tetsuniikun日記

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2018年11月24日

11/24 しっぺい【公式】

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明治安田生命Ｊ１リーグ　第33節　プレビュー

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11月24日(土)に開催される明治安田生命Ｊ１リーグ　第33節のプレビューを紹介します。

Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ユアテックスタジアム仙台 (入場可能数：19,694人) 14:00 kick off

ベガルタ仙台－鹿島アントラーズ

トンネルを抜けたベガルタ仙台。ACL王者とのホーム最終戦で連勝なるか。

2018シーズンの明治安田Ｊ１も、残すところ２試合。ホーム最終戦を迎えるチームも出てきたが、その一つが仙台。11月24日のユアテックスタジアム仙台で、今季も苦楽をともにしてきたサポーターとともにホームゲームを戦う。そしてそこに乗り込む相手は、先日のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）で見事王者に輝いた鹿島。強敵との一戦は、盛り上がること間違いない。

アウェイチームの鹿島は現在15勝７分10敗、勝点52の３位。ACL決勝でイランのペルセポリスを下し、悲願のアジアチャンピオンとなった。国内外のタイトルはついに20冠目に達したが、ここで満足する王者ではない。今季、Ｊ１リーグでの優勝は果たせなかったものの、ACL連覇のためにも次回大会への出場資格を勝ち取るべく、リーグ戦の残り試合を勝ち続けようとしている。

最近の鹿島は、ACLとリーグ戦を短い間隔で並行して戦っていたために、多くのメンバーが代わる代わるピッチに立って戦った。それでも攻守のバランスが良く、試合の勘所を押さえた鹿島流の戦い方は常に表現され、先発を入れ替えた前々節・Ｃ大阪戦も、前節・柏戦も勝利を収めた。耐えるときには昌子源ら鉄壁の守備陣が守り抜き、相手のスキを見つければテクニシャン・土居聖真や勇敢な点取り屋・鈴木優磨がゴールをこじ開ける。この連戦中にゴールを挙げた小田逸稀や山口一真といった若手も台頭しており、選手層は充実している。21日に天皇杯準々決勝を戦ったこともあり、起用される選手の組み合わせがどうなるかが注目点。選ばれたメンバーが敵地で柔軟な戦いをできるかがポイントだ。

迎え撃つホームチームの仙台は、現在13勝６分13敗の勝点45で10位。目標としているトップ５入りのためには、まず残り２試合を勝ち続けるしかない。その仙台は終盤戦にきて５試合勝ちなしの苦しい時期が続いていたが、前節の広島戦で１－０の勝利を収めたことにより、トンネルを抜けた。堅守の広島をクロスで揺さぶって試合を進め、67分に中野嘉大のクロスをハモンロペスが落とし、石原直樹が見事なボレーシュート。６試合ぶりとなる先制点を挙げ、守っても終盤の相手の猛攻を日本代表GKシュミットダニエルを中心に食い止め、無失点で90分間を終えた。

仙台はこの攻守のバランスを、鹿島戦でも継続したいところ。決勝点に関与した中野が「練習で大きな手ごたえを得ている部分を、まだまだ試合の中で出せていなかった。もっと結果を出してこそ練習でやってきたことが報われるので、さらに戦い方をすり合わせて高めていきたい」と気を引き締めたように、２週間の準備期間でさらに質を上げたところをホームのサポーターに見せようとしている。大岩一貴の力強い守備、矢島慎也の高精度パス、阿部拓馬の力強いドリブルなど仙台の見どころは多いが、まずはチームとして今季積み上げてきた力を見せられるかが最大の見どころと言える。

両チームとも、結果にこだわる一戦。熱い試合でシーズン終盤を盛り上げたい。

［文：板垣晴朗］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
味の素スタジアム (入場可能数：48,999人)14:00 kick off

ＦＣ東京－川崎フロンターレ

王者の中盤に位置するプロ１年目の日本代表。“クラシコ”で何を見せる？

前節の結果を受けて２年連続Ｊ１優勝を果たした川崎Ｆ。２試合を残しての優勝決定は2010年の名古屋以来の快挙である。明治安田Ｊ１第32節を終えた時点で、53得点（リーグ２位）、26失点（リーグ最少）の得失点差27は18クラブ中ダントツの数字。元来定評のあった攻撃力に加え、昨季就任した鬼木達監督の下で見事守備力の強化にも成功したことが、今回の連覇につながった。

