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2019年08月23日

フィールドワークに一目ぼれ





フィールドワーク 関連ツイート




@zinbun_senko @Bateson_bot2 ベイトソンをふくめた、大昔の西洋人のすぐれた文化人類学者たちのフィールドワーク体験はそうだったと思います。





@mista2f3 授業内のフィールドワーク?みたいな





RT @jinrui_nikki: 夏休みに入ったとたんに、ドルが急落、ユーロも激安!
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フィールドワークを科学する


かなり前の倫理学研究演習の授業で、夜回り先生こと水谷先生が、インドのカースト制もといヴァルナについて話すことがあった。

ヴァルナというものは非常に根深いもので、いくらそれが賢くないと思ったとしても、それは簡単に取り除けないという話だった。

インドは非常に過酷な環境であり、ただ生きるだけでも非常に辛くて苦しい。

それが故に人々はその辛さに原因を求める。

そして導き出された原因が、「前世で悪い事をしたから、今こんなに辛い目にあっているんだ」ということ。

だから、彼らは今いる階級に疑問はない。

その話の中で、「日本だって被差別部落問題がある。関東ではなかったことになっているけど、関西ではいまだに問題として残ってる」とあった。

え…?

関東にもあったのか…

ということで、関東の被差別部落について調べることにした。

色々調べてみたのだけれど、が見つかる。

かなり怪しい記述が多いけれど、まぁ、なんというか問題はそれが事実であるかないかについて。

僕は実際、新宿区の四谷の谷の下に住んでいるのだけれど、そういう地域の近くっぽいらしい。

友人にも確かに「元スラム街」だとか言われたことがあったのだけれど、別に気にしてなかったから特に詳しくは調べなかった。

でも、今回あらためて詳しく調べてみて、本当にスラム街で、更にそこは古くは穢多と呼ばれた人が住んでいた地域だった。

そう言う地域だと分かったけれど、まぁ別に特に思うところはない。

実際安いからなぁ家賃。

多少坂の上に上るのが不便なだけで、割とどうでも良い。

問題は、四谷の事ではなくて、僕の故郷秦野の事。

秦野に高校三年生まで住んでいたわけだけれど、本当にそこに被差別部落があったかどうかということが問題になる。

とりあえず、上のURLのPDFには「曽屋」と「千村」という地名があった。

そこが本当に被差別部落かどうかということが当座の問題として出てくる。

僕は純粋に知的好奇心として知りたかったので、その事について図書館で調べる。

関連書籍を机に山積みにして、該当する記述を探す作業をするのだけれど、まるで勉強しているみたいだなぁ。

で、分かったことはいくつかあって、もののけ姫に出てくるジコ坊ってアレは犬神人という被差別身分の人間らしい。
 


(『もののけ姫』より)

詳しくは普通にのWikipediaのページを見ればわかると思う。

画像見ればそのままだしなぁ。

他には色々面白い記述があって、その論文を書いている人がいわゆる「山窩」を論じている人に激おこぷんぷん丸だったり、野武士っているけれどアレは要するに野に伏すから「のぶし」って名前だったらしい。

語源は山伏と同じなんすね。

武士関係ぇねぇな。

他にはが練馬で被差別部落民と子を成していると普通に書いてあって、その子孫は今はその部落から離れて教師をやっていると普通に書いてあった。(『近世関東の被差別部落』より)

そんなのググっても出てこない。

でもこんな専門書に堂々と描かれていたんだから本当なのだと思う。

他にはどうして彼ら穢多が差別されるようになったのかという記述があって、元々彼らは死体をよそから貰ってきて革製品を作る人たちなんだけれど、死体が穢れているせいでその死体をただでもらって帰っていたらしい。

馬場の人達は出た死体を穢多の人達に処理してもらっていたわけだけれど、馬場の人達は金を払って馬を飼う為に色々していくのだけれど、穢多の人達はただでもらっていく。

そうすると次第にそのような穢多の人達は何処か乞食のような存在に思えてきてしまうらしい。

なるほどなと思いましたよ。

てなことがいろいろわかったのだけれど、秦野の事は一切該当する記述が見つけられない

辛すぎる。

もうね、どうしようもない。

しょうがないから、自分の目で見ることにした。

どうやってかといえば、自転車で帰って。

四ツ谷から神奈川県の秦野までですよ。

軽く65kmですよ。

洒落になってないですよ。

でも帰る。

と、その前に、軽い運動がてら、練馬の被差別部落をちょっと見てきた。

まぁ上記の榎本武揚が情事を行ったところですね。

普通にね、上記の榎本武揚の記述の中に「練馬 谷戸」って書いてあった。

でも、既に谷戸って地名は存在しない。

四ツ谷の被差別部落も昔は鮫ヶ橋って名前だったけれど、今は何というか若葉3になっているから、練馬の谷戸も名前が変わっている御様子。

・追記
少し不正確だった。

実はこれ書いた後に気付いたのだけれど、鮫ヶ橋と若葉の被差別地域はまた別で、鮫ヶ橋の隣の地域が被差別地域だったらしい。

 

