2、3日雨が降り続いた。昨日の夕方から激しい頭痛がして横になっていたがスマホには緊急速報メールが何度も入り眠れない。避難所に行った方がいいのかもしれんと悩んでいた23時半頃、アパートが激しく揺れて天井から埃が大量に落ちてきた。雨に加え大地震かと飛び起きて情報を確認するが地震ではない、何だったんだ?
その後も激しい雨が降り続き0時半頃、市の広報車が「避難所へ行くように」とまわってきた。近所の人達数人が避難所へ向かう姿が見られた。さすがにこれはヤバいと思い着替えて貴重品だけショルダーバックに詰め込んで、近くの避難所となっている中学校の体育館へ入って行くと多くの人達で溢れていた。床には多数のマットが敷かれており壁側にはパイプ椅子が大量に置かれていた。
マットが半分空いていたのでとりあえずそこに座った。災害状況確認用に置かれていたテレビを見ていると近くの工場が爆発したという。23時半頃の激しい揺れの原因は「爆風」だと分かった。それにしても工場から自分のアパートまでは5km以上離れているはずなのにあそこまでの衝撃がくるとは恐ろしい。
初の避難所、神経質な自分は眠ることはできずスマホを見たり考え事をしながら時間が過ぎるのを待つ。朝5時を過ぎトイレに行った後、外を確認すると雨は弱くなっていた。近くの川が氾濫したとの情報はないためとりあえずアパートに戻ると浸水はしていなかった。安堵して酒を飲んでいたら眠くなってきたので爆睡して昼過ぎに起きると雨はほとんど降っていない。
ニュースを確認すると3駅ほど離れた町がほぼ水没、自宅屋根で救助を求める住民の姿があった。あの爆発した工場近くの住宅は、爆風でガラスが割れ室内が散々なことになっていて驚く。先月まで働いていた介護施設があった地区は孤立してしまったようだ。もしあの施設が先月閉鎖していなかったら昨日は夜勤だった可能性だってある。となるとアパートには帰れず今も避難所で過ごしていたかもしれないと思うとゾッとする。
アパートから3kmほど離れた川が氾濫すればここもタダでは済まない。もう大丈夫だとは思うがまだ天気は回復したわけではないので明日までは警戒すべきだろう。今でも救急車、消防車が頻繁に走り回っている。