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2015年07月03日

適切な医薬品選択 (2)情報提供、確認事項、乱用・依存

まとめ
・販売の際には「生活者のセルフメディケーションを支援する」という意識を持ち、適切なコミュニケーションを図ることが大切である。

・購入者から収集した情報と添付文書の内容を照らし合わせて、適切な情報提供を行い、適正使用につながるようにする。

・購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合でも、できるだけコミュニケーションを図るようにする。

・医薬品は、その目的とする効果に対して副作用を生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。

・すぐに医薬品を使用する状況にない場合は、購入者等に対して、実際に使用する際に、改めて添付文書等に目を通すよう促すことが重要である。

〈販売時に確認したいこと〉
1.何のために購入するのか
2.使用するのは本人か、家族か
3.小児、高齢者、妊婦か
4.医療機関の受診の有無
5.アレルギー歴、副作用歴
6.相互作用は問題ないか
7.すぐに使用するか

〈依存について〉
・一般用医薬品でも習慣性・依存性のある成分を含んでいるものがあり、乱用に注意しなければならない。

・代表的な成分はコデイン系(コデインリン酸塩など)、エフェドリン系(プソイドエフェドリンなど)、ブロムワレリル尿素の3つ。

・適切な使用がなされる限りは安全かつ有効な医薬品であっても、乱用された場合には薬物依存を生じることがある。

・医薬品の乱用を繰り返すことによって、慢性的な臓器障害を生じるおそれがある。

・必要以上に大量購入や頻回購入などを試みる購入者等には慎重に対処する必要がある。



【南関東27−016】
a.購入者が、自分自身や家族の健康に対する責任感を持ち、適切な医薬品を選択して、適正に使用しようとするよう、働きかけていくことが重要である。

b.必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。

c.購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合は、情報提供を行うためのコミュニケーションを図る必要はない。

【解説】
a ○
b ○
c × 購入者があまり話したがらない場合でもできるだけコミュニケーションを。 


【南関東27−007】
a.小児に用いる場合、成人用の医薬品を半分にして飲ませれば、特に有害事象につながる危険性はない。

b.医薬品は、その目的とする効果に対して副作用を生じる危険性が最小限となるよう、使用する量や使い方が定められている。

c.一般用医薬品には習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば乱用されることが知られている。

【解答】
a × そんなおおざっぱではない。年齢ごとに服用量は細かく設定されている。
b ○ 
c ○ コデインは必ず覚えておきたいところ。できればエフェドリン系とブロムワレリル尿素も。


【大阪26−005】
a.適切な使用がなされる限りは安全かつ有効な医薬品であっても、乱用された場合には薬物依存を生じることがある。

b.人体に直接使用されない医薬品についても、使い方や判断を誤った場合は、有害事象につながることがある。

c.一般用医薬品は、定められた用量を超える量を服用しても、有害事象につながることはない。

【解答】
a ○ 依存性:コデイン、ブロムワレリル尿素など
b ○ 殺虫剤など
c × 定められた用量をこえる量を服用すると有害事象につながる。


【大阪26−007】
a.一般用医薬品を使用することによってその症状が悪化したり、治療を妨げられることがあるため、問題が生じるおそれがあれば使用を避けることができるよう情報提供がなされることが重要である。

b.登録販売者は、医療機関・薬局で交付された薬剤を使用している人に対し、一般用医薬品との併用の可否について、その薬剤を処方した医師若しくは歯科医師又は調剤を行った薬剤師に相談するように説明する必要がある。

c.過去に医療機関で治療を受けていたが、現在、治療を受けていなければ、一般用医薬品の使用について特に注意する必要はない。

【解答】
a ○
b ○ 
c × 副作用歴やアレルギー歴がある場合、OTCでも注意が必要。


【大阪26−015】
a.購入者側に情報提供を受けようとする意識が乏しい場合には、コミュニケーションを図る必要はない。

b.登録販売者においては、購入者等が自分自身や家族の健康に対する責任感を持ち、適切な医薬品を選択して適正に使用するよう働きかけていくことが重要である。

c.すぐに医薬品を使用する状況にない場合は、購入者等に対して、実際に使用する際に、改めて添付文書等に目を通すよう促すことが重要である。

【解説】
a × 購入者があまり話したがらない場合でもできるだけコミュニケーションを。 
b ○
c ○ 添付文書には保管、必読の記載がある。 


【大阪26−016】
a.その医薬品を使用する人が、妊婦であるかどうかを確認した。

b.その医薬品を使用する人の両親及び兄弟の年齢を確認した。

c.その医薬品を使用する人の血液型を確認した。

d.その医薬品を何のために購入しようとしているかを確認した。

【解説】
a ○  
b × 飲む本人の情報が必要。
c × 血液型は無関係。
d ○ 


【大阪26−101】
a.医薬品は、効能・効果、用法・用量、起こり得る副作用等、その適正な使用のために必要な情報(適正使用情報)を伴って初めて、医薬品としての機能を発揮する。

