2020年02月15日
心の傷を癒すということ。
NHK 2020/02/08(土)放送。「土曜ドラマ」
今回はドラマ制作スタッフのブログをリブログさせて頂きます。
最近珍しく、見逃さないように録画していた番組でした。
肝臓にガンが見つかってから、治療よりも、家族といられる時間を大事に生きた静かな死の受け入れ方に、涙しました。
ドラマの中のピアノを弾くシーンが美しかった・・・。
以下スタッフブログより。
土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」を最終話までご覧いただきありがとうございました。
このドラマの制作に携わっている時、常に出演者・スタッフの胸にあったのは、
主人公・和隆のモデルになった安克昌さんへの思いでした。
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在日韓国人として生まれ、自分のアイデンティティに悩みながらも、精神科医の道に進んだ安さん。
心の病気への理解が進んでいない時代から、心のケアのパイオニアとして奔走された安さん。
読書や映画、漫画、そしてジャズピアノをこよなく愛し、いつもユーモアを忘れなかった安さん。
安さんについて調べれば調べるほど、安さんに魅せられていき、安さんに会いたいという思い、
でも会えないんだという寂しさが募っていきました。
「安さんに会えた、見た人がそんな風に感じられるようなドラマにしよう」
私たちは、そう思いながら、ドラマを制作してきました。
でも振り返ってみれば、安さんはいつも現場にいてくれたような気がしています。
今回40日あまりの撮影を行いましたが、どの日も天候に恵まれました。
毎日100人から300人ものボランティアエキストラの方々に集まってもらって撮影し続けた避難所の1週間。
第1話の冒頭で和隆がピアノを弾く光あふれるシーンの撮影の日。
事前の予報が雨でも、不思議と当日になるとお日様が顔を覗かせてくれました。
そして最終話のラストシーン、神戸のルミナリエの撮影。
このシーンは、神戸ルミナリエ組織委員会と神戸フィルムオフィスのみなさんの御協力の元、
ルミナリエの本番をひかえる東遊園地で撮影させて頂きました。
その日がちょうど去年の12月2日。偶然にもその日は、安さんの命日でした。
撮影当日の朝は雨。でもなんとか午後には雨があがり、撮影は決行できることに。
200人のボランティアエキストラのみなさんに集まってもらい、
2019年の終子と子供たちの春子、洋一、灯、そして愛しい家族をいつまでも見守り続ける和隆を撮影しました。
撮影中、和隆を演じる柄本佑さんの背中が、克昌さんに見えたのは、私だけではなかったと思います。
安さんが実現を願った「傷つきに優しい社会」。心に傷を抱え、弱った人や遅れた人を切り捨てるのではなく、
ちゃんと寄り添っていく。誰も一人ぼっちにさせない。
そういうことができる社会になってほしい。
安さんの願いが叶いますように、という祈りをこめたこのドラマ。
多くの方々の心に長く残り、優しい気持ちで人と過ごせるようになってもらえたなら、制作チームとしてこんなに嬉しいことはありません。
ご視聴、本当にありがとうございました。
今後も、HPを更新したり、ツイッターでお知らせなどするかもしれません。
これからもこの作品のことを一緒に見守っていていただければ、幸いです。
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「心の傷を癒すということ」チーム一同 2020.2.8
精神科医・安克昌(あん・かつまさ)氏 プロフィール
1960年大阪市生まれ。神戸大学附属病院精神科勤務を経て、神戸市西市民病院精神神経科医長を務める。
阪神・淡路大震災直後より、全国から集まった精神科ボランティアをコーディネートし、
避難所などでカウンセリングや診療活動を行う。震災一年後に臨床報告としてまとめた「心の傷を癒すということ〜神戸・・・365日〜」
で第18回サントリー学芸賞を受賞。PTSD(心的外傷後ストレス障害)の若き研究者として治療活動に尽力するも、2000年12月死去。
共訳に「多重人格性障害-その診断と治療」などがある。
