓側もすでに肉人形による肉壁が出来ていて飛び降りることはおろか窓を破ることすらまず不可能だ。
自業自得ではあるのだが、ちょっとの間逡巡していた時間により、琴の退路は完全に断たれてしまっていた。
「へっへっへ〜〜〜きぃんさぁ〜〜〜ん!」
男子生徒…だった肉人形が関節が幾節も増えたような腕をぞろりと伸ばし、琴の腕に掴みかかってきた。
琴も何とか避けようとしたが、周り中に肉人形がいるので殆どからだの自由が利かず、あっさりと腕を掴まれてしまう。
「キャアッ!」
粘液が滴り異常に熱もっている掌のおぞましい感触に、琴は背筋を震わせてしまった。

「「「「キャハハハハ――ッ!!」」」」」

その腕を皮切りに、琴の四方から舌やら腕やら触手やらがズルズルッと覆い被さってきた。逃げようにも腕をつかまれているのでそれすら叶わない。



「い、いやあぁぁっ!!!」
もうどうにもできない…、琴は覚悟を決めてぎゅっと目をつぶった。せめてあの無数の触手が自分に巻きつかれる光景はこの目に焼き付けたくはない。
が、その時

"ドバーンッ!!"

廊下の引き戸が派手な音をしてぶち壊され、その弾みで近くの肉人形も吹き飛ばされた。
そうして出来た隙間から、銀色に光り輝くものが弾丸のような速さで飛び込んでくる。

「どおりゃああ―――っ!!」 (←クリック)

派手な掛け声をあげながら『それ』は琴を掴む肉人形に突っ込み、華麗なとび蹴りを深々と食い込ませた。
「ぎいぃっ!!」
蹴り飛ばされた肉人形はその拍子で琴を掴んでいた腕を外し、そのまま教師肉人形のほうへと突っ込み、幾体かを巻き添えにしてぶっ倒れた。
「え……?」
一瞬何が起こったのかわからず立ち尽くす琴の前に立っていたのは、銀色に輝く翔儀天使のコスチュームに身を包んだ妹の吟だった。


「大丈夫キン姉!どこもやられてたりしないよね?!」
「ギ、ギンちゃん!なんでここに?!」
突然目の前に、しかも翔儀天使の格好で現れた妹の姿に、琴は信じられないといった思いを抱いていた。こういう状況で白馬に乗った王子様が助けにくるというのはよく思い至る夢想ではあるが、まさか妹がその役を担うとは。
「なんでって……、多分キン姉と同じ理由よ。
いきなりクラスのみんなが肉人形に変わって襲ってきてさ……。まあ手当たり次第にぶっ飛ばしたんだけれどね。
そしたら、ひょっとしたらキン姉のほうも同じ事になってやしないかって思って急いで駆けつけたのよ。
ま、大正解だったみたいだけれどね!」
同じ顔形をしているにもかかわらず、おとなしく控えめな性格をしている琴に対し、吟は非常に活発で口も早ければ手も早い。二人が混ざって一つになれば理想的な人間になるとは口悪い同級生の弁だ。
だが、琴の前でガッツポーズを取る吟は、今の琴には非常に頼もしく見えた。
「とりあえず、早くキン姉も変身して!このままじゃ肉人形に押し潰されちゃうよ!」
「そ、それはわかってるんだ、けれど……」
それは分かっている、と琴の顔は語っているが、琴は天使に変身することを躊躇っていた。
琴の逡巡も分かる。変身するにはどうしても一瞬ではあるが周りに対して無防備になる時間がある。ここまで周りを囲まれていたら、例え吟のフォローがあったとしても変身しきる前に邪魔をされるのは間違いない。
そんな姉の思いを、双子の持つ感応力なのか吟は素早く察知した。
「うっ…、確かにここで変身するのは難しいか……」
となると、この教室から脱出するしか打つ手はない。
だが、廊下のほうからはどこにこれだけいたのか続々と肉人形が教室内へと入ってくる。まるで三年生の生徒全員が肉人形になってここに迫ってきているみたいだ。
そうなると、脱出する道は窓からしかない。
「キン姉!」
迷っている暇はない!吟は琴の襟首をむんずと掴むと、そのまま窓目掛けて走り出した。もちろん立ちはだかる肉人形を蹴散らしながら。
「ちょっと?!ギンちゃん?!」
「キン姉!飛び降りるからその隙に!!」

"ガッシャァーン!!"

吟の勢いをつけた蹴りで分厚いガラス窓は粉々に砕け散り、その勢いで二人は校舎の外へと飛び出した。
「き、きゃあぁっ!!」
たちまち重力に引っかかり落下する琴は、慌てて体内の『力』を集中しその身を翔儀天使へと化身させた。
その背中に生える純白の羽は空を飛ぶにはいささか無理があるが、高層階からの落下速度を和らげるには充分な能力を持っており、二人は優雅とまではいかないまでも比較的軽やかに校舎間の中庭に着地を果たした。
窓ガラスが破れたところからは中の肉人形の騒ぎ声や姿が見えるが、さすがにそこから落ちてきてまで琴たちを襲おうとする輩は出てこない。


「ふう…、とりあえずは逃げられたか……」
「このこと、皆に伝えないとね…。それから…」
吟は上で騒ぐだけの肉人形を見て安堵の溜息を漏らし、琴は溢れる肉人形の群れに不安の声を呟いた。
この時、まさか校内でこれほどの数の肉人形に襲われることなど考えてもいなかったので、琴も吟もそのことだけに頭が向いておりそれ以外のことに気を配る余裕がなかった。
だからこそ肉人形の群れから逃げられたことを素直に喜び、それに対する手立てにしか頭が働かなかった。
少し冷静になればすぐに思い至っただろう。

同級生で同じ階にいる歩美、喬、圭はなんでこの異常事態に顔を出してこなかったのかを。

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