b.薬剤師や登録販売者は、購入者等への情報提供及び相談対応を行うために添付文書や製品表示に記載されている内容を的確に理解しておく必要がある。

c.薬剤師や登録販売者は、購入者等の状況に応じて、添付文書や製品表示に記載されている内容から、積極的な情報提供が必要と思われる事項に焦点を絞り、効果的かつ効率的に説明することが重要である。

【解説】
a ○ 
b ○
c ○


【四国26−007】
a 一般用医薬品は、使用の判断をする主体が一般の生活者であるため、適正な使用を図っていく上で、販売時に専門家の関与が重要となる。

b 一般用医薬品を使用して一時的に症状を緩和するだけの対処を漫然と続けることは、有害事象を招く危険性が増すばかりでなく、適切な治療機会を失うことにつながりやすい。

c 一般用医薬品には、習慣性・依存性のある成分を含んでいるものはなく、乱用される心配はない。

d 医薬品を本来の目的以外で、定められた用量を意図的に超えて服用したり、みだりに他の医薬品や酒類等と一緒に摂取すると、過量摂取による急性中毒を生じる危険性が高くなる。

【解説】
a ○ 
b ○ 
c × コデイン系、エフェドリン系、ブロムワレリル尿素の3つは覚えておく。 
d ○


【四国26−018】
a 販売時の情報提供は、購入者等のセルフメディケーションについて、医薬関係者の一員として共に取り組むという姿勢で臨むことが基本である。

b 医薬品の販売にあたっては、医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか、過去にアレルギーや医薬品による副作用の経験があるか、医薬品を使用する人として小児や高齢者、妊婦等が想定されるか等を考慮する必要がある。

c 医薬品の販売等に従事する専門家は、販売しようとする医薬品に関する情報を提供する必要はあるが、その医薬品がすぐに使用される状況にあるかの把握に努める必要はない。

d 医薬品の販売等に従事する専門家にとって、購入者が医薬品を使用する本人であり、かつ、現に症状等がある場合には、言葉によるコミュニケーションで得られる情報のほか、その人の状態や様子全般から得られる情報も状況把握の手がかりとなる。

【解説】
a ○ 
b ○ 
c × すぐに使うかどうかは確認したほうが良い。
d ○


【四国26−093】
要指導医薬品の情報提供、指導を行う場合において、あらかじめ確認しなければならない事項

1 氏名
2 性別
3 症状
4 授乳しているか否か
5 当該要指導医薬品に係る購入、譲受け又は使用の経験の有無

【解説】
1 × 
2 ○ 
3 ○ 
4 ○
5 ○




【九州・沖縄24−005】
1 4歳児に錠剤を服用させたいとの相談に対して、服用時に喉につかえないように、噛み砕いて服用させるよう伝えた。

2 乳児に一般用医薬品を服用させたいとの相談に対して、まずは医師の診察を受けさせることを勧めた。

3 過去に医療機関で治療を受けていたことがある購入者に対して、既往歴について聞いたうえで薬の情報提供を行った。

4 高齢の購入者の視力が低下していることが分かったため、情報提供後、使用方法や注意書きを拡大コピーしたものを渡した。

【解説】
1 × 錠剤やカプセルは、5歳未満では厳しい。かといって、噛み砕いて飲ませるのはNG
2 ○ 子供にはできるだけ受診勧告を。
3 ○ アレルギー歴、副作用歴、併用薬の確認は大事。
4 ○


【九州・沖縄24−008】
ア 医薬品を本来の目的以外の意図で、定められた用量を意図的に超えて服用すると、過量摂取による急性中毒を生じる危険性が高くなることがある。

イ 医薬品の乱用を繰り返すことによって、慢性的な臓器障害を生じるおそれがある。

ウ 必要以上に大量購入や頻回購入などを試みる購入者等には慎重に対処する必要がある。

エ 一般用医薬品の乱用では、習慣性を生じることがあっても、薬物依存にまで至ることはない。

【解説】
ア ○ 
イ ○ 
ウ ○
エ ×
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