定年退職後の男を観察すると

会えるのはよくて一か月に一度程度。


しかし、お互いに心情を理解しあえる友人と、何と5時間お互いの話をし、聞き合った。

同世代の友人、お互いに職種はちがうけれど、仕事を通じて始まった交流、もう20年近くなる。



普段はお互いのだいたいのスケジュールを理解し合っているので無理に合わなくてもいい。

だから、

「う〜ん、もう彼女も私もいろいろ溜まってきたな〜、連絡しよう」

と、いう具合にどちらかともなく連絡し、日程を合わせる。



そして実現した一日は、もう、フル活用する。

だから、この日は「ドリンクバー」付きのファミレスで、ということになる。



昼前の開店時間に合わせて一番客になる。

駐車場が埋まる前に行く。

昼時に向かって店内はいっぱいになり、ランチを済ませたお客様たちは

早回ししたフィルムのように、増えて、減っていき私達だけになる。


なので、途中でデザートを注文する。


美味しいものをお腹に収めて、お腹に溜まった、いいことも、つまらないことも、

どう処理したらいいか分からないことなど、本当に諸々吐き出せる。

そして、家族の失敗や失態など、誰を傷付けるわけでもなく、笑い事として

お腹を抱える程笑って、精神的発散をする。


こんな友人は、本当に有難い、感謝する。

この場、この時間だけだけど、本音を言い、本音で考え、答える。

お互いに大切にしている時間だ。