今季リーグMVP級の活躍を誇る家長昭博やクラブのバンディエラである中村憲剛、さらには今夏のロシアＷ杯日本代表・大島僚太ら、高いテクニックとセンスを有する中盤が今季もチームをけん引した。そんな中、今季途中からボランチの定位置をつかんだのが、守田英正。今季、流通経済大から加入したプロ１年目のMFは、安定したボールテクニックとパスセンス、さらには対人の強さと機動力にも優れた、攻守ともに能力の高い選手。徐々にその特徴を川崎Ｆでも発揮すると、９月に森保一監督の下で再スタートを切った日本代表にも選出された。

そして、今回のFC東京戦の直前に行われた日本代表対キルギス代表で、代表初先発を果たした。序盤から積極的にボールを受けてはパスを展開し、守備でも体を張ってボール奪取するなど良さを存分に披露。そして後半、大迫勇也が挙げた得点の場面では、その起点となる鋭い縦パスを通し存在感を発揮してみせた。

クラブに戻ってすぐの試合。家長や中村らタレント集団の中で、現役代表として守田が攻守でどこまで光るプレーができるか。来季以降の飛躍を含め、まずはこの試合の彼の動きに注目が集まる。

対するFC東京は、来季のAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場を目指すべく、３位以内フィニッシュを狙う。長谷川健太監督も「来季のACL出場に向けたモチベーションは非常に高い。なんとしても出られるようにしたい」と意気込む。チームは現在37得点と攻撃力不足に泣く一方、失点数は29と、川崎Ｆ同様に堅い守備を誇る。前回対戦はアウェイの地で太田宏介のFKから橋本拳人、森重真人が決めて２－０の快勝を飾っている。今節も「相手にある程度ボールを支配されることは想定した上で、粘り強く守ってボールを奪ったあとの速攻につなげられるか」（橋本）と、前回同様に効率よく得点を重ねられるかがカギを握っている。ディエゴオリヴェイラの裏のスペースに抜け出すスピードや、太田の左足の精度など、カウンターやセットプレーからゴールチャンスをうかがえれば勝機は十分にあるだろう。

リーグ戦では32回目を迎える“多摩川クラシコ”。過去の戦績はFC東京の10勝８分13敗となっている。常に熱い戦いが繰り広げられる一戦だけに、今回も注目だ。

［文：西川結城］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ＳｈｏｎａｎＢＭＷスタジアム平塚 (入場可能数：15,732人) 14:00 kick off

湘南ベルマーレ－浦和レッズ

残留争い真っ只中の湘南ベルマーレ、課題は３試合連続無得点の攻撃面。

明治安田Ｊ１もいよいよ最終盤。すべてのチームの消化試合数がそろい、２試合を残すのみとなった。

湘南はホーム最終戦に浦和を迎える。同勝点で迎えた前期の対戦では浦和が押し込みながらも湘南が耐え、ワンチャンスを生かして１－０で湘南が勝利。戦術的な練度の高さも見せて、浦和相手に21年ぶりの勝点３をもぎ取った。しかし、時間が経って順位は逆転。湘南は残留争いの主役となり、浦和は数字上はAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場の可能性を残し、天皇杯もベスト４に進出した。

湘南の懸念はなんと言ってもゴールだろう。ＪリーグYBCルヴァンカップの決勝を最後に、３試合連続でゴールを奪えていない。シュートまでの過程はどの試合でも作れているだけに、最後の精度だけで得点に至っていない現状が歯がゆい。その状況を受け、この２週間の公開練習では攻撃の局面を入念に確認。ダッシュとシュートを繰り返す激しいトレーニングもこなした。この試合でその壁を破ることができるか。

もう一つは、岡本拓也が出場できない点だ。浦和からの期限付き移籍のため、契約上の理由でこの試合はメンバー外。ここ最近は毎試合のようにシュートを放つなど、強烈な存在感を発揮しており、山根視来とのコンビネーションも日に日に鋭さを増していただけに、この試合に出られないのは痛い。代わりに出場するのは高山薫、石原広教、ミキッチのいずれかが濃厚で、ミキッチは前回対戦で決勝ゴールをアシストしていた。ここでどんな働きを見せるかは注目したい。