四谷の場合は若葉らへんにあるって理解で良いと思う。

まぁどうでも良いけど。

追記以上。

で、谷戸でググっても出てこなかった。

だから普通に上のPDFを頼ることにしたけれど、だとしたら「小竹町1」か「練馬4」が答えになる。

練馬にそういうところがあったことは確実なのだから、どちらかが答えになるわけだけれど、僕は若葉の例を見て、本来的に違う名前の地区だったけれど、それを隠すために隣りの地区の番地に加えられたという可能性を考えて練馬4へ行ってきた。

で、自転車で1時間かけて行ってきたのだけれど、着いて思うのは「色眼鏡のせいで判断が出来ない」ということ。

つまり、そういう場所だと考えてやってきたから、目に映る全てがそういうものだと思えて仕方なかった。

まず、川が近くにあるのは当然で、それがなかったら畜牛の処理が出来ない。

けれども、偏見が最初にあるために、そうしたことがストレートにそういう意味だと捉えられてしまって、合理的な判断が下せない。

確かに、かなり貧しそうな地域だった。

けれども、そんなものじゃただの偏見だから、自転車でそのあたりをぐーるぐるまわる。

その結果、目の当たりにするのは奇妙な道路状況。

あからさまに無理矢理に道路を作ったとしか思えないような地形がありふれている。

それを理解した瞬間、ここは間違いなく被差別部落だったと確信した。

被差別部落の特徴として、道路の整備が遅れるというものが存在していて、行政が金を払わなかったという過去が存在するらしい。

それに対して「今は道路に面していない被差別部落の家は存在しない」という記述が存在した。

それを踏まえればこの奇妙な道路網はあれよあれよと文脈化されてしまう。

どういうことかというと、あからさまに無理矢理家の前へ道路をつないだ痕跡が見える。

つまり、他の地区はもっと土地の安い時代に道路の区画整備を行ったから綺麗な道路網が存在するのだけれど、そうした整備を後の時代になってやったもんだから、非常に奇怪な道路しか敷くことが出来なくなってしまったという可能性。

それを見てから当然、他の地区もその色眼鏡をかけてから見て回るのだけれど、同じような地形に出くわすことはなかった。

そうして、その事を胸に刻んだ後に四ツ谷に帰ってくるのだけれど、なるほど確かに谷の下には無理矢理に道路を通したとしか思えない地形がちらほらあった。

メインストリートはそりゃ、大きめな道路なんだけれど、それに対してその道路に繋がる小道が細すぎる。

細すぎるし、奇妙な形をしている。

四ツ谷は間違いなくそうなのだから、つまりそういうことが被差別部落であった場所では往々にして起こるらしい。

この事を知れたことは非常に大きかった。

それを踏まえて今度は秦野の実地調査を行う。

で、実際に秦野では「曽屋」という場所がそうであったらしい。

当然、僕は曽屋を歩いて回ったのだけれど、なんというか、うん。

何にも分かんなかった

ふっつ―の町だった。

随分と拍子抜けしたけれど、まぁ、なんというか、秦野は土地が安いのだと思う。

だから、練馬みたいなことは起きずに、普通に区画整備をし直したんだと思う。

残念です。

それが終わった後に、『なるたる』の記事をデカダン日記で書くために藤沢に行くことになった。

秦野から往復で60キロだけれど、普通に辛かった。

藤沢でも走り回ったから…

で、なるたるでね、図書館に行っているシーンがあるの。


(鬼頭莫宏『なるたる』11巻p.174)

藤沢が舞台である以上、ここは藤沢にある図書館でなければならないのだけれど、藤沢にある図書館は南市民図書館しかない。

だからなんというか、ここに行ってきた。

結果、まぁ、上の画像と100%合致するとは言えなかったのだけれど、ついでだし被差別部落について調べてみた。

なんかタイトル忘れたけれど、神奈川の地名の由来の事典があったからそれを読んでみた。

結果分かったことがいくつかあった。

とりあえず、被差別部落に関する記述は一切存在しないということ。

ここまで完全に抹消できればそりゃ、今の若い人たちは知らないでしょうよ。

他には秦野で上のPDFに書かれている地名は「曽屋」と「千村」なんだけれど、具体的にその曽屋が昔「乳村」と呼ばれていたと書いてあった。

そもそも、曽屋の曽という字自体も醍醐とかのチーズからという説があるし、とにかく牛が居ることが分かる。

穢多という身分は牛や馬の皮を剥いで革製品を作る身分の人達で、死体は穢れを持っていると考えるのが日本人だから、差別されるようになったらしい。

そうである以上、穢多の身分の人は身近に畜牛が居なければならないし、それを処理するために居住地域の近くに川がなければならない。

ここで曽屋の地図を見てもらいたい。



見てもらえればわかるように、川沿いで尚且つあり得ない区分けがされている。

普通だったならばこの二つの地域が同じ曽屋であることはあり得ないわけであって、それにはおそらく相応の理由があるのだろうということ。

僕が歩いたのは画像の曽屋高校がある辺りだったのだけれど、既に書いたように普通の道しかなかった。

ここで名前の由来の事典の話に戻るけれど、それを読んで興味深い記述を見つけた。

流石に手元に資料がないからあった通りには書けないのだけれど、まず乳村という地域が現在の曽屋であろうという記述と、清水某がその乳村を治めていたという記述、そして封土の記述は秦野市の五か所に渡っていたのだけれど、その中に千村という場所を他の武士が治めていたという記述が存在した。

