「何を読んでいるんだい?」
「うわっ」
背後から声を掛けられ、手元を後ろから覗き込まれる。距離の近さと突然さにいつも驚いてしまう。
以前そういうのはやめてほしいと伝えたが、君の反応が面白い内は無理だと返されてしまった。
納得いかないが私が慣れるしかないのだろう。
「歴史の本だよ。今読んでいたのは産業革命の下り」
「なんだ。当時のことなら私に訊いてくれればいいのに」
そう言って笑う相手の姿は半分透けていた。
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よくあるネタ。
以前書いた1日100字以上のやつ一応やってるよってことで、二次創作で書いていたのを色々変えてここにも載せてみた。