血液は動物の主要な体液で、全身の細胞に栄養分や酸素を運んだり、二酸化炭素や老廃物を運び出したりしています。 人の血液量は体重のおよそ13分の1(男性で約8%、女性で約7%)です。体重が70KGなら、そのうち約5KGは血液ということになります。
血液は約45%が赤血球・白血球、血小板などの有形成分で、残りが無形性成分(アルブミングロブリン、コレステロール・ヘモグロビンなど)の血漿です。血漿の約90%は水で,それにタンパク質、糖質 脂質、電解質、無機質 酵素、ビタミン、ホルモンなどが溶解しています。
血液は、子供の時期には、全身の多くの骨髄で作られますが、体幹以外の骨髄は成人の前後までに造血能力がなくなります。成人の血液は胸腺、肋骨、脊椎、骨盤などで作られます。特に、骨盤を構成する腸骨には造血細胞が多く、血液の半分以上は腸骨で作られています。
血液の主な機能として、次のようなものがあります。
・免疫機能
・酸素、二酸化炭素を運ぶ
・ホルモンを運ぶ(全身の情報伝達)
・糖、脂質、アミノ酸、たんぱく質などのエネルギー源を運ぶ
・体温を調節する【体温の運搬)
・組織で作られた代謝産物を肺、腎臓などの排泄器に運ぶ
・体液の浸透圧、PHを調節する
このようにいろいろと重要な役目を果たしてくれる血液ですが、通常は私たちの意思にかかわらず心臓が勝手に押し出してくれています。その為私たちは、血液の【循環】について考える必要性もないまま過ごしています。 しかし、ここで注意しなければなりません。
心臓から出ていく血管=動脈には、心臓というポンプがあります。
心臓に戻る血管=静脈には、ぽんぷがありません。
そのため、血液が心臓に戻る仕組みがうまくいかないと、むくみなどの症状が現れます。その【血液を戻す】ためのポンプ役目を果たすのが、ふくらはぎの筋肉です。
また、ふくらはぎの筋肉はすべて足の裏につながっているので、足の裏の筋肉運動が血液を心臓に戻すために大事になるのです。血液循環のポイントは、いかにふくらはぎから足裏を上手に使えるかは大切となるのです。
参考資料【3つの体液】を流せば健康になる
著者: 片平悦子
出版社 三笠書房
タグ:血液