今回はドラマ制作スタッフのブログをリブログさせて頂きます。
最近珍しく、見逃さないように録画していた番組でした。
肝臓にガンが見つかってから、治療よりも、家族といられる時間を大事に生きた静かな死の受け入れ方に、涙しました。
ドラマの中のピアノを弾くシーンが美しかった・・・。
以下スタッフブログより。
土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」を最終話までご覧いただきありがとうございました。
このドラマの制作に携わっている時、常に出演者・スタッフの胸にあったのは、
主人公・和隆のモデルになった安克昌さんへの思いでした。
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在日韓国人として生まれ、自分のアイデンティティに悩みながらも、精神科医の道に進んだ安さん。
心の病気への理解が進んでいない時代から、心のケアのパイオニアとして奔走された安さん。
読書や映画、漫画、そしてジャズピアノをこよなく愛し、いつもユーモアを忘れなかった安さん。
安さんについて調べれば調べるほど、安さんに魅せられていき、安さんに会いたいという思い、
でも会えないんだという寂しさが募っていきました。
「安さんに会えた、見た人がそんな風に感じられるようなドラマにしよう」
私たちは、そう思いながら、ドラマを制作してきました。
でも振り返ってみれば、安さんはいつも現場にいてくれたような気がしています。
今回40日あまりの撮影を行いましたが、どの日も天候に恵まれました。
毎日100人から300人ものボランティアエキストラの方々に集まってもらって撮影し続けた避難所の1週間。
第1話の冒頭で和隆がピアノを弾く光あふれるシーンの撮影の日。
事前の予報が雨でも、不思議と当日になるとお日様が顔を覗かせてくれました。
そして最終話のラストシーン、神戸のルミナリエの撮影。
このシーンは、神戸ルミナリエ組織委員会と神戸フィルムオフィスのみなさんの御協力の元、
ルミナリエの本番をひかえる東遊園地で撮影させて頂きました。
その日がちょうど去年の12月2日。偶然にもその日は、安さんの命日でした。
撮影当日の朝は雨。でもなんとか午後には雨があがり、撮影は決行できることに。
200人のボランティアエキストラのみなさんに集まってもらい、
2019年の終子と子供たちの春子、洋一、灯、そして愛しい家族をいつまでも見守り続ける和隆を撮影しました。
撮影中、和隆を演じる柄本佑さんの背中が、克昌さんに見えたのは、私だけではなかったと思います。
安さんが実現を願った「傷つきに優しい社会」。心に傷を抱え、弱った人や遅れた人を切り捨てるのではなく、
ちゃんと寄り添っていく。誰も一人ぼっちにさせない。
そういうことができる社会になってほしい。
安さんの願いが叶いますように、という祈りをこめたこのドラマ。
多くの方々の心に長く残り、優しい気持ちで人と過ごせるようになってもらえたなら、制作チームとしてこんなに嬉しいことはありません。
ご視聴、本当にありがとうございました。
今後も、HPを更新したり、ツイッターでお知らせなどするかもしれません。
これからもこの作品のことを一緒に見守っていていただければ、幸いです。
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「心の傷を癒すということ」チーム一同 2020.2.8
精神科医・安克昌(あん・かつまさ)氏 プロフィール
1960年大阪市生まれ。神戸大学附属病院精神科勤務を経て、神戸市西市民病院精神神経科医長を務める。
阪神・淡路大震災直後より、全国から集まった精神科ボランティアをコーディネートし、
避難所などでカウンセリングや診療活動を行う。震災一年後に臨床報告としてまとめた「心の傷を癒すということ〜神戸・・・365日〜」
で第18回サントリー学芸賞を受賞。PTSD(心的外傷後ストレス障害)の若き研究者として治療活動に尽力するも、2000年12月死去。
共訳に「多重人格性障害-その診断と治療」などがある。
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