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2015年05月25日
軍歌の中に見る日本人像と今
「ああ東(ひんがし)の空 遠く
雨雲揺りて 轟くは
我が友軍の飛行機ぞ」
軍歌が好きな理由には、このようなシーンが含まれているからです。
そして以下は、軍歌「麦と兵隊」の歌詞の一部引用です。
「友を背にして道なき道を 行けば戦野は夜の雨
すまぬ すまぬを背中に聞けば
馬鹿を言うなとまた進む」
高校受験を目前にした頃のわたしは、この歌詞のような
無償の助け合いなんて、もう存在しないと思っていました。
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昨年のことでした。通勤のために横浜駅で乗換えしたときの実話です。
夜8時〜9時頃、帰路についていたわたしは
市営地下鉄で、いつものように改札口からホームへ階段を下っていました。
すると、若いお嬢さんが1人、階段で下を向きながら何か探しているのです。
気になって、お嬢さんに
「あの〜…なにか探しているんですか?」と声をかけてみました。
「ピアスを落としてしまって…ピアスを止めるほうの…」
「ああ、止める側の金属の… 色は…」
「シルバーで、細長くて小さいもので…」
さっそく探してみましたが、階段は、黒とグレーの細かい御影石のような模様です。
よくよく目を凝らして見回しました。
すると、一人の男性から、わたしに
「何か落としたの?」と尋ねられ、
「ピアスを止める部分を落としたそうです。わたしではなく、
あちらの方なんですが、色はシルバーで…」
そう言うと、一緒に探してくれました。
その後、わたしは
「何か落としたの?」と計3人の男性から尋ねられ、同じように答えると
一緒に探してくださいました。
この時間帯の横浜駅は、とても混雑します。
とくに、のぼり・くだりのラインが同時に到着することの多い市営地下鉄は
ホームのほうが電車内より混んでることも多々あります。わたしは
電車が入って来る前に早く見つけたい…とあせっていました。
階段下付近まできて、ふと見上げると…
いつの間にか増えに増え、
10人くらいの人が探していました。
みんな腰を曲げ、階段を覗き込み、真剣に右往左往、足元を見つめていました。
初めて見る横浜駅のすごい光景に感動している暇はありません。
探そうと足元へ目線を下ろしたとき、
ひとりの青年、10代後半くらいの、背の高いスラッとした方がわたしに
「これですか?」とピアスを止める部分を持ってきてくれました。
「あっそれです!わたしじゃなくて、あちらの方のです。」わたしは
お嬢さんに呼びかけました。
階段中腹で探していたお嬢さんが、駆け下りてきて
青年が、小さな金具を手渡すと
みんなが注目する中、口元に手を当てて驚きを隠さず、泣きそうな面持ちで
「これです!ありがとうございます!どこにあったんですか?」
男の子は階段の下の方を指し「この辺に…」と、にっこり答えました。
思わず、わたしも
「すごいねぇ!よく見つけたね!
(この細かい迷彩模様みたいなところでエライっ)」
青年は、照れくさそうに微笑んで、その場を名乗ることもなく立ち去って行きました。
そして、わたしもひと安心。
みんな何事もなかったかのように、それぞれの帰路へ…
このとき、帰路へついてもわたしの顔は、ほんのり笑顔のままでした。
あのお嬢さんにとって、すてきな思い出になったでしょうけれど、わたしも
人の心のぬくもりを感じた大切な思い出になりました。
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信じられない殺人事件も起こる現代ですが、
被害者の立場を考えると、どんなにつらかっただろうと
加害者に強い憤りを覚えると同時に、
こうなる前に誰も助けられなかったのかな、と加害者側を…
つらい時、わたしの救いは、兵隊さんの手記でした。
靖国神社「遊就館」や、知覧特攻平和祈念館などで
五感で浴びる、実体があるように見えて実体のないものは、心に深く刻まれます。
「学び」に終わりはないといいます。
あなたが喜んでいるとき、わたしが喜んでいるとき、
無意識にも何かを学んでいるのでしょう。
スポーツに打ち込んでも楽しいし、
観戦して仲間と(知らない人同士でも)思いっきり応援しても楽しいですよね。
困っている人を助けたい気持ち。
他人の幸せを、自分の幸せのように嬉しい気持ちって、どこから沸くのでしょう。
自然が美しいと思う気持ち。
非リアが好きな思いをリアルで生きる希望に変える気持ち。
なんにも教える気のないものから
学ぶことのほうが多いと思いませんか。