これを鳥瞰して総合的に判断しなければならない。

上のPDFでは千村という地名もそうした部落であるという情報が載っているのだけれど、一方でいくら調べても千村については出てこない。

けれども、確実に被差別部落であろう曽屋という場所の古い地名に「乳村(ちむら)」というものがある。

一方で、乳村と千村は並列してあげられている以上、古来は別の地域のことを指しているということが分かる、

ここで出すべき最も分かりやすい筋道は、PDFを作った人が秦野の「乳村(ちむら)」という記述を見て、「千村(ちむら)」と混同した可能性。

それが最も分かりやすい。

一方で曽屋は何というかもうほぼ間違いない。

そうした実地調査をした後に、家に帰って家族でテレビを見ていたら、「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」を見たのだけれど、それを見ながら僕がぽつりと「だったら秦野に被差別部落があったとかいうことも三割も知らなさそう」といったら、それを聞いた兄が、「知ってる」と答えたことがあった。

聞いてみると兄の友人の父親に不動産関係の仕事をしている方が居て、そこから聞いたらしい。

具体的に曽屋ということは知らなかったらしいけれど、兄は「弘法山の近く」と言っていた。

ここでもう一度地図を見てもらいたい。



まぁ、そういうことだろうね。

ここまでで曽屋は間違いないということが分かったのだけれど、千村は分からんままです。

曽屋の実地調査、フィールドワークにあまりにも成果がなかったため、千村の方に入ってないのです。

ということが今回分かったことです。

重要なのはいくらPDFでそうだと書かれていても、素直にそれを信じずに、自分でそれが真実かどうかを見極める事。

更に重要なのは、そういう地域だからと言って差別しない事。

僕はもう、四谷の谷の下に住んで五年になるけれど、別に知る前も知ってからも何も変わらない。

何故なら差別意識がないから。

そんな非合理な差別してなんになるのか。

全く何にもならない。

だからしない。

そんだけ。

そんな感じです。

ではまたいつか。


・2015年12月13日追記
なんかもう、基本的に検索ワードで来る人はこの記事しか読んでないため、被差別問題について新しく記事を書きました。


フィールドワーク詐欺に御注意


今年の「8・6平和のつどい」のテーマは

【福島の大地 広島の 辺野古の・・・

そして私たちはを上げる」です。

福島第一原発がメルドダウンを起こして8年が経ちましたが、廃炉の見通しは

残念ながら立っていません。また、辺野古では多くの反対の声を押し切って

土砂の投入が続いています。

「平和は力では保たれない。平和はただ分かり合うことで、達成できるのだ。」

とアインシュタインは語っています。「平和」を守るために、私たちはこの集会を

通して、声を上げ続けていこうと思います。

今年も、ウエルとばた大ホールが会場です。未来を担う子どもたちを再び戦場へ

送らないために「日本の未来」と「平和」について一緒に考える集いにしましょう。

 

<プログラム>

1.オープニング:くちびるに歌を

 

2.読み聞かせ 北九州市母と女性教職員の会と子どもたち

 「へいわって すてきだね」「へいわとせんそう」「ほうれんそうは ないています」

 

3.フィールドワーク報告「学ぼう平和! in  ヒロシマ」

 

4.ハプチョンへ  在韓被爆者の声を聞「8・6映画班」

 

5.合唱 Choeur Ciel Bleu

 「あの日の授業〜あたらしい憲法のはなし〜」「高くかかげよ」

 

6.エンディング:「ヒロシマの有る国で」全員合唱

 

毎年開催されている平和のつどいに、合唱の部「クール シェリュブリュ」

の一員として参加しています。Choeur Ciel Bleu(クール シェリュブリュ)

はフランス語で青い空という意味です。

 

北九州市内の教職員だけでなく、子ども達やその保護者の方、その他にも

たくさんの方々の熱い思いと協力により、この集いを開催することができました。

そして、台風が通過した後にもかかわらず沢山の方々が来場してくださいました。

平和を大切に思う仲間や足を運んでくださった方々の熱い思いを感じながら

一語一語かみしめながら歌うことができました感シャ音符”

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今日ご参加してくださった方々、本当にありがとうございました。

来年の「8・6平和のつどい」は、2020年8月6日(木)18時30分〜

北九州市「ウェルとばた大ホール」にて開催します。

来年もお会いできることを、楽しみにしています。

posted by sibadog at 20:22| フィールドワーク
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