対する浦和も懸念が少なくない。ディフェンスリーダーの槙野智章は20日の日本代表vsキルギス代表でGKと接触して脳震盪。今節の出場は微妙だ。攻撃では柏木陽介が累積警告で出場停止、青木拓矢もケガで出場が微妙と、攻守の重要なピースが欠ける可能性がある。メンバーの選考に悩むのは浦和のほうかもしれない。

順位表に目を向けると、浦和はACL出場の可能性は残しているものの、鹿島、札幌、FC東京の３チームのつまずきを待たなければならない。リーグ戦で３位に入るよりも、天皇杯で優勝してアジア行きの切符をつかむほうが現実的だろうか。

湘南は残留争いの真っただ中。勝点37で３チームが並び、17位・柏とも勝点４差でＪ２自動降格もあり得る。さらに最終節は16位・名古屋とのアウェイ直接対決と、なんともしびれる状況だ。少しでも優位な状況で最終節を迎えるために、この試合で勝点を稼ぎたいところ。

状況を見るに両チームにはややモチベーションの差がある感もあるが、果たして結末はどうなるか。

［文：中村僚］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ＩＡＩスタジアム日本平 (入場可能数：20,248人) 14:00 kick off

清水エスパルス－ヴィッセル神戸

ヴィッセル神戸、残留確定なるか。強力２トップ擁する清水エスパルスと激突。

清水と神戸は、昨季は明治安田Ｊ１の開幕戦と最終戦で当たり、今季は第２節と第33節で激突する。昨季の最終節は、清水にとって勝たなければＪ２降格の危機があった。序盤にミスから先制を許してしまうが、直後に北川航也の直接FKで追いつくと、増田誓志のシュートで逆転。さらに、鄭大世のダメ押しゴールが決まり、ギリギリでＪ１残留を果たすことになった。

そして今季、第２節の対戦は清水の力強さを見せた試合だった。クリスラン、北川のゴールで２点先取に成功するも、そこから田中順也、チョンウヨンのゴールで追いつかれる。しかし、その直後だった。立田悠悟がプロ初ゴールを記録。勢いに乗った清水は、金子翔太のゴールも決まり４－２で勝利。これが今季初勝利となった。

清水は前節、名古屋と対戦した。後半戦から調子を上げてきている相手に前半は苦しんだ。玉田圭司にチャンスを何度も作られるも、なんとかしのいで後半に。ヤンヨンソン監督不在のチームではあったが、後半に入って修正すると59分だった。立田のクロスに、北川がうまくゴール前に飛び込んで先制。さらに65分には、再び立田のクロスからチャンスが生まれる。ふわりとした高いボールに、ゴール前のドウグラスが滞空時間の長いジャンプから頭でボールを叩きつけると、ゴールに吸い込まれ追加点。名古屋の攻撃を最後まで抑え込んで、５試合負けなしとなった。

攻撃陣は相変わらず好調で、いまでは守備も安定している。１試合に何度も見せるGK六反勇治のファインセーブなどもあり、３試合連続無失点となっている。ただ、それだけ決定機を作られているということでもある。もう一度、守備を見直していきたいところだ。

一方の神戸は前節、鳥栖と対戦。元スペイン代表のアンドレスイニエスタとフェルナンドトーレス、さらには元ドイツ代表のルーカスポドルスキが同じピッチにいるという豪華な試合となった。アンドレスイニエスタとルーカスポドルスキを中心に攻撃を仕掛ける神戸は、63分には三田啓貴の落としにルーカスポドルスキが強烈なシュートもポスト直撃。対する鳥栖もその直後、ロングパスを小野裕二が落として金崎夢生が合わせるが、わずかにゴール右に外れる。両チームとも無得点に終わり、残留争いの直接対決は勝点１を分け合う形になった。

ただ、神戸としては９試合ぶりに無失点に抑えるなど、GK前川黛也が出場しているこの２試合では守備が安定している。総得点でリーグ３位の清水に対して、無失点ないし最少失点に抑えることができれば勝機はある。今節で残留を決めたい。

