本州の東北部に位置する山形県。県の真ん中に位置する月山(がっさん)の周囲に、「日本百名山」にも数えられる蔵王山(ざおうさん)、鳥海山(ちょうかいざん)、吾妻山(あづまやま)が連なり、一帯には、風光明媚な景観が広がる。
美しい自然に恵まれたこの土地で、俳聖・松尾芭蕉は、奥の細道の全行程のうち43日間を過ごした。「閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声」。おなじみの"蝉の句"は、山形市の名刹「立石寺(りっしゃくじ)」で詠まれたもの。県内に点在する芭蕉ゆかりの地は、俳句好きのみならず、たくさんの観光客が訪れる名所になっている。こうした魅力を持つ山形県をアメリカの元駐日大使エドウィン・O・ライシャワーは、"山の向こうのもう一つの日本"と称えた。
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