2019年11月25日
使ってない口座問題
photo@photo AC
先日朝食を食べながら何気なくテレビのワイドショーを見てたら、朝からなかなか緊張感あふれる話題。
銀行がいよいよ口座維持手数料の本格的導入に踏み切るかもしれないという。
口座維持手数料云々の話はこれまでも浮かんでは消えを繰り返してきたような気もするが(実際すでに導入している銀行もあるとのことだが)、今回ばかりはとうとう来るべき時が来たかという感じの内容だった。
しかも、口座維持手数料っていったいどれぐらい取られるものなんだろうと思えば、解説していた専門家の人が予想している金額というのが意外と高くて驚き ある一定額以上の預金を預けていれば、手数料が免除されるなど優遇措置がとられる可能性はあるとつけ加えていたが、その一定額というのもけっこうな額だった。ということは預金が少ないと手数料だけでどんどん残高が減っていくのか・・・?もしそれで残高ゼロになってしまった場合はどうなるんだろ?いろんな不安が渦を巻くように押し寄せてきたが、口座維持手数料というのは特に欧米などでは当たり前だというから、日本は今まで恵まれすぎていたようだ。
私も今までさんざあちこちに銀行口座を作ってきたが、大半はそのとき勤めていた職場の都合などで「作らされた」といったものがほとんど。引越しなどを機に大部分は整理してきたつもりだが、それでも整理しきれていなかった口座の通帳が食後のコーヒーもそこそこにあわてて調べてみたら2つ見つかった。どちらももう長い間眠り姫の状態である。しかも一つは結婚前に作った口座で、名前の変更も忘れたままだった。ぎゃーどうしよう。しかしこんな話題をたまたま目にしたのも何かのタイミングかもしれないと思い、思い立ったが吉日で私はこの2つの口座をさっそく解約しに行くことにした。
銀行の窓口へ行くのは久しぶりだったが、ちょっとごぶさたしているうちに銀行もずいぶんハイテク化しているので驚いた。最初に行った銀行ではなんと私の口座情報が詰まっているらしいQRコードが登場!これを最初に手続きの応対にあたってくれた案内係の女性が読み取り機にかざすと、別の小さな機械からすでに基本的な情報の記入が済んでいる状態の申請用紙がカタカタと出てきて、私の方ではあとはサインと届出印を押して窓口に持ち込めばいいだけになっていた。身分証明書(運転免許証)も念のため持参していったが別段掲示も求められず、引き落としにしているものはないかどうかなど簡単なことを確認されただけで、意外なまでにあっさりと解約の手続きは終わった。残高の少ない弱小口座だったからかもしれない笑。
さて、問題はもう一つの銀行だ。解約前に名前を変更しなければならないというひと手間がある。長い間記帳もしたことがないうえに名前の変更もすんでいない。ズボラな女ぶりを露呈してしまうようで恥ずかしい。まあだけど年甲斐もなく恥じらってばかりもいられない。私は一軒目の銀行を出た足でそのまま次の銀行へ行き、おそるおそる案内係の女性に、長い間使っていない、しかも名前の変更すら忘れていた口座の解約に来たことを申し出た。旧姓を証明できる書類(戸籍謄本など)は何も用意していかなかったので場合によっては出直しになるかもしれない。しかし思っていたより手続きは簡単だった。名前の変更は、現在の名前が確認できる証明書(運転免許証など)のみで可能という。私の不安をよそに案内係の女性は「あなたのような人は日に何十人も来ます♪」といった感じの手慣れた様子で私を担当の窓口まで案内してくれ、後はおおむねサクサク。窓口で係の人に指示されるままその場で必要な書類を記入し、一軒目の銀行に比べれば多少待ち時間はかかったけれども、滞りなく解約の手続きは終了した。手順としてはまず先に名前の変更手続きをとり、それから解約の手続きに移るという流れ。窓口の人もよくある手続きという感じでパキパキ手慣れた様子だった。私のようなケースはそう珍しい事ではないんだろう。いずれにしても一度で事が済んでひと安心。なんだか肩の荷が下りたような気持ちになった。
そういえばもうずいぶん昔のことだが、たしかどこかの美術館で見たと記憶しているのだけど、全国津々浦々の銀行に口座を開き、その通帳を壁一面に貼ることでひとつのアート作品にしている人がいた。色とりどりの通帳が壁一面に広がってなかなか圧巻の眺めだったが、あのアーティストの人は今ごろどうしてるのかな
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