［文：田中芳樹］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ヤマハスタジアム（磐田） (入場可能数：15,165人) 14:00 kick off

ジュビロ磐田－北海道コンサドーレ札幌

残留とACL出場。異なる到達点を目指す両者が対峙。

２週間の代表ウィークを挟んで、明治安田Ｊ１も今季残り２節とラストスパートに突入する。ひと足先に川崎ＦがＪ１王者に輝いたが、Ｊ１残留とAFCチャンピオンズリーグ（ACL）圏内の争いは、今季のリーグを象徴するように混戦模様だ。その残留争いに身を置く磐田とACL出場権を争う札幌がヤマハスタジアム（磐田）で火花を散らす。

「あの勝点１は大きかった」（名波浩監督）。指揮官の言葉どおり、前節・FC東京戦の勝点１は大きな意味を持った。前半の15分間こそ攻守のトランジションで相手を上回り、やや緩いペースで入ったFC東京から主導権を握ったが、次第にペースを上げたFC東京優位の展開に。前半のディエゴオリヴェイラのPK失敗や後半のGKカミンスキーのビッグセーブがなければ、勝点を落としていた可能性もあった。カミンスキーとディフェンスラインを中心にしぶとくFC東京の猛攻を耐えた。この勝点１を獲得したことで、残り２試合でＪ１参入プレーオフ圏内の16位まで勝点差４をキープ。勝点で並ぶ14位・湘南と16位・名古屋が最終節に直接対決を残していることもあり、磐田は今節で勝点１を獲得すれば、自力での残留が決定する。残留を争う湘南、鳥栖、名古屋と比較しても有利なポジションをキープできていることは非常に大きい。このアドバンテージを生かして、ホーム最終戦となる今節で残留を決めることが目標だ。

対する札幌は前節、ACL出場権を争う浦和との直接対決に挑んだ。前半開始早々に先制点を許したが、進藤亮佑の得点で追いつく。しかし、35分に浦和に勝ち越しを許して、リーグ戦では４試合ぶりの敗戦。ACL出場圏の３位を鹿島に明け渡した。しかし、鹿島との勝点差はわずか『１』。まだまだ可能性は残されている。ACL出場権を手中に収めるためにも、残り２試合で２連勝が札幌に課された目標となる。また、前節は累積警告で出場停止だったジェイが復帰する。10月は４得点と調子を上げているだけに、エースストライカーが古巣・磐田の前に立ちふさがるに違いない。

今季の両者の対決は、ＪリーグYBCルヴァンカップで２試合、天皇杯で１試合、そしてリーグ戦で１試合行っている。対戦成績は磐田が２勝１分１敗と勝ち越している。各コンペティションで両チームが多少メンバーを変更するなど、それぞれの条件は異なるが、志向しているスタイルは変わらない。お互いが注意すべきポイントは熟知しているはずだ。今季五度目の対戦が勝敗をどのように左右するかも注目だ。

お互いがそれぞれの目標を達成してシーズンを終えるためにも重要なＪ１第33節。最終節を前に目標に近づくのは、どちらのチームか。激しい一戦が期待される。

［文：森亮太］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
パナソニックスタジアム吹田 (入場可能数：39,694人) 14:00 kick off

ガンバ大阪－Ｖ・ファーレン長崎

ガンバ大阪が臨む「真価が問われる試合」。クラブタイ記録の９連勝を目指す一戦。

前節、湘南に勝ち切り、実に21年ぶりとなる８連勝を達成。Ｇ大阪は宮本恒靖監督の就任後、明確な目標として打ち出していたＪ１残留というミッションを完遂した。しかしながら、チームに緩む気配は一向にない。

「このまま10連勝でシーズンを終わりたい」と前節でＪ１通算600試合出場の偉業を果たした遠藤保仁が言い切るように、強さを取り戻した大阪の雄は、不本意だったシーズンを最善の順位で終える意気込みだ。

