本日2本目。締め切りが遠い仕事はどうもサボりがちである。
1週間くらい時間がなくてブログは更新しなかったが、できるだけ山には行っていた。その間にも次々と「初モノ」を手に口にすることに成功していた。まったくありがたいことだ。
昨年の台風の影響で、セリの量が多少少な目ではあるけれど、毎年人に差し上げるほど収穫してきたので、今年は一抹の寂しさを感じつつ、新たな春の野草と日々たわむれている。いや、今回は野草ではなく、ジャンルとしてはおそらく「山菜」に含まれる。こいつだ。
約1年ぶりに食ったが、相変わらずクセが強い。軽い苦みと強烈な香り。でも伸びきったセリほどイヤミがないから不思議なんだなーこれが。正直ね、うまいとは思わない。でもなんとなく後を引くんです。「フジの実」にもちょっと通じるところがあるかな。で、正解は・・・
◎ ヤブレガサ
○ モミジガサ
△ マムシグサ
今回は断言しました。味も見た目も「◎ ヤブレガサ」で間違いない。でもね、「○ モミジガサ」とも極めて似ているんですよこれ。特にこのくらいの小さな時期には区別が難しい。特に東北地方にお住まいの読者は、モミジガサならよくご存知かと思う。あっちでは「シドケ」として親しまれているそうだ。
実はこの近くでもシドケは採れるけれど、時期がもうちょっと先ですね、このへんは。ではなぜこれがシドケではなくヤブレガサであると判断できたのかというと、毎年ここでヤブレガサを収穫しているから。そしてある程度まで成長すると、ヤブレガサとシドケの区別がはっきりするのだ。それで、これは「ヤブレガサ」なんです。
確かキク科だと思ったなー。とにかくクセが強い。シドケもキク科だったと思う。まあここんだけ似てて科が違うなんていうことはさすがにないだろうね。このくらいの幼い時期が食いごろではあるけれど、見分けが難しいですね、とにかく。
成長したヤブレガサはこんな感じ。
このくらいの時期になると、シドケは枝分かれが多くなるのに対し、ヤブレガサはほとんどが単生なので、そこで判断すればいいんじゃないかな。でもね、こんだけデカくなってしまうと、もう硬くて食えないと思う。個人的にはヤブレガサよりもシドケのほうが好きかなー。あとひと月くらいすると、このあたりはシドケが出るのでちょっと楽しみ。
そして気を付けなければならないのが、「△ マムシグサ」という毒草。これはかなり葉っぱが似ている・・・と思っていったんは画像を掲載したのだが、なんかちがうなーと思って確かめてみたら、マムシグサではなかった。マムシグサよりもっとこえー「トリカブト」の画像だったので、これはまた別の機会にでも掲載する。どこいっちゃったかなー、マムシグサの写真・・・
ということは、ヤブレガサ&シドケの幼少時は、毒草マムシグサや猛毒草トリカブト(このへんのは「ツクバトリカブト」という種類)にも似ていることになるわけだから、注意が必要ですね。特に初めてモミジガサやヤブレガサを採ろうという人は要注意ですよ。
あのね、ヤブレガサやシドケは、なんというか、線対称的かつ点対称的であるのに対し、マムシグサ(あるいはテンナンショウ族)は、ちょっと形が妙なのだ。なんというか、口で説明するのは極めて難しい。ヤブレガサやシドケが「傘」であったとすれば、ちゃんと雨は防げる。でもマムシグサの葉を傘とすると、雨を防ぐことはできない。なんというか、折り畳み傘の失敗作のような葉っぱである。
実際マムシグサやテンナンショウでは誤食による死亡例があるらしい。でもね、あれを食うと口の中が針で刺されるほどの激痛に見舞われるということだから、そんなもんでほんとに死ねるのかとギモンである。飲み込む前に出すだろふつう、「激痛」なんだから。
ヤブレガサやシドケは、クセこそ強いが食って痛みを感じる山菜ではないので、飲み込む前に痛みの有無で判断するのもひとつの手ではあるだろう。痛いほうが毒ですよ。逆に覚えないでくださいよーーー!
【このカテゴリーの最新記事】