2022年01月12日
筆塗りの名人 後藤昌男 飛行機プラモデル回顧展 感想A
前回の回顧展の話の続きになります。
隠蔽力のない色を使ってエアブラシもかくやという完成度できれいに塗ることばかりでなく、色々と奥が深いと言われる銀塗装でも、後藤氏のすごさを目の当たりにしたちゃーべんであった。
アメリカ機の中でも銀塗装のイメージがあるP-47サンダーボルトを見ても、実に塗膜がキレイであり、エアブラシで吹いた銀塗装の上からしつこく汚しをかけ、わざわざエアブラシの持ち味を殺してしまうちゃーべんとはエライ違いである(詳しくはホビコムの作例参照)。その汚し方も実に品があってアクセントになっている。
キレイな原色を塗っている部分も、元キットのモールドの色の影響でくすんだ感じが見られないほど発色が良いのに舌を巻いた。下地に白を塗装して、薄い塗料を何回も塗った丁寧な仕事ぶりが想像できてしまう。早く完成したところが見たくて濃い目の塗料で一気に仕上げようとしてモールドを彫りなおすことも多いちゃーべんとは、姿勢からして違うと痛感した。
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筆塗りが好きな小林たけし氏からは、銀塗装でわざわざ筆塗りの味を出すために、銀塗装を吹き付けてその上から筆をあてて筆の跡をつけるという、面白い手法を教わったが、早速旧オオタキのキットで試したくなってしまった。隼にしようか、疾風にしようか、ムスタングにしようか…。℃の機体で試してみても面白そうだ。
筆塗りは最近の展示会でもほとんど見られなくなってしまい、ちゃーべんも寂しくなってしまうところだが、この展示ではそんな心の隙間を埋めて余りあるほどに濃い作品群が並んでいた。筆塗りの作品は多少の筆ムラも味だと楽しんでいたちゃーべんであったが、今回は今までにないこだわりに圧倒されてしまった。
完成品のメーカーの欄を見ると、後藤氏もまたハセガワやエデュアルドなどの現行のメーカーのものをお作りになっていたことがうかがえた。そのキットの完成度を極限まで引き出した傑作ぞろいの作品群をみて、とても勉強になったちゃーべんであった。
しかしながらちゃーべんは、大人になって出戻って以来旧オオタキの1/48大戦機シリーズが未だに大好きで、まだまだ楽しみたいと思っている。でも、「旧オオタキ 隼」や「旧オオタキ マスタング」でググってみると、ちゃーべんが以前ホビコムにアップした作品が簡単に見つかるのを見ると、作っている人はそんなにいないのだろうか!?
価格:1,320円
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