長崎を迎え撃つホーム最終戦では、チーム、そして個人の記録が懸かることにもなる。

９連勝はＧ大阪にとってクラブタイ記録。そして前節も決勝ゴールを叩き出したエース・ファンウィジョは出場６試合連続ゴール中だが、長崎戦でもゴールネットを揺らせば、クラブ新記録となる。

エースが躍動中で、守備陣も安定感を見せるなど死角がないように映るＧ大阪だが、今節はチームの総合力が試される場となりそうだ。

攻守においてハードワークする倉田秋が出場停止。さらに好調を維持しているアデミウソンが右のハムストリングを痛めて、長崎戦の出場は微妙な状況だ。さらに韓国籍エースはオーストラリアでの代表戦を終え、帰阪は試合の２日前になる過密日程を強いられる。

しかし、百戦錬磨の今野泰幸はこともなげに言い切った。「長崎戦はチームの地力というか、真価が問われる試合。代わって出る選手にとってもチャンス。そうやってチームは戦っていくものだし、誰かが欠けたときにチームが崩れないようにしないといけない」。

ここ２試合、先発から遠ざかっている渡邉千真や、若手の一美和成ら出番に飢えているアタッカー陣にチャンスが巡ってきそうだが、宮本監督も「試合にあまり出られていなくて『やってやろう』という選手もいる。彼らに期待したい」と話す。

連勝中には、小野瀬康介が攻撃面でもブレイクしたり、藤春廣輝がハイパフォーマンスを披露したりと特定の個に頼らない戦いぶりを見せてきたＧ大阪。今季、チームの苦境を後押しし続けてきたサポーターの前で９連勝を達成したい。

一方、すでに今季の明治安田Ｊ１で17位以下が確定している長崎は、Ｊ２最終節の結果を受けて、無念のＪ２降格が決定した。すでに高木琢也監督の今季限りでの退任も発表されているが、残されたリーグ戦２試合で意地を見せるべく、吹田の地に乗り込んでくるはずだ。

９月22日の第27節・仙台戦で勝利して以来、２分３敗。勝利から遠ざかっている長崎だが、今野は「Ｊリーグに簡単な試合は一つもない。長崎は激しい戦いぶりを見せている」と警戒感を隠そうとはしない。

降格が決まったチームが、吹っ切れたような戦いを見せることはこれまでのＪリーグの歴史でも珍しくないだけに、長崎もまた、高木体制で挑むラスト２試合に全力を尽くしてくるはずだ。

８連勝中のＧ大阪の地力か、それとも長崎の意地か－－。Ｊリーグに“消化試合”はないことを、両者がピッチ内で体現するはずだ。

［文：下薗昌記］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ヤンマースタジアム長居 (入場可能数：47,853人) 14:00 kick off

セレッソ大阪－柏レイソル

柏レイソルは敗れれば降格が確定。岩瀬新監督の下、必勝を誓う。

シーズンも大詰めの明治安田Ｊ１第33節。前節の結果、今季のリーグ優勝は川崎Ｆに決まったが、Ｊ１残留争いは熾烈を極めている。今節、Ｃ大阪がホームのヤンマースタジアム長居に迎えるのは、17位の柏。この試合に敗れるとＪ２降格が決定する背水の陣だが、勝利すれば、他会場の結果次第では残留圏内である15位以上の可能性も見えてくる。

そんなクラブの運命を懸けた一戦を前に、10日、柏は今季二度目の監督交代に踏み切った。加藤望監督を解任し、岩瀬健コーチが昇格して、残りの公式戦の指揮を執ることが決定したのだ。初陣にしてチームの命運を託された格好となった岩瀬新監督がどのようなタクトを振るか。この一戦の大きな見どころとなる。幸い、前節の鹿島戦から今節まで、代表ウィークの関係もあり、試合間隔は空いた。今節へ向けてどのような策を練ってアウェイの地に乗り込んでくるか、注目される。

一方、ホームのＣ大阪も19日に大きな動きがあった。『尹晶煥監督と今季の契約満了後、来季の契約を更新しないことで合意した』ことを発表。クラブ初のOB監督として昨季就任し、チームに２冠をもたらした指揮官との別れを選択したのだ。今節は、そんな尹晶煥監督にとって、Ｃ大阪でのホームラストマッチ。「全員でしっかり戦って、尹さんが築いてくれたサッカーで勝って、送り出してあげることができたらいいと思います」とキャプテンの山口蛍も話すなど、Ｃ大阪にとっても今節は節目の一戦であり、勝利へ向けた意欲は強い。

