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2017年09月06日

第1話 ROMANCE SUNRISE -冒険の日の出-※パロディ回 財テクなし

かつてこの世の全てを手に入れた男



”主夫王”シルバー・ロジャー



彼の死に際に放った一言は、全世界の男達を堕落への道に駆り立てた。



「おれの財テクか?」

「欲しけりゃくれてやるぜ…」

「探してみろ」

「この世の全てをそこに置いてきた!」




世は、大主夫時代を迎える −

舞台は県内ではそこそこ大きめな市。



けっこう前からヨットハーバーのあるヨットが停泊する市。



そのヨットの上で、小さな男の子が一人息巻いていた。



笑顔で見守る主婦達の前で。



市民の少年、「ボアー・C・ルーシー」だった。



「あの子大丈夫?」と笑う主婦たちの前で、少年は「主夫になりたい」と宣言し、
さっそくトラウマになりかねないナイフのような言葉が心に突き刺さる!!

「バカなこと言ってるわね!誰か、あの子を説得して!!」

「ルーシーの将来が心配だわ!!」



市民の少年ルーシーは”金髪豚野郎のジャンクス”率いる主夫一味
に加えてもらおうと、自分の弱さと根性の無さをアピールしたのだった。



目に涙を浮かべながら

「あー悔しくなかった」

と強がるルーシー。



「おれはケガ(心の)だってぜんぜん怖くないんだ!!」

「おれだって主夫になりたいんだよ!!!」



酒を飲み、楽しそうに人生の魅力を語る主夫たち。



だが、ジャンクスはルーシーをからかい、おどける。



仲間にしてもらえずふてくされるルーシーに、食事を勧めるのは居酒屋の店主”マ〜キノ”(おば◯のお◯さん)。



「”報酬払い”で食う」と、ジャンクスの隣でほお張るルーシーはまだまだ子供だ。

そんな楽しそうな居酒屋の空気が一変する。
ドアを蹴破り、チンピラ達が入り込んできたのだ!



チンピラ達は酒を買いに来た、と告げるが、
「ちょうどなくなってしまった」と断られるチンピラ達。



ジャンクスは自分が持っていた酒瓶を「やるよ」と差し出すが、チンピラはそれを叩き割った!



ジャンクスに飛び散る酒。



チンピラの親分のヒグチは、56人もの人を追い込んだ回収金総額8百万イェンの借金取りだったのだ。



だがジャンクスは、そんなチンピラに対して無抵抗だった。

ヒグチは更にジャンクスに脅しをかけ、去っていった。



いいようにやられ、へたり込むジャンクス。
心配するマ〜キノをよそに、友人たちは大笑い。



「なんてざまだ、リーダー!!」

「はでにやられたなァ!!」



ジャンクスも一緒に大笑い。



そんな主夫達の姿を見てルーシーは怒る。



「なぜ何も言わないんだよ!!!」



怒るルーシーの前にジャンクスは言う。



「ただ酒をかけられただけだ」

「金取られるほどのことじゃないだろう?」



怒り呆れて帰ろうとするルーシーの手を引くジャンクス…

と、ルーシーが急に帰る気を失い、その場で漫画とお菓子を広げ、床でゴロゴロし始める!!!!

驚く主夫たち。もっと驚くルーシー!!



彼は主夫達がネットオークションから競り落とした「ダラダラの実」を、
勝手にデザートとして食べてしまったのだ!



これを食べると本格的なダメ人間。

一生正社員で働けない身体になってしまうという、”天使の実”と呼ばれる”怪しいの秘宝”だったのだ!!







数日が経ち、ダメ人間になってしまったルーシーは、空っぽの居酒屋でマ〜キノと話していた。

主夫達は冒険とは名ばかりの旅行に出ていた。



「男にはやらなきゃいけねェ時があるんだ!!」

マ〜キノとジャンクスのことを話すルーシー。



と、そこへあの時のチンピラ、ヒグチ達が入ってきた。



「酒だ!!!」

居酒屋の店主マ〜キノはエリアマネージャーの下へ走っていた。



ルーシーはチンピラたちに取り囲まれ、罵られていた。



ルーシーが喧嘩を売ったのだ!



何を言っても働かないダメ人間になったルーシーは、たとえ殴られ、蹴られても何とも無さそうだ。



走り到着したエリアマネージャーは土下座をして許しを請うが、怒りの収まらないチンピラはついにドスを抜き、ルーシーにその刃を向ける!!



その時、主夫ジャンクスが割って入ってきた!!



ジャンクスはチンピラに踏みつけられるルーシーに言う。



「ルーシー、お前の財テクはピストルのように強いんじゃなかったのか?」



「友達をバカにする奴は許さない!!!」



襲い掛かるチンピラ達に副リーダーが一人一人に示談金を渡す。



仲間が買収されていくのを悟ったチンピラは、
ルーシーを連れて逃げてしまった!!



ルーシーを連れ去ったチンピラはヨットの上にいた。



イラついたチンピラはルーシーをヨットから蹴落とす。



ルーシーは己の弱さを思い知る。



ルーシーはなぜチンピラに喧嘩を売ったのか。



居酒屋で酒を飲むチンピラたちが、あの時、無抵抗だったジャンクスたちを貧乏人だと罵ったからであった。



尊敬する主夫達をバカにされたルーシーは、怒り、一人チンピラに立ち向かったのだった!!



溺れるルーシーをあざ笑うチンピラ。

と、その背後から巨大な影が現れる!!



やや巨大な魚ぽいのが現れ、チンピラをひと飲みにしてしまった!!



チンピラを飲み込んだ魚っぽい(後に子女子の突然変異と判明)のはルーシーに目を向ける。



なす術の無いルーシー。



間一髪、ジャンクスが助けに入った!



さらに魚っぽいのをメルカリで売り飛ばすぞと言わんばかりの睨みつけで追い返すジャンクス。



恐ろしいほどの金への執着を見せつけるジャンクスは、自分達のために戦ってくれたことに礼を言う。



だが、しかし、ルーシーを助けるため、ジャンクスはその右腕を失っていたのだった。



ルーシーは知った。

人生の過酷さ、己の弱さ、そして何よりジャンクスという男の偉大さを。

ジャンクスたちは旅立つ準備をしていた。

もう市へは帰ってこないと言う。



ルーシーは島から去るジャンクスに宣言する。



「自分でなることにしたんだ、主夫には」

「この一味にも負けない財テクを集めて…」



「主夫王になってやる!!!」



ジャンクスを越える、と宣言したルーシーに、自分が持つ”麦わらの財布”をジャンクスは預けた。



「この財布を、おまえに預ける」



「いつかきっと返しに来い」

「立派な主夫になってな」

そして10年後。



市のヨットハーバーから出航した一艘の船があった。



市民に見送られ、出航した船には、たくましく成長したあの時の少年、ルーシーの姿があった。



10年前と同様に現れた魚、湖の主を「ダラダラのピース取る」の一撃で倒したルーシー。



まずは財テク集めと、まだ見ぬ世界に胸を膨らませる。



「よっしゃいくぞ!!!」



「主夫王に、おれはなる!!!!」
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