前節、Ｃ大阪は川崎Ｆに２－１で勝利。他会場の結果、目の前で優勝を見届けることになったが、しっかりと中央を固めて川崎Ｆに決定機らしい決定機を作らせず、素早いカウンターからフィニッシュに持ち込む堅守速攻の戦術を遂行。今季の公式戦における“対川崎Ｆ３連勝”を飾った。今節も17位とはいえ、クリスティアーノ、瀬川祐輔、江坂任、伊東純也と前線に優れたタレントを擁する柏に対し、堅守をベースに手数をかけず、ゴールに迫りたい。

前節も優勝が懸かった川崎Ｆとの一戦ということで、会場のヤンマースタジアム長居は異様な空気に包まれた。今節も降格の危機に瀕したチームを後押しすべく、柏サポーターが大挙してスタジアムに押し寄せてくることは確実であり、緊迫感にあふれた雰囲気になるだろう。

ホームのＣ大阪が柏を降格に追いやる勝利をつかみ、今季のホーム最終戦を飾るのか。それとも、アウェイの柏が新監督の初陣を飾り、残留へ向けて望みを膨らませる勝点３をつかむのか。一瞬たりとも目が離せない、死闘の予感が漂う一戦となる。

［文：小田尚史］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
エディオンスタジアム広島 (入場可能数：36,894人) 14:00 kick off

サンフレッチェ広島－名古屋グランパス

森﨑和幸への感謝の想いに包まれるサンフレッチェ広島のホーム最終戦。

11月24日に行われる2018年のホーム最終戦は、今季をもって現役を引退する森﨑和幸のホームラストゲームとなり、クラブは19年間のプロ生活を広島一筋でまっとうした森﨑への感謝を込め、『ＴＨＡＮＫＹＯＵＫＡＺＵ』イベントと題し、さまざまなイベントを用意している。

エディオンスタジアム広島の正面へ向かうスロープの両脇には、クラブ史上初めて高校生でＪデビューを飾ってから20年間を振り返る写真パネルが設置され、場外のメインおまつり広場では、森﨑が実際に着用した歴代のユニフォームを展示。入場時には森﨑のサポーターへのメッセージが入ったパネルが配られる。そして、試合後には森﨑の引退セレモニーが行われ、この日のＥスタでは森﨑への感謝の想いに包まれるだろう。

思い出の詰まったＥスタでプレーする最後の試合が間近になった森﨑は、「単純に勝ちたい。それだけですね。自分が出るとか出ないとかではなくて、チームが勝って監督やチームメート、サポーターや家族と一緒に喜べたら、それが一番良いかなと思います。これまで何百回とエディオンスタジアムのピッチに立ってきましたけど、最後がどういう景色に見えるかは想像もできないですし、当日にならないと自分がどういう感情になってくるのかも分からない。それも含めて楽しみたいですし、最後はみんなと一緒に笑って終わりたいなと思いますね」と語った。

二度のＪ２降格も、三度のＪ１リーグ優勝も、いつも苦楽をともにしてきたレジェンドを、チーム一丸になり、スタジアムが一つになり、最後は笑顔で送り出したい。

ホーム最終戦は広島にとってAFCチャンピオンズリーグ（ACL）出場権の懸かる試合でもある。７試合勝ちなし、５連敗と失速してリーグ優勝は逃したが、自力で獲得できる来季のACL出場権はなんとしても確保したい。今節はパトリックが出場停止となり、青山敏弘も負傷によって欠場が濃厚となる中、一年間積み上げてきたチームの総合力を見せたいところだ。

一方で、名古屋にとっても今節はＪ１残留を懸けた重要な一戦だ。勝利すればＪ２自動降格は回避できる。非公開での練習が続いていることもあり、今節に向けた準備の仕方はベールに包まれているが、いずれにしても必勝態勢でＥスタに乗り込んでくるだろう。

前半戦はロシアＷ杯による中断が明けたばかりの明治安田Ｊ１第17節に対戦して０－０で引き分けているが、当時とは両チームの状況も大きく異なる。広島も名古屋も得点力に苦しむ試合が続いているため、堅い試合展開になることも予想されるが、それだけ１点の重みが増す戦いになることは間違いない。

試合の最初のポイントは広島の出方か。名古屋の攻撃の出発点となるエドゥアルドネットに広島の選手たちがどこまで踏み込んでいくかによって、ゲーム展開の様相は大きく変わりそうだ。エドゥアルドネットの自由を制御できれば広島ペースになり、エドゥアルドネットが自由にプレーできれば名古屋がペースを握るはず。まずはピッチ中央で繰り広げられる攻防に注目したい。

［文：寺田弘幸］

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Ｊ１リーグ　第33節
11月24日(土)
ベストアメニティスタジアム (入場可能数：24,130人) 14:00 kick off

サガン鳥栖－横浜Ｆ・マリノス

金　明輝体制で好調の鳥栖。ホーム最終戦で横浜Ｆ・マリノスを迎撃。

金明輝監督就任後、リーグ戦で２勝１分とＪ１残留に向けて勝点を伸ばす鳥栖が、前節で連敗を止める勝利を挙げた横浜FMをホームに迎え撃つ。

17日に明治安田Ｊ２が終了。Ｊ１ライセンスを持たない町田が４位に終わったことで、今季のＪ２自動降格枠は『２』で確定した。基本パターンになっただけとはいえ、残留争いを繰り広げるチームにとっては自動降格、Ｊ１参入プレーオフ回避のために15位以上を目指して、激しさがより増す残り２試合となるだろう。

鳥栖は現在、残留圏ギリギリの15位。しかし、16位の名古屋、14位の湘南と勝点37で並ぶ状況だ。最終節に名古屋と湘南が直接対決を迎えるだけに、鳥栖は今節、是が非でも勝点３を収めておきたい。仮に今節、名古屋と湘南が勝利を挙げて鳥栖が敗れ、最終節で名古屋と湘南が引き分けに終わると、鳥栖は追いつくことができなくなってしまう。他チームの動向が気になるところだが、「そういう外の影響を気にしないでできるようになるには、自分たちは勝点を取るしかない」と小林祐三は自分たちができることに集中する。どんな状況であれ、まずは自分たちが勝点３を積まないことには最良の結果につながらない。

一方の横浜FMは前節、長崎に勝利したことで残留に大きく前進した。勝点41の横浜FMは数字上、プレーオフに回る16位まで転落する可能性が残っている。しかし、こちらも名古屋と湘南が最終節で直接対決を残していることが影響する。両者が今節で勝利を収め、勝点を『40』に伸ばしたとしても、最終節の結果でどちらかが勝利すれば、もう一方は勝点40止まりで横浜FMを上回ることができない。引き分けた場合は勝点41で並ぶ可能性があるが、得失点差で湘南に『８』、名古屋とは『10』も上回っているため、極めて有利な状況にあることは間違いない。残留はほぼ手中に収めていると言っても過言ではないだろう。それでも、今節の引き分け以上の結果で確定するだけに、アウェイでしっかりと勝点を持ち帰りたいところだ。

また、今節は鳥栖にとってはホーム最終戦となる。シーズン序盤は苦しんだものの、８月以降はホームでのリーグ戦は５勝１敗と高い勝率を誇り、ホームに強い鳥栖の姿を取り戻している。高橋義希は前々節・長崎戦を振り返りながら、ホームの後押しの頼もしさについてこう語る。「激しい勝負の中で勝てたのも、やっぱりサポーターの後押しがあったからだと思います。ホームで強いのは間違いなくサポーターの皆さんのおかげですし、その期待に絶対に応えないといけないという思いでいつもプレーしています。いまも苦しい思い、不安な思いをしているサポーターの方々が多いと思います。今年一年ぶんの借りを残りの２試合で返せるように、そのくらいの気持ちで頑張りたい」。

降格の危機にあえぐ鳥栖だが、この窮地をクラブ全体の力で乗り越える。ホーム最終戦は“オール鳥栖”の力で勝利をつかみ取るのみだ。

［文：杉山文宣］